代表取締役社長 張 富士夫   専務取締役 白水宏典
 

 1999年「環境報告書」を発行するにあたり、所信を述べたいと思います。
20世紀のものづくりは、生産性の向上に伴うコストダウンによって豊かな社会づくりに貢献しましたが、一方で環境問題に代表される負の側面をももたらしました。
 自動車産業も例外ではなく、環境問題は経営の最重要課題となっています。自動車の生産・使用・廃棄の各段階での環境負荷の大きさを考えると、これに携わる私どもは、その低減にひときわ努力する責任があります。また、この問題が自動車メーカーの企業競争の最大テーマとなり、お客様にとっても環境に配慮された製品であるか否かが重要な要素となっています。
 こうしたなかで大事なことは、ハイブリッド車に代表されるように、燃費が良く、排出ガスがクリーンで、リサイクルしやすい自動車を開発し、環境負荷の少ない方法で生産して、リーズナブルな価格でお客様に提供することです。そのためには、生産・使用・廃棄のすべての段階を通じて“ゼロエミッションに挑戦”し、環境技術のあらゆる可能性を追求していくことが必要です。
 これらの活動を通じて、世界をリードし、環境技術の定着を図っていく決意です。
 環境問題を経営の根幹に据える時代には、全員参加、グループ力の結集、グローバルな展開も、トヨタにとって不可欠です。私どもは、今後も「常に時流に先んずる精神」など、トヨタに流れる企業風土を十二分に活用し、21世紀に向けた環境問題の解決に果敢に取り組み、着実に実績を積み重ねていきたいと考えています。

 

1999年版の環境報告書について

 '98年12月、トヨタは、初めて「環境報告書」を発行しましたが、本年度からは年次報告書として、毎夏発行することとしました。今回は、'98年度の活動を主な対象としています。
 「全社的な環境マネジメントの展開」、「燃費トップクラスのリッターカーの発売」、「国内全工場および海外生産事業体におけるISO14001外部認証取得の前倒し」、「全関係仕入先への『環境に関する調達ガイドライン』の提示」、「シュレッダーダスト活用リサイクルプラントの稼働」、「“埋立廃棄物ゼロ”へのチャレンジ開始」などが今年度の主な取り組みと成果です。
 本報告書を通して、21世紀に向けた新たな環境目標に対するトヨタの挑戦を感じていただければ幸いです。なお、PRTRについては、規制に先立って、次回の報告書から工場・事業所別にデータを開示します。
 環境報告書の改善にも終わりはありません。情報開示の充実と環境パフォーマンス向上に向けて、今後もいっそうの努力を続けてまいります。みなさまの率直なご意見・ご批評をお待ちしています。

1999年8月

トヨタ自動車株式会社
トヨタ環境委員会委員長/代表取締役社長

環境部門統括/専務取締役



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