TOYOTA
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2008/06/11  

トヨタ自動車、「研究開発」「モノづくり」「社会貢献活動」
の3つの分野で、低炭素社会に向けた活動を強化
〜6月11日に東京都内で環境フォーラムを開催〜
 トヨタ自動車(株)(以下、トヨタ)は、6月11日、東京都内で「トヨタ環境フォーラム」を開催し、「研究開発」「モノづくり」「社会貢献活動」の3つの分野で、低炭素社会に貢献するためのアクションプランを発表した。

 フォーラムの席上、トヨタの渡辺捷昭社長は「トヨタは創業以来、自動車を通じて、豊かな社会づくりに貢献することを基本理念として事業活動を営んできた。今後とも、人と技術の力を結集し、地球環境保全と経済成長を両立することができる社会の実現に貢献していきたい」と語った。

 アクションプランの内容は以下のとおり。(下線部分は新規公表案件)
1.研究開発
自動車を取り巻く環境およびエネルギー問題は「石油代替エネルギーへの対応」、「CO2排出量の削減(地球温暖化対策)」、「大気汚染の防止」があげられる。
トヨタはハイブリッド技術を核に、石油消費の抑制とエネルギー多様化への対応等を推進することによって、「サステイナブル・モビリティ」の実現に向けたチャレンジを続けていく。
<自動車>
エネルギー多様化に対応するとともに、「CO2排出量の削減」と「大気のクリーン化」を同時に実現することができる自動車を開発し、世界各地のエネルギー動向に合わせて、「適時・適地・適車」の考え方に基づき、市場に投入していく。
  ①車両
  車両の小型・軽量化に向けた取り組みを推進。
  2008年内の発売を予定している「iQ」では、全長3m未満のボディーサイズに4人の乗車を可能とする革新的なパッケージを実現。
  ②パワートレーン
  1997年から2007年までの10年間で、日本国内で販売した新型車の平均燃費は約28%向上。
コンベンショナルなエンジンとトランスミッションの効率向上に向け、2010年までに新シリーズへの切り替えを実施。
  〔ガソリンエンジン〕
  2008年の1.3Lと2.5Lの新型エンジン導入により、エンジンラインアップの一新が完了。
  新型1.3Lのガソリンエンジンには、新開発のストップ&スタートシステムを採用。
  〔ディーゼルエンジン〕
  2003年にDPNR付クリーンディーゼルエンジン、2007年秋にV8 4.5Lの新型エンジンを導入。
  2008年2月には生産累計2000万基を達成。
  〔トランスミッション〕
  オートマチックトランスミッションの多段化やCVT化を推進するとともに、 2008年秋には高効率な小型6速マニュアルトランスミッションを導入。
  ③ハイブリッド車
  ハイブリッドシステムは「排出ガスのクリーン化」「CO2の低減」「燃費の向上」の全てに貢献できるトヨタのコア技術であり、設定車種を拡大するなど、積極的に普及を促進。
2008年4月に「プリウス」累計販売100万台を達成。2008年6月にはハイブリッド車累計販売が150万台に達し、約700万tのCO
2排出量の抑制と約270万キロリットルのガソリン消費の抑制に寄与(当社試算)。
  2010年代のできるだけ早い時期にハイブリッド車年間100万台販売の達成を目指すなど、更なる普及に努める。
  今後はモーター、インバーター、電池等について一層の小型・軽量化、低コスト化を推進。
  中国、米国に続き、タイ、オーストラリアでのハイブリッド車の生産を決定するなど、海外生産も順調に拡大。
  ④代替燃料車
  〔バイオ(FFV)〕
  2006年には世界で販売する全車にE10(エタノール10%)対応を完了。2007年5月にブラジルではE100(エタノール100%)対応のカローラFFVを導入。
  2008年内に北米にE85(エタノール85%)対応のタンドラおよびセコイアFFVを導入。
  * FFV : Flex Fuel Vehicle(ガソリンとエタノール等を任意の比率で混合した燃料が使用可能な自動車)
  〔電気(PHV/EV)〕
  プラグインハイブリッド車(PHV)については、近距離は電気自動車(EV)として走行し、長距離は通常のハイブリッド車として走行できるため、現時点では最も有望なアプローチであるとの認識のもと、日米欧で実証実験を実施。
2010年までにリチウムイオン電池搭載のPHVを日米欧でフリートユーザー向けに販売。
  小型EVについては、量産化を目指し、開発を加速。
  重要な鍵を握る電池に関しては、2008年6月下旬に「電池研究部」を新設し、リチウムイオン電池の性能を超える革新的な次世代電池の研究開発を推進。
  車載用電池の共同開発を行っている松下グループとの合弁会社パナソニックEVエナジー(株)では、2009年よりリチウムイオン電池の少量生産を開始し、2010年より本格生産を実施。
  〔水素(FCHV)〕
  新設計の高性能燃料電池「トヨタFCスタック」を搭載した「トヨタFCHV-adv」を開発し、6月3日に国土交通省より型式認証を取得。
  燃費効率を約25%向上させるとともに、自社開発の70MPaの高圧水素タンクを搭載することで、一回の水素充填による航続距離は、約830km(10・15モード走行、JC08モード走行では約760km。社内測定値)と従来型車に比べ2倍以上の性能向上を達成。
低温度始動性能に関しては、マイナス30℃の寒冷地においても始動・走行を実現。
燃料電池車(FCHV)の技術的な課題を着実に克服。
  今後は、「耐久性の確保」「コスト低減」などの課題解決に向けた取組みを推進。
<代替燃料供給>
代替燃料利用においては、供給面でも様々な取り組みを実施。
  日米にエネルギー研究組織を設置し、グローバルなエネルギーの調査分析体制を強化。
  バイオ燃料においては、食糧との競合を避け、同時に供給量も確保が可能なセルロースエタノールの研究を実施。当社の研究は日本で培われた酵母の技術の活用が特徴。
軽油代替のバイオ燃料としては、酸化安定性を画期的に向上させ、軽油と同等の性能を持つ水素処理バイオ軽油(BHD)について新日本石油(株)と共同研究を実施。
その他にセルロースも含めたあらゆるバイオマスをガス化した後、合成して得られるバイオ液化燃料(BTL)についても研究を実施。
<インフラとドライバー支援>
地球温暖化問題、エネルギー問題の解決には、自動車だけでなく、交通インフラやドライバーも含めた社会全体での取り組みが必要。この分野でも自動車メーカーとしての支援活動を実施。
  インフラ面では、国内では、関係省庁と協力し、プローブ交通情報システムの実用化など、渋滞回避による交通流改善に取り組む。
  ドライバーのエコドライブをサポートする取り組みとして、燃費効率の良い走行状態をランプ点灯により知らせる「エコドライブインジケーター」や、シフトタイミングやエアコン設定などを省エネモードにする「エコドライブモードスイッチ」の採用車種を拡大。
  * プローブ情報交通システム : 車両の走行情報を収集し生成した独自の交通情報
2.モノづくり
生産・物流面では、従来より、CO2低減、連結環境マネジメントの強化など、環境対応に積極的に取り組んでいる。今後はサステイナブル・プラント活動のグローバル展開など、さらなるCO2低減に向けた取り組みを強化していく。
  ①生産活動におけるCO2低減実績と目標
  現在、2006年度より2010年度までに実施すべき項目を定めた「第4次トヨタ環境取組プラン」に基づき、活動を推進中。同プランで定めた生産活動におけるCO2低減の2010年度目標を既に達成することができたため、新たにチャレンジ目標を追加し、取り組みを強化。
   
地域 項目 2010年度目標 2007年度実績 2010年度チャレンジ目標(追加)
グローバル 売上高当たり
CO
2排出量
2001年度比
20%減
2001年度比
32%減
2001年度比
35%減
国内
(トヨタ)
売上高当たり
CO
2排出量
1990年度比
35%減
1990年度比
55%減
1990年度比
60%減
CO2総排出量 1990年度比
20%減
1990年度比
25%減
1990年度比
30%減
* 環境連結会社 : 国内外約120社
  ②サステイナブル・プラント活動
  2007年7月より、「自然を活用し、自然と調和する工場づくり」を目指し、下記3つの観点を踏まえた「サステイナブル・プラント活動」をグローバルに展開。
      −低CO2生産技術の開発・導入と日常カイゼン活動によるエネルギー低減
      −太陽光などの再生可能エネルギーの活用によるエネルギー転換
      −工場の森づくり活動による地域交流、生態系保護
<主な取り組み>
  《国内》
  高岡工場では2007年8月に革新生産技術を導入した第1ラインが稼動を開始。
  堤工場では2008年3月に自動車工場では世界最大規模(トヨタ調べ)である定格出力2000kwの太陽光発電システムを導入、組立工場の外壁への光触媒塗装についても、本年夏頃に完了の見込み。5月18日には、地域住民と従業員がボランティア参加し、国内最大規模(トヨタ調べ)となる約5万本の植樹を実施。
  《海外》
  米州では、Toyota Motor Manufacturing, Mississippi, INC.(TMMMS、2010年頃稼動予定)をモデル工場に設定。「環境と地域社会との共生」をコンセプトに、革新ラインを導入する他、森の中の工場として植樹および緑化活動も積極的に展開予定。
  欧州では、イギリスのToyota Motor Manufacturing (UK) LTD(TMUK)とフランスのToyota Motor Manufacturing France S.A.S(TMMF)の2つをモデル工場に設定し、活動を展開。
  アジアでは、タイのToyota Motor Thailand CO., LTD.(TMT)をモデル工場として活動を展開。
TMTのバンポー工場では、既にコジェネレーションシステムと太陽光発電の併用、排水のリサイクル、ボデー塗装ラインへの水性塗料の導入を実施。操業当初から埋立廃棄物ゼロを達成。
本年8月には「工場の森づくり」活動として、タイ国内でも最大規模の1万人による10万本の植樹を実施予定。
3.社会貢献活動
持続可能な地球環境の保全に向けては、国際社会や国レベルでの取り組みとともに、地域に根ざした地道な活動の積み重ねが重要という考えの下、「森づくり」「人づくり」「地域づくり」を柱とする活動を、各国・地域で推進している。
今後は、より一層の活動の充実を図るとともに、それらの活動から得られる知見や経験を、より広く社会と共有し、地球環境保全に貢献する。
<主な活動事例>
  1992年に愛知県豊田市で開始した「トヨタの森」計画において、自然体験プログラム、森林整備活動、里山調査活動等の取り組みを実施。
  2000年度より、「環境改善に資する環境技術・人づくり」を基本テーマに、民間非営利団体などの環境活動を支援する「トヨタ環境活動助成プログラム」を実施。2007年度までに、国内外で累計140件の助成プロジェクトを実施。
  2001年、過放牧や過伐採による砂漠化が進む中国において、「砂漠化防止プロジェクト」として植林活動を開始。2007年には、森林荒廃が深刻な問題になっているフィリピンでも「熱帯林再生プロジェクト」として植林活動を開始。
  2005年、中国において、清華大学公共管理学院「産業発展と環境ガバナンス研究センター」の設立を支援。
  2005年に岐阜県白川村に開校した「トヨタ白川郷自然學校」においては、自然体験プログラム、森林保全プロジェクト等の取り組みを実施。
  その他、日本を含む各国の財団・海外事業体では、様々な領域で助成活動を中心とする取り組みを実施。
以上
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