森からのお手紙
2004年10月13日更新

2004年 10月13日号 虫たちの生き残り大作戦
森の中の昆虫さがし

少しずつ秋色に染まってきた林の中を歩いていると、枯れ葉色をしたチョウがヒラヒラと飛んでいました。
明るい野原ではあざやかな色のチョウや他の昆虫などを多く見かけますが、林の中にもおもしろい昆虫がたくさんいるはずです。
かくれた虫たちを探しに、森に行ってみましょう。


かくれ身の術

枯れ葉色をしたチョウは、クロコノマチョウでした。
羽のかたちも落ち葉を思わせるような形をしています。
また、枯れ葉によくあるシミのような斑も、葉脈(ようみゃく)のようなスジの模様(もよう)もあります。
大きなチョウなのですが、落ち葉の中でとまっていると、どこにいるのか全くわからないほどです。

また、ミカンの葉のうらには、鳥のフンのようなものがありました。
でも、じっくり横から見てみると、足が八本。
その名も、オオトリノフンダマシというクモでした。
昼間はじっとしていますが、夜になるとクモの網でつかまえたガを食べます。

このように他のものに形や色や模様を似せることを"擬態(ぎたい)"と言います。
天敵(てんてき)に見つからないようにするために、落ち葉や鳥のフンに擬態しているのでしょうね。

"かくれ身の術"をする昆虫忍者ヒメタイコウチは、マンスリーレポート2003年9月号で紹介しています。

クロコノマチョウ
枯れ葉ににているクロコノマチョウ
オオトリノフンダマシ
鳥のフンににているオオトリノフンダマシ



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おどし模様

やはり地味な色ですが、森の中を悠々と飛んでいるガがいました。
ヤママユガです。
ヤママユガは羽を広げると15センチくらいあり、森の中を飛ぶ姿は "モスラ"のようです。
羽には、目玉のような模様がついています。

林の外、自然観察園でも目玉模様の小さなチョウを見つけました。
ヒメウラナミジャノメです。

このように、目玉模様のついたチョウやガを見かけることはよくあります。
チョウやガを食べる鳥は目玉模様をこわがるので、鳥を"おどす"ための作戦として、この模様を身につけていると思われます。

ヤママユガ
目玉模様のついたヤママユガ
ヒメウラナミジャノメ
目玉模様のついたヒメウラナミジャノメ


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虫たちの生き残り大作戦

虫たちはかくれ身の術や、おどし模様など、忍者(にんじゃ)のような作戦を身につけているのですね。
このような姿を見ていると、「虫たちは敵から身を守り、生き残るために、一生懸命がんばっているな」と思います。

まだまだ色々な虫たちが森の中にかくれているかもしれません。
みなさんは、みつけられますか?


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写真撮影協力:(里山学習館)原田敬子、大原満枝、小野竜彦


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