森からのお手紙
2006年12月21日更新

2006年 12月号 すすはらい・大掃除
すすはらい

 トヨタの森の伝統館にはいろりとかまどがあり、建物の防湿防虫のため里山からの恵みの薪を使い秋冬は毎日のように火を炊いており、天井にはすすがたまってしまいます。お正月をキレイな気持ちで迎えるためと、1年間の厄(やく)をはらうという意味もあり、年末になるとスタッフは頭に手ぬぐい手づくりの竹ぼうきですすはらいに奮闘しています。「煤払い(すすはらい)」の元々の意味をたどれば、新年の安泰と五穀豊穣を祈り年神さまをお迎えするために家中の煤を払い清めたものです。各家庭に電気やガスが普及する前には当たり前のように行われていた家族総出の年末のお仕事でしたが、生活様式も変わった今では、すすはらいもあまり見られなくなってしまったようです。

「手づくりほうきですすはらい」 「湯気のあがった茶がま」
「手づくりほうきですすはらい」 「湯気のあがった茶がま」


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ほうきで“掃(は)く”とは

 座敷ぼうきで畳を“掃く”とき、ただ単にほこりを移動するだけでなく、畳の目の奥に入り込んでいるチリやホコリをかき出すことが大切です。その時に一緒に使うとより効果的なものに、ぬれた新聞やお茶がらがあります。「もったいない!精神」を忘れずに、生活に使っていたものをただ捨てるだけでなく有効に使うことの大切さを昔の人から引き継ぎ伝えていくことも必要ですね。

「茶がらで掃きそうじ」 「ぬれ新聞で掃きそうじ」
「茶がらで掃きそうじ」 「ぬれ新聞で掃きそうじ」


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障子

 日本人に昔から愛されてきた障子は、この国の気候に合った建具です。紙は湿度の調整や断熱効果、明るさの調節機能などでき、年末のこの時期に張り替えることにより、一段と気持ちも新たになりますね。

「障子にうつる影を楽しむ」 「開け放した障子」
「障子にうつる影を楽しむ」 「開け放した障子」


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はたきをかける

 今では科学ぞうきんに押されぎみの“はたき”ですが、金物屋に行くとちゃんと売っていて、昔から柄の先に付いている布は「羽二重」と決まっているそうです。この羽二重布でパタパタすると静電気も起きず、はたき自身も汚れず溜まっているほこりを舞い上がらせることができるというのがはたきのお仕事。

「はたきをかける」
  「はたきをかける」  


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「おばーちゃんの知恵袋」

 結婚式で♪高砂やぁ~と謡われますが、松の精である老夫婦が手に持っている大きな熊手とほうきは、霊魂をかき集めて生命力の更新をはかり「お前百まで、わしゃ九十九まで」といわれるものですが、「お前百(はく)まで、わしゃ九十九まで(くまで)」とほうきと熊手を言葉遊びにして長寿を願ったおめでたいものだそうです。


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編集・写真撮影:トヨタの森スタッフ


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