森からのお手紙
2008年10月16日更新

2008年 10月号 トヨタの森 エコモニタリング10年の成果より
フクロウの棲(す)む森づくり パート1 「フクロウになって森を学ぶ」
フクロウになって森を学ぶ

 
   9月28日(日)、トヨタの森でのエコモニタリング10年間の成果を基に「フクロウの棲(す)む森づくり」と題して第1回目の講座を開催しました。
   10年間のエコモニタリング調査でトヨタの森ではフクロウが生態系の頂点にいることが分かってきました。フクロウの棲(す)む身近な里山とそこに暮らすたくさんの生き物のつながり。その生き物のための元気な森づくりの方法を、プレック研究所のスタッフをゲストに迎え、23名の参加者と共にフクロウになった気持ちで学びました。
フクロウが生態系の頂点
 


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フクロウが生息するための整備

     フクロウが暮らしやすい森はどんな条件が必要でしょうか?
   まず、フクロウの餌場(えさば)としてすでに整備してある「フクロウの谷」に行ってみました。
   翼を広げると1mほどあるフクロウが飛べる空間を作るために切った木は、カエルが産卵する池の土手の補修(ほしゅう)に使ったり、そだ山(切り取った木の枝を積んだ山)を作ってネズミの棲家(すみか)を作るなどムダなく使うこと、また、待ち伏せ型の狩りをするフクロウが止まるための横枝を残して整備することなど、ポイントの説明を聞いていると、参加者の1人がフクロウのフンを発見。ちょうど横枝の下。なんと! 枝先にはフクロウの羽根まで付いていて、フクロウがこの谷に来たことを知り、参加者はもちろんスタッフも感動しました。
 
フクロウの谷を見に行こう   フクロウが飛ぶ空間が必要だ   そだを積んだ小動物の棲家
フクロウの谷を見に行こう   フクロウが飛ぶ空間が必要だ   そだを積んだ小動物の棲家
カエルが産卵する池   フクロウのフン   羽根がついているよ
カエルが産卵する池   フクロウのフン   羽根がついているよ
     フクロウの生態については、トヨタの森ホームページ森からのお手紙2008年2月号「フクロウの不思議」をご覧ください。
 


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巣箱のかけ方

     自分たちで整備した森に巣箱をかけて、かわいいフクロウのヒナに会えたらどんなに嬉しいでしょう。まずは、整備する森を歩いて樹洞(じゅどう。枝折れなどによってできる木のくぼみ)があるかを確かめて、フクロウが子育てできる樹洞(じゅどう)がなければ巣箱をかけてみましょう。巣箱は林縁部(道に面した場所)付近の股のある大きな木にしっかりかけるのがポイント。また杉やヒノキの針葉樹の林が近くにあるとフクロウが巣を見張る場所になります。  
巣箱は上に穴があるものが入りやすい   アベマキの大きな木   巣箱をかけたところ
巣箱は上に穴があるものが入りやすい   アベマキの大きな木   巣箱をかけたところ


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現地を見に行こう

     午後からは、「フクロウの棲(す)む森づくり」をする新たなフィールドに移動しました。
   午前中のレクチャーを活かして"フクロウの視点""フクロウのキモチ"になって森を見ていきます。1.巣箱をかける位置、2.餌場(えさば)の位置と整備の仕方、3.餌場(えさば)までの飛翔(ひしょう)空間をどのように確保するか、4.切った木の有効利用、など現地を確認しながら検討しました。
 
現地を見に行こう   地図を片手に考える   フクロウの気持ちで森を見る
現地を見に行こう   地図を片手に考える   フクロウの気持ちで森を見る


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さぁ整備計画をみんなで練りあおう

     森を歩いて集めた情報を持ち寄って、グループで整備計画づくりがはじまりました。
   「まずは巣箱をかける木を決めて、それからフクロウの飛翔(ひしょう)空間を考えよう!」それぞれの思いを語り合い、巣箱の位置を決めるのに多数決を取るグループもありました。
   「イノシシがぬた場(体についたノミやダニを取るために泥浴びをする場所)にしていた湿地に池を掘ろう」「切った木を土留めに使おう」・・・フクロウの気持ちになって考えた整備計画をそれぞれ発表しました。
 
巣箱の位置はここかな   さかんに意見が飛び交う   グループ発表
巣箱の位置はここかな   さかんに意見が飛び交う   グループ発表


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記念撮影

  記念撮影  


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パートII フクロウの森づくりに向けて

 
   参加者の見守る中、スタッフが木を切ってフクロウの飛翔(ひしょう)空間の確認をしました。模型のフクロウを飛ばすと「なるほど~」という声が聞かれました。
   次回はいよいよ整備計画の実行です。「フクロウの生態について良く分かった」「自然界は、さまざまな生き物のバランスの上に成り立っていることが分かった」「フクロウの棲(す)む森づくりを通して里山保全の重要性を確認した」「フクロウの森づくりをしてみたくなった」など参加者からふりかえりの言葉があり、"パートⅡフクロウの森づくり"に向けての意欲を感じました。
模型のフクロウが飛ぶ
模型のフクロウが飛ぶ
 
  次回のお知らせ
   フクロウの棲(す)む森づくり パートII  「フクロウの森をつくろう」
  ・11月16日(日)9:30~15:30 雨天決行
  ・問い合わせ トヨタの森 里山学習館エコの森ハウス Tel 0565-58-2736
 
 
トヨタの森スタッフ一同より
 


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編集・写真撮影:トヨタの森スタッフ


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