森からのお手紙
2008年12月18日更新

2008年 12月号(1) フクロウの棲(す)む森づくり パート2 「フクロウの森をつくろう」報告
   11月16日(日)フクロウの棲(す)む森づくりパート2「フクロウの森をつくろう」を開催しました。
   9月に行なったパート1「フクロウになって森を学ぶ」で作成した整備計画を元に巣箱をかけ、巣箱周辺の飛翔(ひしょう)空間のための伐採(ばっさい。木を切ること)と、その伐採木(ばっさいぼく)を利用した小動物の棲家(すみか)作りを実践する日です。朝から雨模様でしたが、前回の講座でフクロウの気持ちになった参加者と一緒に、巣箱だけはかけようとみんなでがんばった1日でした。


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整備計画の確認と巣箱選び

     パート1でみんなの知恵を出し合ってつくった整備計画の確認をした後、3種類の巣箱についてそれぞれの利点・欠点を聞き、グループで巣箱選びをしました。

1. 天然木をくりぬいた巣箱は通気性がよく、微生物(びせいぶつ)の働きでヒナの排泄物(はいせつぶつ)が分解されるが、重いのでかけるのが大変。
2. ベニヤ板の巣箱は、底に朽木(くちき。くさった木)を入れれば天然木と変わらないが、風雨にさらされ2・3年の寿命。
3. プラスチック製の巣箱は、中に朽木(くちき)を入れて使うが通気性が悪い。しかし、軽くて木の股に入れ込んでネジでとめれば簡単にかけることができ、西三河周辺でのフクロウの繁殖(はんしょく)に成功している実績ある巣箱。
 
3種類の巣箱の説明   巣箱かけをはじめよう!   天然木の巣箱は重いぞ~
3種類の巣箱の説明   巣箱かけをはじめよう!   天然木の巣箱は重いぞ~


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巣箱かけと飛翔(ひしょう)空間づくり

     まずは、巣箱をかける場所の確認です。春一番に黄色い花が咲くマンサクの実生苗(みしょうなえ。種から芽が出て育った苗)や、野鳥の好む実のなるガマズミやヤマザクラを残すためにしるしをしました。かけた巣箱のところまで登り、フクロウの気持ちになって眺めながら飛翔(ひしょう)空間を考え、木を切っていきました。それぞれの思いが交錯(こうさく)して意見が飛び交(か)いました。  
マンサク実生苗   巣箱から森を見る   巣箱をかける   なかなか手ごわい
マンサク実生苗   巣箱から森を見る   巣箱をかける   なかなか手ごわい


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雨の森での出会い

     初冬の冷たい雨の森でいくつかの出会いがありました。フクロウの森から眺める墨絵(すみえ)のような村積山。冬眠間近のヒキガエルやアオダイショウ。色鮮やかな冬イチゴの実はおいしい出会い。でもやっぱり、1番はフクロウのために集まった色とりどりのカッパに身を包んだ笑顔です。  
雨にけむる村積山   冬眠間近のヒキガエル   笑顔で! 集合写真
雨にけむる村積山   冬眠間近のヒキガエル   笑顔で! 集合写真


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「フクロウの森づくり」への思い

     寒さの厳しくなる1月には、フクロウは恋の季節を迎えます。3ヶ所にかけた巣箱のうち、選ばれるのは1ヶ所。4月にかわいいヒナが顔を出すのはどの巣箱でしょうか? 雨のためにできなかった"小動物の棲家(すみか)づくり"を、後日3名の有志と森のスタッフで行いました。「フクロウの森づくり」は始まったばかりです。かつて生活のために大切にしていた里山の暮らしは、ライフスタイルの変化と共に消えつつありますが、トヨタの森ではフクロウの視点で森を学び・考える新しい里山整備の手法を発信していきたいと思っています。  
小動物の棲家(すみか)づくり   巣箱から顔を出す親(2004年)   巣立ったばかりのヒナ(2004年)
小動物の棲家(すみか)づくり   巣箱から顔を出す親(2004年)   巣立ったばかりのヒナ(2004年)
 
トヨタの森スタッフ一同より
 


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編集・写真撮影:トヨタの森スタッフ


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