電子部品2

QS9000

米ビッグスリーなどが開発・制定した品質システムに関する国際規格。1997年当時、自動車産業における品質標準のスタンダードになりつつあり、ビッグスリーと直接取引きするサプライヤーは取得が義務付けられた。

電子部品のはんだ自動検査装置

従来、人が目視で良否判定していたはんだ品質を、CCDカメラのデータを使用し自動的に判別する装置。立体的なはんだ形状を、2次元データで精度良く判別できるようになった。オペレーターによる判断ばらつきを抑え、判定プログラム製作時間を大幅に削減できた。

パワー半導体トレンチエッチング技術

ハイブリッド車載用パワー半導体素子は、大電流制御のためにトレンチゲートと呼ばれる構造を必要とする。トレンチゲート構造では、微細な溝をシリコン基板表面に作ることが重要加工技術の1つである。真空槽内で発生するシリコンを腐食させるガスを電気的に活性化させ、化学反応で加工をする。このときに発生する副生成物を制御抑制することで良品質な素子を得ることができた。

グローバルはんだ(GSP:Global Standard Paste)の開発

デンソー(株)、富士通テン(株)および材料メーカーと共同で、車載用ECUの部品固定用に使用する鉛フリーはんだペーストを開発した。部品に対するぬれ性向上、はんだ溶融時の飛び散り低減など、各社従来品の品質を上回る材料が完成した。また、長時間使用しても性能劣化しにくいため、廃棄量が少なく、材料コストの大幅低減を実現した。

はんだ印刷機自動段替技術の開発

車載用ECUを生産するSMT(表面実装)ラインにおけるはんだ印刷工程で、生産品種切替え時にラインを停めずに自動段替を行う機構。従来、多品種のECU生産に対応するため、はんだ印刷工程の段替作業はラインを停めて人手で実施してきた。はんだ、メタルマスク、バックアッププレートの載替え段替手作業の機械化を世界で初めて実用化し、ライン停止時間の大幅短縮が実現できた。