鍛造・焼結

鍛造

アルミニウム鍛造内製化

サスペンション部品の軽量化は車両軽量化に寄与し、さらにバネ下荷重を低減。操縦安定性や乗り心地の向上にもつながるというメリットがある。
2003年(平成15年)のゼロクラウンから採用されたフロントナックルでは、製品に特化して油圧プレスを採用し、設備・工程・型を徹底的にシンプル・スリム化することにより、機械工場に集約しての一貫生産を可能にした。

型打条件計測、トレーサビリティー導入(良品条件の見える化)

作業者の技能に頼らず必ず良品ができる良品条件の構築を進め、本社工場クランクラインに以下の装備をした。①型打中の温度を計測するサーモビューア②型摩耗量を現場で計測できる摩耗量計測装置③不良品発生内容と部位を入力する装置④データと製品を紐付けする装置。以上のような装置を活用することで、不良率を低減するとともに、歩留りを向上した。同様な装備をしたラインを展開した。

焼結

焼結同時接合技術

粉末を金型に充填し加圧成形した2つの部品(粉末成形体)を、高温の炉で焼結させながら、「ろう材」により同時に接合させ、複雑な形状部品をニヤネットシェイプに製造する技術を開発した。溶出した「ろう」が、接合面をぬらし、かつ粉末成形体に存在する空孔に吸収される前に、融点が上昇し凝固する「ろう材」の成分系を見出した。1987年(昭和62年)のVF用プラネタリーキャリヤに実用化し、その後A/T、CVT、HVに展開した。

CNC粉末成形技術

コンピューターの指令を油圧サーボ弁に伝え、位置と荷重を制御することにより、これまで多段複雑形状品にはつきものであった密度の不均一性とクラック発生という問題を解決した。他社に先駆けて導入し、部品のネットシェイプ化を推進してきた。