技術企画・開発プロセス改革

技術企画

「コンポン研究所」を設立。

ものごとの本質を根本から考える「コンポン研究所」を設立。当社創立60周年記念事業の一つとして、技術統括部研究開発グループの前身の技術管理部部付3グループで企画されたもの。その理念は「人類の持続的発展に貢献するため、科学・技術・社会に関する必要な研究の方向を根本的に考える」とし、人類の幸福のためにいったい何をしておくべきかを、自動車技術に限らずあらゆる領域を対象として研究を行っている。

トヨタ先端研究助成プログラム

先端科学技術研究を行う大学・研究所の研究者から21世紀の人類共通課題である「環境、エネルギー、安全」を中心とする研究課題を広く募集し、その研究活動に対して助成するプログラム。
1996年からの応募総数1,488件のうち、110件の助成を行い、研究活性化などに貢献した。

本制度を発展させた形で、2001年より「共同研究公募制度」を開始し、産学連携を推進している。

「ISO14001認証」を取得

環境対応の社内基盤および監査強化を目的として「ISO14001認証」を取得。

1994年8月、「トヨタ環境委員会」で環境マネジメントシステムおよび監査を、設計・生産・販売・廃棄で実施することが承認され、「製品環境委員会」のもと、ISO環境管理・監査WGにおいて、製品技術開発の環境マネジメントシステムの検討を開始した。環境に影響の大きい「燃費、排出ガス、騒音、冷媒、環境負荷物質、リサイクル」の6つに決め、ISO14001の本審査を受けた。

「リサイクルを考えたクルマづくり」

循環型社会構築へ積極的に貢献するために、自動車リサイクルへの長期的展望に基づく取組み指針として、また、日欧でのリサイクル法規に対応して基本目標である「リサイクル実効率95%」の早期実現に向けて、「トヨタリサイクルビジョン」を策定。「日欧リサイクル実効率の着実な向上」「再生可能資源・リサイクル材の活用」「中古部品の利用拡大」「環境負荷物質の削減」の4項目が具体的目標として掲げられた。

開発プロセス改革

BR-AD室

「ITをエネルギー源とした新しい自動車開発手法の構築」を目指し、技術・生産技術・生産・調達・情報部門の枠を越えた全社BR-AD(Business Reform-Advanced Development)活動を開始。自動車開発にITを積極的に活用することで、「高品質な車の設計と製造」「タイムリーで魅力ある車の企画」「開発・製造コストの低減」を目指した。

BR-ADのミッション

BR-ADのミッション

BR-ADプロセスの狙い

BR-ADプロセスの狙い

BR-ADイノベーションチーム

全社BR-AD活動の各分野推進・定着を目的に各分野イノベーションチームが設置された。チームの主な役割は、部品開発プロセス整備、設計ナレッジの集約と整理、さらには分野をまたぐ業務のしくみづくりから、BR-ADプロセスを適用したプロジェクト開発の支援である。

イノベーションチームの役割

イノベーションチームの役割

リーダーズミーティング

リーダーズミーティング

DRBFM

開発段階で問題を事前に発見・対策する未然防止手法として2001年10月よりDRBFM (Design Review Based on Failure Mode)の試行を開始。DRBFMとは、設計者が変更点・変化点に着目し、心配点をしっかり洗い出して設計的対応を考えた上、有識者、専門家を交え多くの知見からデザインレビューして未然防止を図る手法。DRBFMの「スキル」と「心」を習得するために、若手技術員は必須教育として「信頼性手法講座」、高い技術力を有し分野展開できる人を育成する「DRBFMエキスパート教育」も展開された。

DRBFMについて

DRBFMについて

DRBFM ワークシート

DRBFMワークシート

経年品質向上活動

市場の車両長寿命化、信頼性要求水準アップなどの環境変化から、2004年以降、経年重要不具合が増加し、2005年より「経年品質向上活動」をスタートした。活動は顕在課題への対応として「弱点の一掃」、潜在課題への対応として「環境変化対応」と「長寿命化対応」の3つの柱で推進。これらの課題解決を進めるために、「使用環境調査」「部品回収調査」「領域横串活動」の3つの手段を通じて基礎的な技術解析を徹底的に行い、抜本対策、設計・評価基準の見直しを行い開発車への織込みを推進した。

経年品質向上活動取組みの柱

経年品質向上活動取組みの柱

経年品質向上の取組み内容

経年品質向上の取組み内容