第1節 北米市場でのプレゼンスの高まり

第4項 現地化の進展

「米国生まれの米国育ち」―アバロン

開発の面では、北米のデザインおよび研究開発拠点であるキャルティ・デザイン・リサーチ(CALTY)とトヨタ・テクニカル・センター(TTC)の機能強化を図り、現地化を促進した。その代表的な成果が、1994(平成6)年にトヨタの北米専用モデル第1号として、米国市場に投入したアバロンである。アバロンの設計はTTCが、デザインはCALTYが担当し、「米国生まれの米国育ち」のモデルとなった。

その後、両拠点は1996年にモデルチェンジしたカムリ、1998年の初代ソラーラ、1999年の2代目アバロンなど、米国専用車種のデザインや内外装の設計を行い、開発面での現地化に大きな役割を果たした。

さらに、2006年の2代目タンドラでは、「米国人による米国のトラック」をスローガンに、設計・デザインから製造まで一貫して、現地が主体となって進める大プロジェクトを敢行した。実施に先立つ2004年、CALTYはミシガン州アナーバーのTTC敷地内にCALTYアナーバーを新設し、TTC設計部門との緊密な連携のもと、タンドラの外形・室内デザインの開発にあたった。

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