「オールトヨタ緊急ミーティング」の開催

米国議会での一連の公聴会、それに続く豊田章男社長の訪中を終えた2010(平成22)年3月5日にはトヨタの役員および関連部署の幹部、トヨタ自動車販売店協会(ト販協)をはじめ販売店、グループ各社、仕入先、労働組合の代表者が出席し、本社で「オールトヨタ緊急ミーティング」を開催した。このミーティングにおいて、オールトヨタで品質に対する取り組みの重要性を原点に立ち帰って再認識するとともに、豊田社長の出席した公聴会が開かれた2月24日を「トヨタ再出発の日」とすることの確認をした。討議の模様は報道関係者に公開された。

その席上、豊田社長は、グローバルトヨタの絆の強さを改めて認識できたと述べた。そして、再出発にあたっては従来の成功体験は思い切って捨て去り、進めるべき仕事は何か、その仕事の進め方はどうするべきかを口先だけでなく本気で考え直し、全員がもう一度心を一つにして強いトヨタ、尊敬されるトヨタになれるよう、一歩ずつ前に進んでいきたいという決意を表明した。続いて、内山田竹志副社長は、①市場で何が起きているかを早期に把握する、②「現地現物」に基づく開発に立ち返り、未然防止活動を強化する、という両面で仕組みづくりを急ぐ方針を示した。

米国から出席した米国トヨタ(TMS)のジム・レンツ社長は、現地販売店の活躍ぶりとして、アメリカのディーラーはリコール対応にあたり、お客様のもとに出向いて車両の引き取りとお届けを行う新しいサービスにも取り組んでいることを紹介した。また、ト販協の守川正博理事長は、今こそトヨタ創業の精神に思いを致し、謙虚さを忘れることなくこの難局を乗り越え、オールトヨタの明るい未来をともに力強く切り拓いていこうと訴えた。

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