第6節 戦後の事業整理と労働争議
第2項 会社再建
車両の設計変更と補修用旧部品の供給体制確立
戦時中は改良・改善に手がまわらなかったため、戦後早速、1945(昭和20)年11月に新型トラックの設計にとりかかった。
1946年4月には試作に着手し、1947年3月からBM型トラックとして生産を開始した。設計変更とはいうものの、1942年3月に開発した4トン積みトラックKB型を手直しした程度であり、大幅な変更はできなかった。4トン積みBM型トラックの仕様は、表1-20のとおりであり、1951年7月まで2万6,347台を生産した。
表1-20 4トン積みBM型トラックの仕様(1947年)
項目
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内容
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エンジン
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B型(3,386cc、82馬力)
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ホイール・ベース
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4,000mm
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全長
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6,421mm
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全幅
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2,190mm
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全高
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2,130mm
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シャシー重量
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1,841kg
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車両重量
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2,681kg
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積載重量
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4,000kg
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- (出典)
- 「トヨタ自動車製造・計画車両一覧表」(1950年11月9日、技術部設計課)
設計変更後の補修用旧部品の円滑な供給については、航空機用エンジンの製造から業務を転換した愛知工業(旧・東海飛行機)が担うことになった。1