第9節 量産量販に向けての準備

第6項 生産能力の増強、月産1万台を目指して

機械加工・組付工程

機械工場では、1956(昭和31)年6月、F型エンジン・シリンダーブロック加工用トランスファーマシンを第1機械工場に導入した。その後、第1機械工場に関しては、1958年4月にエンジン組付工場を改築し、R型およびF型ガソリン・エンジン、D型ディーゼル・エンジンの組付・試験を行う設備を設けた。これにより、エンジンの組付から試験までコンベアで自動的に搬送されるようになった。

1956年9月には第4機械工場(3,600坪、1万1,900m2)が完成し、第2機械工場で行っていた歯車の機械加工と、第3機械工場で行っていた足まわり関係の組付を移設した。ついで、1958年2月に第4機械工場の北側に熱処理工場を増設し、歯車の浸炭焼入れのための連続ガス浸炭炉を導入した。同炉の採用によって、全工程が自動化され、生産性の向上、品質の安定、原価低減が図られた。

また、第3機械工場では、1958年5月にステアリング・ギアボックス加工用のトランスファーマシンを設置した。このトランスファーマシンは7工程で構成され、加工物の取り付け・取りはずし以外は、すべて自動的に行うことができた。

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