モノづくりのグローバル化と現地化

「Made by TOYOTA」-グローバルでの品質確保- を目指して

トヨタは、1957年にクラウンを米国に輸出開始して以来、海外各地で自動車を販売しています。輸出開始から約50年、現在170以上の国と地域でトヨタ車が走っています。こうした進展にあわせ、「需要のある場所で生産する」という方針のもと、生産拠点も現地化を進め、現在では26ヵ国/地域51拠点を数えます。また、デザイン拠点、R&D(研究開発)拠点も海外に9ヵ所展開しており、「開発・設計から生産、販売・サービスまで、一貫したグローバル化・現地化」を実現しています。

生産のグローバル化推進において最も重要なことは、「品質の確保」であり、「どこで作っても同じ品質」であることが求められます。つまり、「Made in 生産国」ではなく、「Made by TOYOTA」の実現です。

そのために、各海外拠点にトヨタのモノづくりの考え方である「トヨタウェイ」を浸透させると同時に、日本からのサポートを最小限に抑え、各拠点が自立化していくことも重要です。2006年にラインオフした米国テキサス工場の創業には、1986年に設立されたケンタッキー工場のノウハウが最大限活かされました。現地の中で「トヨタウェイ」が伝承された現地化の最新事例と言えます。

「品質の確保」、「トヨタウェイの浸透」を実現するため、トヨタは「モノづくりは人づくり」という考えのもと、人材育成に取り組む為、2003年に豊田市の元町工場内にグローバル生産推進センター(GPC)を設立。さらに、2006年には米国、英国、タイの各地に地域GPCを相次いで開所し、それぞれ北米、欧州、アジア・パシフィック地域を対象に同様の活動をはじめています。

トヨタウェイによる価値観の共有

トヨタが「どのような会社でありたいか」という企業理念を表したものが「トヨタ基本理念」です。これを実践する上で、全世界のトヨタで働く人々が共有すべき価値観や手法を示したものが「トヨタウェイ2001」です。

事業の広がりにより多様な価値観をもつ人がトヨタの業務にかかわるようになり、暗黙知としてそれまで伝えられてきた価値観、手法を2001年に明文化しました。これにより、全世界の事業体で同じ価値観の共有が可能になりました。 また、トヨタウェイは環境変化の中で進化し、トヨタの強みでありつづけなければなりません。これからも、時代に応じトヨタウェイ自体を変革していきます。 トヨタウェイの2つの柱は、「知恵と改善」と「人間性尊重」です。「知恵と改善」は、常に現状に満足することなく、より高い付加価値を求めて知恵を絞り続けること。そして「人間性尊重」は、あらゆるステークホルダーを尊重し、従業員の成長を会社の成果に結びつけることを意味しています。

トヨタインスティテュートによる人材育成

トヨタウェイを共有するため、2002年1月に社内人材養成組織のトヨタインスティテュートを設立。2003 年以降は北米(アメリカ)に加え、欧州(ベルギー)、アジア(タイ、中国)、アフリカ(南アフリカ)、オセアニア(オーストラリア)の海外事業体がトヨタインスティテュートにならって人材育成の専門組織を設立しました。