自働化について

クオリティの高い製品を造る

「自動化」ではなく「自働化」を強調

トヨタ生産方式で使われる「自動化」は、ニンベンの付く「自働化」です。
「自働化」の語源は、トヨタ自動車の社祖である豊田佐吉が発明した自動織機に源流があります。
自動織機とは、布を作るために、糸を紡ぎ、織物を織る作業を自動で行う機械です。
古くは、「腰機(こしばた)」「地機(じばた)」「高機(たかばた)」という織機を使い、手作業で織物を織っていました。豊田佐吉は1896年に日本で最 初の動力織機、「豊田式汽力織機」を発明。その後、糸切れなどの異常を検知すると運転を停止する「たて糸切断自働停止装置」や「自動杼換装置」など、数々 の革新的な発明を織機に搭載し、1924年には、高速運転中に杼(ひ)の交換ができる世界で初めての自動織機「無停止杼換式豊田自動織機(G型自動織 機)」を世に送り出しました。
「自働」とは、機械に善し悪しを判断させる装置をビルトインした機械であり、「自動」は動くだけのものです。機械を管理・監督する作業者の動きを「単なる動き」ではなく、ニンベンの付いた「働き」にすることが「自働化」を意味します。
「異常があれば機械が止まる」ことで、不良品は生産されず、ひとりで何台もの機械を運転できるので、生産性を飛躍的に向上させることができました。

自働化の原点といわれるG型自動織機
G型自動織機
1924年に豊田佐吉が発明した世界初の「無停止杼換式豊田自動織機(G型自動織機)」。糸切れなどの異常を検知すると自動的に止まる。
自働化の考え方
自働化の考え方

「自働化」と「目で見る管理」

異常が発生すれば機械が止まるので、ひとりでも、効率良く多くの機械を目で見て管理できます。
この「目で見る管理」=「問題を顕在化する」ための重要な道具としてトヨタの工場には「アンドン」と呼ばれる異常表示盤のシステムが設置され、生産工程の異常がひと目でわかる仕組みになっています。

「アンドン」を利用した「目で見る管理」
異常を知らせる作業員
異常を知らせる作業員
アンドン
異常が知らされる「アンドン」といわれる表示盤
取材協力:産業技術記念館