トヨタ 出展車両レポート プレスカンファレンス

プレスデー初日の20日、トヨタのプレスカンファレンスでは、渡辺社長がスピーチを行った。地元メディアへのあいさつを済ませたあと、トヨタの基本理念「クルマを通じて豊かな社会づくり」を実現するためのキーワードである、「3つのサステイナビリティ」について説明。「サステイナブル・モビリティ」「サステイナブル・プラント」「サステイナブルな社会実現に向けた社会貢献活動」という切り口から、中国におけるトヨタの活動を紹介した。

サステイナブル・モビリティ

「クルマ社会が今後も持続的に発展するために、クルマがもつ負の側面は限りなくゼロに近づけ、クルマがもつ良い面を最大化していく」というのが「サステイナブル・モビリティ」。「環境・エネルギー」「安全」「快適」という3つのキーワードから説明がなされた。

まず、「環境・エネルギー」については、環境技術のコア・テクノロジーとして位置付けているハイブリッド、そして小型・軽量化、さらに次世代の代替エネルギーへの取り組みを、『ハイブリッドX』『Concept car iQ』などのコンセプトカーと併せて紹介。代替エネルギーの研究開発では2005年11月に設立した「清華大学/トヨタ研究センター」での、共同研究事例を挙げた。

2つめの「安全」については、中国で2006年から導入された衝突安全試験「C-NCAP」で、『クラウン』と『カムリ』が5つ星レベルの高い評価を得たことを例に挙げ、衝突安全ボディ「GOA」、進路上にある障害物を検知し、衝突被害を軽減する「プリクラッシュセーフティシステム」などの先進技術への取り組みも紹介した。

そして3つめの「快適」については、来年の春頃を目処にサービスを開始するテレマティクス技術を紹介。通信機能付きのナビゲーションシステムによる「リアルタイム情報提供サービス」では、オペレーターによるナビゲーションの操作支援や渋滞情報の取得など、より快適なドライブを実現するだけでなく、クルマがスムーズに走ることによりCO2削減、省エネルギーなどの環境対策にも繋がることも強調した。

サステイナブル・プラント

「工場での環境負荷の最小化を目指す」ことが「サステイナブル・プラント」。
トヨタでは、中国を含む世界中の工場で、環境負荷低減に向けたエコ・ファクトリー活動を進めており、多くの工場で、環境マネジメントの国際規格であるISO14001認証を得ていることを紹介。

「中国でも、当初から工場敷地内の緑化を進めるのはもとより、エネルギー使用量、水使用量、廃棄物発生量、揮発性有機化合物の発生量等を、最小限に抑える取り組みをしています。また2006年には、環境負荷の小さい水性塗料を使った車両塗装設備を、いち早く導入しています。」と中国での活動を報告した。さらに、近い将来には、天津・広州などの工場の中から、「サステイナブル・プラント」のモデル工場を誕生させる見込みであることも明らかにした。

サステイナブルな社会の実現に向けた、社会貢献活動と人材育成

トヨタでは、中国の企業市民として、社会の持続可能な発展に向けた社会貢献の活動を「環境保護」「交通安全」「人材育成」という3つの柱を軸に実施している。渡辺社長はそれぞれについて、実例を挙げて紹介した。

「環境保護」では、2001年から実施している河北省豊寧(ほうねい)県での砂漠化防止のための緑化プロジェクトと、来月末開所式を行う緑化交流センターについても紹介。

「交通安全」では、北京、広州、上海の3ヶ所で実施している「トヨタ・ドライバーズ・コミュニケーション」という体験型安全運転講習を紹介。

「人材育成」については、教育支援団体「宋慶齢基金会」と共同で設立したトヨタ助学基金での、学生に対する経済支援などについて説明した。

渡辺社長は、「人材育成は、生産現場に限ったことではありません。先程、様々な先進技術についてお話しましたが、開発の現場を担う人材の育成なくして、新しい技術は生まれません。私共は、これまでも中国事業の最重要課題として、人材育成に取り組んで参りましたし、これからも愚直に『人材を育てる』ことにこだわっていきたいと考えております。」と述べて、中国での人材育成活動に今後も力を入れていくことを明らかにした。

最後に、渡辺社長は「クルマ社会の理想を具現化するにあたり、世界第2位の自動車大国であり、1,000万台市場の時代を迎えさらに発展しようとしている中国に、私は大きな希望をもっております。」と語り、スピーチを締めくくった。

(更新:2008年4月22日 現地レポーターによる速報)

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