
日頃は当社の活動に多大なるご理解とご支援をいただき、厚く御礼申し上げます。
また、東日本大震災によりお亡くなりになられた方々に対し、ご冥福をお祈り申し上げますとともに、すべての被災者の皆さま、関係者の方々に心よりお見舞い申し上げます。
この一年を振り返りますと、リーマン・ショック後の経営環境の悪化と品質や安全性に関する問題への対応の中で、本当に多くのお客さまや関係者の方々に支えられ、助けていただきました。心より御礼申し上げます。
こうした経験を踏まえ、私自身、「トヨタはどんな会社でありたいのか、どんな会社であるべきなのか」について、考え続けて参りました。その結果、私なりに達した結論は、「トヨタはお客さまに選ばれる企業でありたい」、そして「トヨタをお選びいただいたお客さまに、笑顔になっていただける企業でありたい」というものでした。本年3月に発表したグローバルビジョンには、私のこうした強い思いを込めております。
グローバルビジョンを発表した2日後、東日本大震災が発生いたしました。震災発生の直後から、当社の従業員が現地に入り、地域の方々と一緒になって、復旧・復興に向けた支援活動を実施してまいりました。
被災状況を見た支援部隊は、「最優先すべきは人命第一と救援だ。その次が地域の復旧で、生産再開はその後だ」と優先順位を現場で決定し、地域にとって良いと思うことを即断・即決、即実行してくれました。これこそがトヨタの現場力であり、諸先輩が70年の歴史の中で築いてくれた財産だなと、本当に頼もしく感じました。
現場の凄まじい努力によって、生産の正常化に向けた取り組みは急ピッチで進み、6月には、今期の業績予想と生産・販売の見通しを公表することができました。
今期の業績予想(2011年6月時点)は、赤字の最悪期と比べると、百数十万台も損益分岐台数が下がり、グローバルビジョンを発表した時に申し上げた「1ドル85円、販売台数750万台でも1兆円程度の利益がでる収益基盤をつくる」という目標に向けたオンラインにあると言えます。
かつて2兆円を超える利益をあげていたことと比較すると、一見物足りない目標だと思われるかもしれません。しかし、私は「いい時にたくさん儲ける」というのではなく、「どんなに厳しい時でも利益をあげて、税金を納められる」ということに意味があると考えております。
厳しい経営環境が続く中、トヨタ株を保有していただいている株主の皆さまは、トヨタの最大の理解者であり、応援団であると思っております。そのような株主の皆さまのご期待に何としてもお応えしたい、そのために持続的な成長を実現したいという強い思いで、経営の舵を取ってまいります。
今後とも、「お客さまの期待を超え、笑顔になっていただける企業」を目指して、努力してまいりますので、皆さまのより一層のご支援をお願い申し上げます。
2011年7月
取締役社長![]()