豊かな地域社会づくり
トヨタは、豊かな社会の実現とその持続的な発展のため、社会の幅広い層と力を合わせ、持てる資源を有効に活用しながら、「環境」「交通安全」「人材育成」の分野を中心に、社会的課題の解決に向けた「社会貢献活動」を展開しています。
日本事例
トヨタと豊田市、NPO法人「地域の未来・志援センター」が協働し、豊田市の農山村地域で暮らす人々の生活にふれ、地域の自然資源を活かした事業や暮らしを創出する人材の育成を目指しているのが「豊森(とよもり)」です。その中核となる活動が「豊森なりわい塾」で、2009年5月に公募で30人の塾生を選び、約2年間、月1回の座学や山村のフィールドワークなどを通じて都市と農山村をつなぐ事業の立案などを目指しました。2011年4月に公募で選ばれた第2期生26名は、2年間におよぶ豊田市旭地区を中心にした活動を2013年3月に修了しました。第3期は、2013年6月から2014年3月まで実施する予定で、引き続き旭地区を活動フィールドにしながら、地域に根ざして暮らしをつくる人材を育成していきます。
グループワーク後の発表
卒塾後は、豊森なりわい塾で養った「一歩踏み出す力」で、15種類の野菜づくりと、里山哲学カフェを実践しています。できる所から、無理をしないで、楽しみながらがモットーです。都市の仲間たちとともに、自然や地域の方々とふれあいながら、五感を磨いています。
豊森なりわい塾 第2期生荒井 昭子 氏
海外事例〈ブラジル〉
ブラジル北東部、アラゴアス州とペルナンブーコ州にまたがる全長135kmの「APAコスタ・ドス・コライス」は、ブラジル最大、世界で2番目に大きな沿岸生態系保護区ですが、持続可能な自然資源利用や保護の規則がなく、環境悪化が進んでいました。ブラジルトヨタは2009年に「ブラジルトヨタ基金」を設立し、2011年より地元NGO「SOSマタ・アトランティカ」、「環境省シコ・メンデス生物多様性院」と連携し、この地域のサンゴ礁、マングローブ、絶滅の危機にあるマナティーなどの動植物を保護するトヨタ「APA コスタ・ドス・コライス」プロジェクトを始めています。
サンゴ礁の調査
ブラジルで絶滅の危機にあるマナティー
ブラジルトヨタ基金がビジターホールを拡張して映像機器を提供してくれ、観光客や地域の方に、自然保護やマナティー保護の重要性を理解していただけるよう になりました。基金のおかげでマナティーの保護を続けられ嬉しく思います。

日本事例
毎年、春と秋の全国交通安全運動に合わせ、全国の車両販売店などと共同で「トヨタ交通安全キャンペーン」を実施しています。キャンペーンでは、全国の幼稚園・保育所の新入園児に向け、交通安全教材の絵本と紙芝居を贈呈しています。教材では道路の正しいわたり方などを伝えるほか、絵本では保護者向けにチャイルドシートの必要性なども解説しています。このキャンペーンは1969年から40年以上にわたり継続していて、絵本と紙芝居の累計発行部数は、絵本1億2,800万部、紙芝居130万部を超えています。また、その年の重点テーマ(2012年は「反射材の着用啓発や早目のライト点灯」)に沿ったチラシも作成し、配布しています。
キャンペーンで全国に配付される交通安全絵本・紙芝居(2012年度)
海外事例〈タイ〉
タイトヨタでは、1988年より交通安全キャンペーン「ホワイトロード」をタイ全土で展開しています。「ホワイトロード」はタイ語で「安全な道」という意味で、タイのすべての道が安全な道になるように、との願いが込められています。このキャンペーンでは、バンコクなどの2ヵ所に交通安全について学ぶ子どものためのテーマパーク「ホワイトロード交通公園」を開園し、約150万人以上の子どもが訪れています。また、2005年よりマスコット「ミルキーウェイとその仲間たち」が全国各地の小学校を訪問し、10のエピソードからなるアニメビデオを配布する交通安全啓発プログラムを開始。また、2012年はタイトヨタ50周年にあたり、2012、2013年の2年間で合計50ヵ所の地域でイベントを実施し、広く交通安全の普及を目指しています。
ホワイトロード交通公園での取り組みの様子
日本事例
「子どもたちがアーティストとの出会いを通じて、多様な価値観を認め合う力や豊かな感性を育む」ことを目的に、トヨタと「NPO法人芸術家と子どもたち」「AISプランニング」、各地の実行委員会が展開する人材育成プログラムが「トヨタ・子どもとアーティストの出会い」です。ダンサーやアーティストが学校などを訪れ、ワークショップを行っています。2012年度は、金沢の児童館で、「日常のいろんな音を見つけ出すワークショップ」を開催したり、高知県の養護学校で、アーティストが期間限定のお祭りチームをつくり、誰もが参加したくなるような、「ここだけのお祭りワークショップ」を実施しました。
2012年度版トヨタ・子どもとアーティストの出会い
2013年 金沢
2013年 高知
ワークショップでは、子どもたちはそれまでに経験したことがないような自由な発想、自己表現の方法を体験して、のびのびと楽しそうにしていました。アーティストの方やスタッフとコミュニケーションをとり合う中で、友だちの良さをたくさん見つけたようです。
海外事例〈英国〉
トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・UK(TMUK)は2003年より英国の学校を対象に、リサイクル材からつくる環境に配慮したモデル・カーの設計・組み立ておよびレースによるコンテスト「トヨタ・STEM*・チャレンジ」を実施しています。同プログラムは電気部品教材を納入するラピッド・エレクトロニクス社と共同で開発し、設計や情報技術を学ぶ11~16歳の理科系の生徒を対象に、科学・技術・工学・数学などの様々な分野の知識の応用を促しています。楽しく、手頃につくれるよう工夫された同プログラムには毎年1万人以上の生徒が応募し、卓越性や創造的アイディアのレベルも年々上がっています。
*STEM:Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Math(数学)
太陽電池モデル・カーを充電中
日本事例
ウィーン・フィルおよびウィーン国立歌劇場のメンバーを中心に、30名で特別編成されたオーケストラによるコンサートを行っています。価格を低く設定し、良質な音楽を多くの方に鑑賞していただき、「音楽を通じて豊かな心の醸成に寄与する」ことを目的にしています。2012年度は4月3日から11日にかけて、札幌から福岡まで、全国7都市にて7公演を開催しました。
トヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーン東京公演
海外事例〈フィリピン〉
フィリピントヨタはフィリピントヨタ財団を通じ、サンタロサ市およびガワッドカリンガ財団と協力し、ホームレスの方々に住宅を提供するプロジェクトを始めました。2013年中には、約8,000m2の敷地に160軒の住宅と集会所を建築する計画です。すでに80軒は完成し、建築作業に進んで従事した人は優先的に住宅が割り当てられました。引き渡し前にはフィリピントヨタの従業員もボランティア活動として住宅のペンキ塗りを手伝うなど、コミュニティとの絆を深めています。
私は入居者に選ばれて大変光栄に感じています。プロジェクトのルールに従って規定通り2,500時間のボランティア活動に従事しましたが、入居した今でもボランティアを継続しています。それはプロジェクトを支えた人達への私自身の感謝の気持ちを支援という形で示したかったからです。
入居者代表 ロデリオ・カグイオア氏