トヨタのコンパクトカーの生産拠点である東北で、「いい町・いい社会」に向けた新しい地域づくりに取り組んでいます。「いい町・いい社会」を実現するために、「モノづくり・人づくり・地域づくり」を通じて、東北から日本の未来をつくりたいと考えています。
「モノづくり」では、地域と一体となったクルマづくりを推進するため、『トヨタ自動車東日本』を2012年7月に設立し、東北を基盤に世界一の競争力を持ち魅力あるコンパクト車をつくることを目指しています。「人づくり」では、モノづくり中核人材の育成を目的に、『トヨタ東日本学園』を2013年4月に設立しました。さらに、「地域づくり」では、モノづくりと人づくりを支えるインフラづくりとして、『F-グリッド』構想を立ち上げるとともに、新たな農商工連携プロジェクトもスタートしました。
このように、「モノづくり・人づくり・地域づくり」を通じた東北復興に、オールトヨタ一丸となって継続的に取り組んでいきます。
強い生産現場、仕入先と一体となって実現される高い技術、そしてハイブリッド車開発に代表される付加価値の高いモノづくりは日本から生まれてきました。その強みを活かすことでグローバル競争力は高まります。そのためには、日本のモノづくりを磨くことが重要です。東北は第3の国内生産拠点としてその役割を担います。『東北を基盤に世界一の競争力を持つ、魅力あるコンパクトカーをつくる』ことを使命とし、2012年7月に、関東自動車工業(株)、セントラル自動車(株)、トヨタ自動車東北(株)の3社を統合して設立されたトヨタ自動車東日本(株)は、地場のモノづくり産業とともに自動車製造の一大拠点を築き上げることで、地域の雇用だけでなく関連産業の振興にも貢献します。
2013年4月に行われた「東北復興プロジェクト・グランドオープニングセレモニー」
東北の底力を発揮したハイブリッドカー「アクア」は、2012年度国内販売No.1(28.3万台)のクルマ
東北ではトヨタグループ初となるエンジン工場が稼働したことで、一貫した生産体制が整備
トヨタ東日本と豊田通商が連携し、トヨタ東日本本社・宮城大衡工場隣接地に、「ベジ・ドリーム栗原第3工場(約3ha)」を設立し、今年7月に本格栽培を開始しました。パプリカを栽培する理由は、国内で消費されるパプリカの90%が輸入に頼っていることにあります。同植物工場では、温室・減農薬により10色のパプリカを栽培、約315t/年の生産を見込んでいます。また、温室熱源はF-グリッド、水は雨水タンクから供給されるため、超省エネ生産、競争力のある農業を可能にします。ベジ・ドリーム栗原では、安全・安心、新鮮な国産農産品の市場拡大(自給率アップ)へ向けて、新たな農商工連携モデルの確立を目指しています。

ベジ・ドリーム栗原第3農場

地域と一体になったモノづくり、中長期を見据えた人づくりを通じて地域振興に貢献していくため、トヨタ東日本本社・宮城大衡工場敷地内に企業内訓練校「トヨタ東日本学園」を設立。「三位一体*1でトヨタのモノづくりDNAを未来へつなぐ」コンセプトとして、将来の東北のモノづくりを担う若者を対象に、「モノづくりは人づくり」の理念に基づく人材育成に取り組んでいます。
学園は生徒を東北6県の工業高校新卒者を対象に募集、地域企業から社会人も受け入れる体制のもと、2013年4月1日に開校しました。
東北6県地域企業より受け入れた5名を含む計20名が、1期生として入学しました。
学園の技能教育は、現地・現物による基礎・基本の修得が特色です。東北のモノづくりから学ぶことを目的に、東北に根ざした伝統工芸研修「若柳地織」を教育プログラムに採り入れています。東北の人々のモノを大切にする心、古きよき日本のモノづくり気質など、現地・現物から学びとる教育を行っています。
トヨタ東日本学園
東日本学園実習風景(基礎技能)
東北のモノづくりを学ぶ学園生千葉孝機業場の若柳地織製作(豊田Y式自動織機)
トヨタ工業学園の皆様、一年間、たくさんのことを教えていただきありがとうございました。心身、技能、知識の3本柱を中心に、ひとつのことをみんなでやり遂げるトヨタのチームワークを学びました。学園生活の中で身につけた健康管理が役立ち、1日も欠席することなく学ぶことができました。これからはモノづくりを通して、地域の発展、東北復興の力になりたいと思います。

トヨタ東日本学園 特別1期生 石垣 真希
クルマの最新技術や環境・エネルギー技術、モノづくりの面白さと直接ふれあえる「結(YUI)ギャラリー」を学園内に開設
21世紀を担う子どもたちへ「自動車会社としてできること」の取り組みとして、「夏休み親子工作教室」を開催
地域企業に勤める方々にモノづくり教育の門戸をひらき、学園において社会人向け短期講座(5日間)・中期講座(8週間)を開講
「まち一番の工場」に向けたスマート・コミュニティの実現に向け、低炭素で競争力あるインフラづくりを目指し、工場地域周辺の工業団地内のエネルギーを総合的にマネジメントを行う『F-グリッド』が、2013年4月本格的運用を開始しました。F-グリッドセンターにより、大型ガスエンジンと太陽光パネルでつくり出した電気・熱を、最適なバランスで周辺のF-グリッド参画企業へ配電・配熱・蓄電・蓄熱しています。さらに、非常時には防災・復旧支援機能を担い、F-グリッドで発電した電力を、東北電力を通じて周辺地域へ供給します。また、トヨタ東日本学園をエネルギー自立型の災害情報発信拠点として活用し、周辺地域の早期復旧支援を実施します。
大衡村では、地域エネルギーの効率的な活用を図る「スマートコミュニティ」化を推進中です。トヨタ自動車東日本株式会社の本社・宮城大衡工場を核とした「F-グリッド」を軸に、村と工業団地が連携し、災害に強く環境にやさしい町づくり、さらに住民と従業員の皆様との交流を促進し、地域を挙げて安全で安心な町づくりを推進しています。
宮城県 大衡村長
跡部 昌洋 氏


トヨタの被災地支援活動「ココロハコブプロジェクト*~芸術・文化を通した復興支援活動~」が、公益社団法人企業メセナ協議会主催「メセナ アワード2012」において「支援のこころ賞」を受賞しました。これはメセナ大賞部門メセナ賞の一つで、継続的かつ長期的な「ココロ」を込めた復興支援活動が評価されたものです。

「メセナ アワード2012」贈呈式