![安定した経営基盤 多様な人々が、安心・誇り・愛着を持って持てる能力を十二分に発揮して働くことを通じ、自らも成長する[解説]安心 : 安定した雇用の維持と公正な労働条件を提供する 安全 : 安全で健康的な労働環境を提供する 人材育成 : トヨタ独自の文化、技能を伝承する 多様性 : 性別、人種、国籍にかかわらず多様な人々がいきいきと働く職場を提供する 誇り・愛着 : 誇りと愛着を持っていきいきと働くことのできる職場を提供する](/jpn/sustainability/csr/stakeholders/employees/images/employees_top.png)
トヨタの成長を支える人材基盤をより強固にするため、従業員がいきいきと安心して働ける環境づくりを整えています。コミュ ニケーションと互いの切磋琢磨から育つチームワークの土壌を築き上げ、会社、職場、仲間への「誇りと愛着」の醸成を図ります。
自社精神や製品への関心を高め、オールトヨタの一体感を醸成し、愛社精神を深めることを目的に、2009年度より「WE
LOVE TOYOTA活動」を実施しています。
その活動の一環として、2012年4月に第2回「WE LOVE TOYOTAセミナー」を開催しました。会社役員や外国人従業員も含めて約350人が参加しましたが、初めて会うメンバー同士でチームを編成し、クルマの楽しさを語り合いながら、「社内プリウスカップ」を行い、参加者のチームワーク、絆を深めました。

社内プリウスカップに集まった350人のメンバー
運動部は全部で35部あり、日本一を目指して強化に取り組む「強化部」と、社業と両立しながら競技に取り組む「一般部」があります。運動部の活躍は、従業員の誇りであり、チームの成績のみならず、職場の仲間が一生懸命に頑張っている姿は、労働意欲の高まりや職場の活性化につながっています。
2011年11月には女子ソフトボール部が、2012年4月には男子バスケットボール部「アルバルク」が、日本一に輝きました。

リーグ連覇を成し遂げた
女子ソフトボール部

男子バスケットボール部
「アルバルク」
企業の最大の資産は“人”であり、従業員の満足なくしてお客様満足度は得られないと考えています。
2010年度に行った事務・技術職を対象とした従業員満足度調査では、「会社生活の満足度」「仕事に関するやりがい」に
ついての肯定回答率が70%を超える結果となりました。
「会社生活の満足度」では『仕事の質・レベル』、「仕事に関するやりがい」では若手を中心に、『成長感』が理由として最も
多く挙げられました。
2011年度に行った技能職を対象とした調査結果では、満足していると答えた数字64.4%と、震災等の影響を受ける中でも肯定回答率60%以上の水準を維持しています。
海外の2010年度調査結果は、事務・技術職の肯定回答率が74%、技能職は72%となっています。
この従業員満足度調査結果は、隔年で行っており、その分析結果を従業員が安心して働けるための施策の企画、実行に役立てています。

職場内での円滑なコミュ二ケーションに向けて様々な取り組みを行っていますが、中でも外国人従業員との昼食懇談会では困りごと・悩みから文化・考え方の違いについて、日本人と外国人の相互理解を深めるための場として実施しています。
「トヨタ基本理念」やそれを実践するための基本的心構えをまとめた「トヨタ行動指針」(1998年策定、2006年改定) に、「トヨタで働く人々の人権およびその他の権利を尊重する」こと、また2008年にとりまとめたCSR方針「社会・地球の持続可能な発展への貢献」にも「事業活動に関わる全ての人々の人権を尊重する」ことを定めています。こうした考え方がサプライヤーなども含めた事業活動全般にしっかりと反映されるように努めています。
特に、従業員とのかかわりに関しては、従来より「知恵と改善」「人間性尊重」を2つの柱とする“トヨタウェイ”を行動原則とし、グローバルトヨタで展開しています。この「人間性尊重」は、あらゆるステークホルダーを尊重し、従業員の成長を会社の成果に結びつけることを意味し、「リスペクト」「チームワーク」をキーワードとしています。トヨタウェイを精神的基盤に全世界の事業体で同じ価値観を共有し、そして、従業員が安心して、いきいきと働くことができるよう、様々な施策を推進しています。また、こうした考え方を、サプライヤーなども含めた事業活動全般にしっかりと反映されるように努めています。
トヨタでは、人権尊重の考え方に沿ってきちんと業務が遂行されているかをチェックするために、社内に対してはCSR指標を設定し、毎年各機能をフォローしています。
子会社に対しては毎年、また海外子会社に対しては2年に1度、連結コンプライアンスシートのチェック結果に基づいて、是正策の立案実施を依頼しています。
サプライヤーについては、2009年に「仕入先CSRガイドライン」を策定し展開。その中に人権尊重のトヨタの方針とサプライヤーに対する期待を明記しています。また、ガイドラインに基づき、各会社ごとに自主点検をお願いしています。2012年度からは、さらにCSRに関する取り組み強化の一環として、状況を確認し、必要に応じ是正のお願いや是正活動の確認も実施していく予定です。
今後も、ステークホルダーの皆様の意見を吸い上げ、経営に反映できるよう、より一層様々な施策を展開していきます。

トヨタは、各部の実務担当者を対象に、トヨタをとりまく様々なステークホルダーと直接コミュニケーションを行う場として、2010年度に「CSR力アップ・イニシアチブ」を開始しました。CSRは社員一人ひとりが実践するものであるとの認識のもと、これまでも行ってきた経営層と社外ステークホルダーのダイアログに加え、一般の社員へこうした機会を設けることにより、サステイナビリティに対する感度アップ、対応力アップを目指しています。
2011年12月には、講師としてNGOの方々をお招きし、国際的に関心の高まっている「NGO/NPOと人権」をテーマに、具体的な事例を交えた生の声をお伺いしました。関係各部からは実務担当者15名が出席し、「現場でご活躍されているNGOの方々からわかりやすくご説明いただき、NGO/NPOと国際的な人権につき理解が深まった」とのコメントが多数ありました。
トヨタに対する期待や幅広いご意見を受け止め、今後のトヨタの取り組みに役立てていきます。

「NGO/NPOと人権」をテーマとしたNGO/NPOとの直接コミュニケーション
NGO/NPOの多様性や企業との関係を具体例を交えて紹介していただきました。企業との関係については、「対話・コミュニケーション・協働」という双方向の関係に変化してきており、協働にあたっては、双方にメリットやリスクがあるものの、時間をかけて信頼関係を醸成することが重要、とのアドバイスをいただきました。

国際的な人権と企業とのかかわりについて紹介していただきました。「国の前、法律の前に人権がある」と認識し、一人ひとりが意識を変えていくことが必要であり、中でもグローバル企業の持つ影響力から、人権問題における役割は大きく、トヨタへも期待されているとのコメントをいただきました。

シャプラニールの具体的な活動と企業と協働された事例をご紹介いただきました。バングラデシュではNGOの活動が活発であり、就学率・識字率などの大幅改善や、マイクロファイナンスがほぼ全世帯に普及する中、現地NGOから「お金はいらない。日本の仕組み/マネジメントを学びたい」といった声があるとのコメントをいただきました。

従業員約7,950人、カローラやハイラックスを中心に年間約15.4万台を生産しているトヨタ南アフリカでは、職場における人権に関する様々な施策を行っています。例えば国としての”雇用不均衡是正施策”に対する会社としての取り組み内容や、”セクハラ”などについては、必須教育となっており、雇用・配置・昇進などの各施策と併せて職場での不当な差別防止・不均衡是正を推進しています。この結果、過去のアパルトヘイト政策によって生じていた人種不均衡は大幅に改善されており、その一例として、トップマネジメント層に占める有色人種の割合は、2009年当時の14.8%から2012年には33.3%まで上昇しました。また、従業員がHIVに感染しても仕事を続けられるように配慮するという労使間の合意のもと、HIV/AIDSへの取り組みも積極的に行っています。
2010年に南アフリカ政府が始めたHCT(Health Counseling Testing:HIV/AIDS検査だけでなく血圧や血中コレステロールなど成人病関連検査も同時に実施し、受診に対する抵抗感を低減すると共に、近年増加している成人病予防にも役立てようという新たな試み)の受診率向上を全社をあげて取り組んできた結果、受診者は大幅に増加しました。また陽性の結果が出た従業員に対する医療措置も強化しており、近年では従業員の罹病・死亡数も減少しています。
