トヨタのハイブリッド車(HV)に用いられている、さまざまな技術をご紹介します。


バッテリー

世界最高レベルの入出力密度、軽量

トヨタのハイブリッド車に搭載されている高出力ニッケル水素バッテリーは、入出力密度(重量あたりの出力)が高く、軽量です。外部電源による充電も定期交換も不要です。

電池パックにはデッドスペースを無くすよう、冷却システムやメインリレーを最適に配置。また冷却系については、吸排気ダクトやファンを小型化するなど、低燃費はもちろんのこと、車両の軽量化、ラゲージスペースの拡大にも寄与しています。

また、クルマが加速した時の放電や、減速時の回生ブレーキ及びエンジン走行時に発生した余分なパワーを使った充電による充放電電流を積算し、充電状態を一定に保つように制御しています。

ハイブリッドバッテリーには寿命があります。寿命はクルマの使い方、走行条件により異なります。
保証は新車を登録した日から5年間です。ただしその期間内でも走行距離が100,000kmまでです。

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エンジン

エンジンの高効率化

3代目プリウスには従来の1.5L・直列4気筒1NZ-FXEエンジンに代えて、新開発の1.8L・直列4気筒2ZR-FXEエンジンを採用。 排気量アップ、クールEGR、電動ウェーターポンプ、排気熱再循環システムなどの新技術を採用し、低燃費、低エミッション、ゆとりの運動性能を実現しています。

クールEGRシステム
排気ガスをEGRクーラーで冷却、その後、吸気経路に再循環させることにより、ポンピング損失、エンジン冷却損失を低減しています。また、排気温度を下げることにより、全域理論空燃比を実現、燃費向上とともにエミッション低減に貢献しています。
※EGR:Exhaust Gas Recirculation

電動ウォーターポンプ
電動ウォーターポンプの採用により、エンジン冷却水を必要な時に必要な量のみ循環させ無駄を省くことが可能になりました。同時に補機を駆動するベルトが不要となり、ベルトレス化を実現しています。これによりフリクションロスの低減や、メンテナンスフリーを実現しています。

排気熱回収システム
従来は捨てていた排気熱を、エンジン冷却水に再循環することにより、ヒーターやエンジンの暖機性能を向上させています。電動ウェーターポンプとの組み合わせにより、無駄のない熱マネジメントを実現し、冬季の燃費を向上させるとともに、ヒーター性能の向上にも貢献しています。

ローラーロッカーアーム
吸排気バルブを駆動する動弁系にローラー機構を採用し、フリクションロスの低減により、低燃費の実現に寄与しています。

高膨張比サイクル
エンジン効率を決める基本諸元である圧縮比を高めることが可能な高膨張比サイクルを継続採用。レギュラーガソリン仕様でありながら圧縮比13.0を実現し、低燃費の実現に貢献しています。

最高出力:73kW(99PS) / 5200r.p.m.
最大トルク:142N・m(14.5kgf・m) / 4000r.p.m.

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モーター

コンパクトなパッケージングに適した軽量かつ高効率の交流同期モーターを採用

トヨタのハイブリッド車は、交流同期モーターを採用しています。この交流同期モーターは、低回転から高回転まで強いトルクを効率的に発生させることも、モーターの回転とトルクを自由に制御することもできます。効率も向上したため、従来よりもスムーズな発進、加速が可能となりました。また従来モデルよりもコンパクトで軽量化も実現しています。
-三相交流タイプ
-回転磁場とローター磁石の角度を最適制御
-ローターの永久磁石は理想的なV字型配置

最高出力:60kW(82PS)
最大トルク:207N・m(21.1kgf・m)
*数字は日本市場仕様に製造されたプリウスのものです。

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動力分割機構

ガソリンエンジンの動力を、ドライブトレーンと発電機とに分割

動力分割機構は、ガソリンエンジンから発生した動力を、ドライブトレーンと発電機とに振り分ける装置です。振り分けを効率的に行うため、リングギヤ、ピニオンギヤ、サンギヤ、およびプラネタリキャリヤから構成される「遊星歯車機構」が採用されました。

  1. プラネタリキャリヤの回転軸は直接ガソリンエンジンに接続され、ピニオンギヤ経由で、リングギヤとサンギヤを回転させます。
  2. リングギヤの回転軸は、直接電気モーターに接続され、駆動力を車輪に伝えます。サンギヤの軸は、直接発電機に接続され、ガソリンエンジンが生み出した動力を発電に利用します。

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回生ブレーキ

モーターの発電で、運動エネルギーを再利用

トヨタのハイブリッド車は、モーターによる発電で運動エネルギーを再利用しています。
モーターは電気を流すことで回転しますが、逆に、外からの力で回すことで発電機として電気を発生します。駆動輪の回転力を使ってモーターを回すことにより発電し、バッテリーに充電しながら、発電抵抗で減速することができます。
制動時には回生ブレーキを油圧ブレーキと協調制御して、本来、減速によって熱として捨てられる運動エネルギーを走行用のエネルギーとしてうまく回収します。
街中走行のように加減速を繰り返す走行パターンはエネルギー回収の効果が高いため、低い速度域では回生ブレーキを優先的に使用しています。
たとえば、プリウスで100Km街中を走行した場合には、ガソリン1リットル分にも相当するエネルギーを回生しています。

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ジェネレーター(発電機)

高回転化により最大電力を向上

トヨタのハイブリッド車では、ジェネレーター(発電機)に高回転が可能な交流同期型を採用。低速走行時に大きな電力を供給します。高出力モーターとエンジンの組み合わせにより低~中速域での加速が向上。3代目プリウスでは集中巻きによるコイル形状の工夫により、小型・軽量化を達成しました。

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パワーコントロールユニット

直流・交流を変換し、電源電圧を適切に調整する装置

モーターを使って走るトヨタのハイブリッド車は、インバーター・可変電圧システム・DC/DCコンバーターで構成される「パワーコントロールユニット」を搭載しています。

インバーター
バッテリーの直流電流を、モーターや発電機で使えるように交流電流に変換します。
また、発電機やモーターで発電した交流電流を、バッテリーに充電できるように直流電流に変換します。3代目プリウスは切換装置の直接冷却を実現により冷却効率をアップ。コンパクト化、軽量化も実現しました。

可変電圧システム
モーター・発電機の電流電圧を、通常時のDC201.6Vから最大DC650Vまで、必要に応じて無段階で昇圧します。小さな電流でも大きな電力供給が可能となるため、高出力モーターの性能を発揮できるようになり、システム全体の効率を高めました。また、インバーターを従来より小型軽量化することにも成功しました。

DC/DCコンバーター
車両の機類・電子機器ECUの電源として使えるように、バッテリー・発電機から発生する201.6Vの電圧を、12Vまで減圧します。

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リダクションギア

モーターのトルクを増幅するための減速機

トヨタのハイブリッド車には、新技術であるリダクションギアが搭載されています。
フロントモーターの駆動力を、回転数を落として車輪に伝えることで、トルクを増幅して大きな駆動力を発生します。
モーターの高回転化との相乗効果で、思いのままのシームレスな加速をもたらします。