操船支援システム
主要構造
室内設備
室外設備
未来への挑戦
狭い場所での離着岸は難しい作業のひとつです。
その難しい操船をジョイスティックのみで簡単に実現したのが、操船支援システム”トヨタドライブアシスト”です。
これまでにない自由な動きで、安全なボートライフを楽しめます。
トヨタドライブアシストは、マリーナ内での風向きを読みながらの難しい離着岸を、安全でスムーズに行うことができる操船支援システムです。ジョイスティックを操作するだけで難しい後進や全方向の平行移動などが安全に行えます。バウスラスターの回転数制御技術でバッテリーの消費電力を抑え、ストレスのない離着岸が可能。また、ジョイスティックを倒す量や回す量により、微妙な速度調節も思いのままです。
ジョイスティックを前に倒すとポートは前方に、後ろに倒すと後方に進みます。自動車の車庫入れのような感覚で着岸が可能です。
ジョイスティックを斜めに倒すと、船首の向きを変えることなくポートは倒した方向に平行移動できるため、着岸がスムーズに行えます。
ボートを回転したい方向にジョイスティックを回します。両サイドのプロペラが互いに逆方向に作動することで、艇の中心を軸に360°回転させることが可能です。
風や潮流による自船の流される影響を軽減し、直感的なジョイスティック操作を実現する次世代の操船支援システムとなる「TDA+」。高精度GPSとコンピュータの自動制御を活用し、操船をアシストすることで、自船が流された際の位置調整が容易になります。これにより、マリーナ内での離着岸がこれまで以上に安全でスムーズに行えるようになります。新UIを搭載するタッチディスプレイにより標準TDAとの切替も可能。状況に応じてお好みのモードで操船いただけます。
離着岸が苦手という方は、多いといいます。
そうした声に応え、よりスムーズな離着岸を可能にしたのが新操船支援システム“トヨタドッキングサポート”です。
出港前にあらかじめ戻りたい場所の位置情報を登録しておけば、コンピューター制御により着岸をアシストします。
トヨタドッキングサポートは、帰着する場所のGPS位置情報を登録し、港内での離岸、着岸操船をアシストする操船支援システムです。一人では難しい桟橋係留の着岸操船などをコンピューター制御によるアシストで、経験に関係なく安心でスムーズに行えるようになりました。
DOCKING ASSISTドッキングアシストモード
出港前に帰着する場所のGPS位置情報を事前に登録します。位置情報は、複数事前登録ができます。
帰港時にタッチパネルの操作のみでGPS位置情報を事前登録された場所へ着岸をサポートします。
SIDE SLIDEサイドスライドモード
タッチパネルの操作のみで、風や潮流の影響をコンピューターが判断し係留位置での停船と、真横へ平行移動ができ、落ち着いた乗下船と離着岸作業が行えます。
一定の場所に留まるためにおこなうアンカリング。
バーチャルアンカーモードは、まるでアンカリングをしているかのように、ボートの位置を自動で保持するシステムです。
ワンタッチ操作でアンカリング作業のわずらわしさから解放され、マリンライフがさらに楽しくなります。
トヨタバーチャルアンカーシステムは、コンピューターにより位置、風向き、潮流を判断して、停船時に自動で船体の位置や方向を保持する操船支援システムです。最新技術の導入により、船首方向だけではなく船尾方向においても、風や潮流を感知して位置制御を行うことが可能となりました。
ワンタッチで切り替えられる5つのモードは、各シチュエーションで快適なマリンレジャーを楽しめます。
さらに船の向きや位置を画像で確認できるディスプレイを搭載しました。
PONAM-28Vの1基掛けエンジンでは世界初!
詳しくはこちら >
ご注意
トヨタバーチャルアンカーシステム作動中は操船状態です。
必ず周囲の安全をご確認ください。また、ボート周辺は非常に危険ですので遊泳は行わないで下さい。
バーチャルアンカーモードB
GPSにより船体位置を検出し、コンピューター制御により、船首を風や潮流の方向へ向け、一定の位置に船体を保持します。風や潮流が変化しても、船首方向を自動で調整します。
その結果、エンジンの回転数をムダに上げることなく、低推力、低燃費、低騒音で船体の位置を保ち続けます。
風・潮流の影響により船体が
Bへ移動した場合コンピューター制御により、
設定位置Aへ自動で戻ります。
風・潮流変化時に船首方向を変更し、
設定位置Aを保持
流し約りが、こんなに簡単に。
スパンカーを使わずに流し釣りをするには、高度な操船技術が必要ですが、バーチャルスパンカーモード、バーチャルコンパスモードはボタンひとつでベテランキャプテンが操船する遊漁船と同等の流し釣りを快適に楽しむことができます。
バーチャルアンカーモードS
バーチャルアンカーモードBと同様のコンピューター制御により、船尾を風や潮流の方向へ向け、一定の位置に船体を保持します。風や潮流が変化しても、船尾方向を自動で調整します。
バーチャルアンカーモードC
向けたい船首方向と位置をセットすると、風向きや潮流に関係なく、設定した位置と船首方向を保持することができます。
バーチャル スパンカーモード
船首が常に風上に向くように自動で制御。流される方向や速度をコントロールできるため、風が吹く方向に船首を向けセット流し釣りが快適に楽しめます。
バーチャル コンパスモード
風向きや潮流に関係なく、指定した方向に船首を保持することができます。流される方向や速度をコントロールすることも可能です。
船の「安心安全」の普及に向けた取り組み
トヨタマリンの操船支援技術を生かし、ヤマハ発動機の「Y-FSH」を共同開発
TDA | TDA+ | TDS | TVAS | |
---|---|---|---|---|
PONAM-35 SV | ||||
PONAM-31 X グレード | ||||
PONAM-31 Z グレード | ||||
PONAM-28V S グレード | ※1軸TVAS |
|||
PONAM-28V X グレード | ※1軸TVAS |
標準オプション
TM-CAST(TDA、TDA+、TDS、TVAS)エンジン、ハイブリット技術においてトヨタテクニカルディベロップメント株式会社と連携し、開発を行っております。
トヨタマリンのエンジンは、信頼性が高いクルマのエンジンをマリナイズしています。
コンピューター制御により、エンジンを常に最適な状態で運転することで、人にも海にも、そして地球にもやさしいマリンエンジンです。
コモンレールシステム
燃料を供給するサプライポンプにより高圧燃料をコモンレールに蓄え、電子制御インジェクターで燃料を噴射するシステムです。エンジンの状態を各種センサーで検出、燃料の噴射時期や噴射量、噴射圧、噴射回数をコンピューター制御し、エンジンの燃焼を常に最適化することで、“クリーン•高出力•低燃費•低騒音”を実現。また始動時や加速時の黒煙•白煙の発生も大幅に低滅しています。
ダカールラリーヘの参戦車、海外仕様のランドクルーザー200の搭載エンジン1VD型をベースにマリナイズ。
TOYOTA M1VD-VH
■シリンダー配列・数:V型•8気筒
■内径x行程(mm):86X96
■排気量(cc):4,461
■最高出力〔kW(PS)〕:272(370)
■最大コモンレール圧力:180MPa
■弁機構:DOHC4弁チェーン&ギア駆動
■過給方式:ターボチャージャー(ツイン)
海外仕様のランドクルーザーシリーズに搭載実績のあるエンジン1KD型をベースにマリナイズ。
TOYOTA M1KD-V
■シリンダー配列・数:直列・4気筒
■内径x行程(mm):96X103
■排気量(cc):2,982
■最高出力〔kW(PS)〕:191(260)
■最大コモンレール圧力:200MPa
■弁機構:DOHC4弁ベルト&ギア駆動
■過給方式:ターボチャージャー
海を心から楽しむためには、安心感がなくてはなりません。トヨタマリンでは、航空機や新幹線などで使われている“高強度アルミ合金”を、ハルに使用しています。
その高強度が、安心感を高めてくれるのです。
高強度アルミ合金A5083
アルミハルの素材として使用しているのは、数あるアルミ合金の中でも特に高強度を誇るA5083です。これは、アルミに約4.5%のマグネシウムなどを含んだ合金で、もともとアルミの表面は酸化皮膜で保護されているため錆に強い性質がありますが、そこに合金成分を添加することで、アルミの耐食性と強度を格段に向上しています。この優れた素材を使用することで、波からの衝撃や振動、ノイズをいちはやく吸収し、快適なクルージングを実現しています。
高強度のもうひとつの秘密。圧延アルミ。
アルミハルに最適な強度や耐衝撃性を付加するために、鋳造ではなく、圧延したアルミ合金の板を使用しています。圧延アルミは強度に優れているだけでなく、外部からの応力に対しても粘り強く、FRPなど他の素材に比べて破断しにくいため、高速で移動する乗り物には、より安全で最適な部材です。
優れた衝撃吸収性
凌波性に優れたアルミハルは、波の衝撃を受けてもハル全体で受け止めて吸収します。これにより、波の衝撃が極めて短時間で低減するため、人に伝わる衝撃や振動が少なく、快適な乗り心地を生み出しています。
波への恐怖心さえ吸収する
安心快適な高剛性アルミフレーム構造
トヨタマリンで採用しているアルミフレーム構造のハルは、波からの衝撃荷重を吸収しつつ、ハル骨格(フレーム)全体に効果的に分散させ、ハル全体のたわみを最小限に抑えます。
より快適な乗り心地と、より卓越した性能にとことんこだわったら、"3種類の素材の複合”という結論に至りました。
それぞれのメリットを活かすことで、アルミハルに引けを取らない剛性や凌波性と、アルミハル以上の軽量化を実現しています。
3種類の素材をハイプリッド。
高強度FRP、アルミ、カーボン繊維の3種類の構造部材を組み合わせ最適に配置しています。これにより、アルミハルと同等の剛性、凌波性、船体強度を実現。さらに、FRPハルと比較して剛性は約7倍又船体重量はアルミハルと比較して約10%減※を達成しています。
剛性について同じ条件で比較。
同一荷重による三点曲げ実験を、アルミ、FRP、ハイプリッドハルでおこない、それぞれのたわみ量を比較。その結果、ハイブリッドハルは、ほとんど変形しませんでした。
軽量化と高剛性を両立するサンドイッチ構造
船底は、走行時に強い水圧を受けます。そこで、トヨタハイプリッドハルは、PVC*をコア材としたサンドイッチ構造を船底に採用することで、重量増を抑えながら、大幅な剛性アップを実現しました。
* PVCポリビニルクロライド
シミュレーション解析による船底形状。
トヨタハイプリッドハルは、デザインの自由度の高さも特長のひとつです。滑走時の推進性能を向上するため、最新のシミュレーション解析を用いて船底をデザインし、航走性能のさらなる向上とスムーズな乗り心地を実現しています。
TM-CAST(TDA、TDA+、TDS、TVAS)エンジン、ハイブリット技術においてトヨタテクニカルディベロップメント株式会社と連携し、開発を行っております。
自動車で培った技術を活かし、これまで難しいとされてきた除湿も可能にし、快適なマリンライフをお約束します。
除湿機能付きマリンエアコン
自動車で培った技術を応用。
プレジャーボートの常識を超えた高い除湿(曇り取り)機能により、窓ガラスの曇りを抑え、一年を通して快適で安全なクルージングをお楽しみいただけます。
トヨタマリンでは豊かな海を守り、将来にわたってマリンライフをご提供できるよう、環境に負荷をかけない船づくりを進めております。
その1つの取組みがサスティナブル素材の採用です。
PONAM-35 SVのソファやカーペットに使用しているスミトロン®は、使用済みペットボトルとポリエステル樹脂によって作られた長繊維で、防汚性・耐光性に優れた性能を持ちます。
その製造工程では着色時の廃液を削減するとともに、製造時のCO2削減を実現しています。
また、ソファに使用しているファブリックSUMITEXには、トヨタ自動車の社内で回収されたペットボトルを原料にしたスミトロン®繊維を用いています。(ランドクルーザー250のシートにも使用)
PONAM-35 SVの窓枠パッドや天井等に使用しているDinamica®は、リサイクル素材を使用したスエード調人工皮革で、有機溶剤を不使用、廃棄された繊維くずやペットボトル由来のリサイクル原料を使用し、製造時のCO2排出や環境への負荷を小さくしています。
エアフェンダーカバー
3Dニット技術は、セーターなどを編む「成形編み」工法に加え、凹凸形状や袋状などの「立体編み」工法を組み合わせた新技術です。
クルマづくりで培った本技術をマリンの分野でも活かせないかチャレンジを続け、トヨタマリンオリジナルの3Dニットフェンダーカバーが誕生しました。
クルマの内装材の耐久性を測る「摩擦試験」や「耐光試験」を行うなど、海上という過酷な環境下での使用を想定したうえで、十分な性能を確保しています。
2017年、トヨタマリンはパラレル式PHEVを搭載したプレジャーボートを国内で初めて開発。
また、2018年7月~2021年3月、東京都においてPHEVボートの実証実験を実施致しました。市販化には至っておりませんが、今後もPHEVボートの利便性および改善点を検証していきます。
主な特徴
スマホやスマートウォッチで操船できる未来の操船支援システム「スマート操船」
トヨタマリンではジョイスティックを使った操船機能を採用しておりますが、近い将来ジョイスティックをスマホやスマートウォッチで代用できる未来が来るかもしれません。ヘルムに移動することなく手元で操船することで、操船負担を軽減しお客様がマリンレジャーを気軽に楽しむことができるように、トヨタマリンは挑戦を続けます。
スマホの操作画面
スマートウォッチの操作画面
TM-CAST(TDA、TDA+、TDS、TVAS)エンジン、ハイブリット技術においてトヨタテクニカルディベロップメント株式会社と連携し、開発を行っております。