安全のススメ

 Vol.28 「一時停止の、走るヨロコビ」
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確かに、ウオッチングしてみると、きちんと止まるクルマは少なかったですね。
資料を探してみると、次のようなデータがありました。

一時停止標識のある交差点を直進しようとして事故に遭ったドライバーのデータです。
一時停止標識の認知と見落とし
※出典:財団法人 交通事故総合分析センター 「第9回 交通事故調査・分析 研究発表会」配付資料
一時停止標識を見落としたドライバーは、全体の37%。
交差点の見通しに関わらず、意外に見落とす確率が高いことがわかります。

続いて、標識を見たドライバーの運転は、どうだったのか調べてみました。
一時停止標識を認知したドライバーの運転行動
※出典:財団法人 交通事故総合分析センター 「第9回 交通事故調査・分析 研究発表会」配付資料
見通しのわるい交差点では、半数の近くのドライバーがクルマを停止させましたが、
見通しの良い交差点で、一時停止したドライバーは、37%。
一時停止の標識をあまり気にしていないようです。

そして、一時停止標識の見落としたドライバーと標識を見たドライバーの運転行動をまとめると、
次の円グラフのようになります。
一時停止標識の認知と運転行動
※出典:財団法人 交通事故総合分析センター 「第9回 交通事故調査・分析 研究発表会」配付資料
見落としが37%。標識を見たのに速度変更をしなかったドライバーが20%。つまり合計57%。
およそ6割のドライバーが、スピードを落とさずに交差点に入って事故に遭っています。
一方、停止したドライバーは、27%。3割に満たないことがわかります。

神野さん、おどろきですね。
「事故に遭ったドライバーのデータですが、
しっかり止まるドライバーが予想以上に少ないですね。」
なぜ、止まらないのでしょうか?
「止まらなかった理由を尋ねると、急いでいたとか、相手が見えなかったとか、
いつも走っている道だからとか、いろんな理由が挙がるのでしょう。
でも、結局は、止まりたくない心の動きがあったのではないでしょうか。」
止まりたくない。ですか。
「そう。人間ですから。
もしかしたら、心のなかにも『慣性の法則』があるのかも知れないですね。」
慣性の法則って、物理の、あの慣性ですか?
「はい、そうです。もしかしたらですけどね。
でも、どうなんでしょう。ちょっと考えてみてください。
スピードを落としたくないとか、止まりたくないとか、そうした感覚はありませんか?

たとえば、高速道路を走っていて、パーキングで休もうと思いながらも、
なんとなく先延ばしにして、ずっと走ってしまう感覚。」
標識の見落としが多いのか?
両側に設置された「止まれ」の看板に注目
見通しの良い交差点の例
中央に見える赤い点が一時停止の標識
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