モビ・レポ!モビリタを体験したゲストが語る安全の話 クルマ雑誌「ahead」プロデューサー 近藤正純・ロバートさん 前編 近藤正純・ロバートさん
近藤正純・ロバート プロフィール
職業:出版社社長
生年月日:1965年3月19日 血液型:A型
好きな言葉:それを夢見ることができるならば、あなたはそれを実現できる
       (ウォルト・ディズニー)
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「ahead」ホームページ: http://www.ahead-magazine.com/index.html
ツイッター: http://twitter.com/RobertKondo
近藤正純・ロバートさん
1.安全は自分から発信するもの 2.「モビリタ」には思想や哲学がある
思想をちゃんと持ちましょうということ
「モビリタがいちばん伝えたいことは、どういう考え方や気持ちで運転をするかという、思想をちゃんと持ちましょうということじゃないかと思ったんです。それが『あいさつ』だったりコミュニケーションをとるという形につながるんじゃないかと。その気持ちが植えつけられれば、あとはシチュエーション別にそれを意識すれば、暗くなってきたらライトを点けるとか、相手から見やすい位置を取ってあげるとか、その場その場で正解が出てくるんじゃないかと思いました」
photo安全技術はつけるべき でもそれ以上に大事なのが人の意識
高速フルブレーキングでは、機械的にABSを効かせた状態と効かせない状態で同じ制動を体験してもらったが、近藤さんはすでに思想面に意識が向いていたので、機械が全部カバーしてくれるから安全という印象は持たなかったという。
「それよりも、こういう状況が起こることを予想する自分を作っておくことが大事であって、『このクルマはどんなに振り回しても大丈夫なんだ』という話とは基本的に違うんだと思いました。人が主役であり、自ら発信するぐらいの気持ちを持っておくことが、すべてにつながる。大げさにいえば、コミュニケーションが人を救うみたいな話じゃないかなと感じたんです」
今回は雪道走行を想定したメニューも講習に含まれていた。ペダルをソフトに踏むことでスリップを回避するという内容だ。近藤さんは最初、ABSがついているなら、どんな状況でもフルブレーキングしたほうがいいと思ったという。しかし講習後、やさしく踏むという神経を持っていれば、赤信号で停止するときもスムーズに止まれるというアドバイスを神野CIから教えられ、納得した様子だった。
「ABSやVSCをつけないほうがいいとは全然思っていません。むしろつけるべきです。技術がそこまで進んだなら、変えられるものはどんどん変えていくべきだし、道路ももっと安全にしたほうがいい。でもそれ以上に大事なのは人の思想です。自分からまわりの環境と対話をしていくぐらいの気持ちを持つ。そうした意識を持つことだけで、安全がより確保されるのだと思いました」
photoこれは生きるための哲学
技術論、テクニック論の話を始めると、10年前よりこんなに進化しているんだから安全になっているという結論になってしまいがちだ。こうした議論の枠組みから離れることこそ重要と近藤さんは強調していた。
「オリエンテーションにもあったとおり、人が中心にあって、人がどう考え、どういう心構えでクルマに乗るのかを、根本としてまずしっかり押さえようと。技術論は、そこにプラスするものです。技術が進化したから、どこかで基本の考えを止めていいということにはならない。技術論とミックスしないことが大事というのが僕の考えです。今日みたいにABSが作動しないクルマにたまたま乗り合わせた場合でも、基本の思想があれば、対応は可能だと思えるんです」
大切なのは、その思想をしっかり持っているかであって、技術はそれに沿って進化させればいいという近藤さん。この種の議論がほとんどなされていない日本の現状は問題ではないかと危惧しているという。
「直感的にいうと、今日教えてもらったことは、生きるための哲学だと思うんですよ。クルマは使い方を誤れば、人を危険な目にあわせる。そうしたものを皆が操って、いろいろな人と係わっています。だからこそ、意識しているにせよしていないにせよ、どういう哲学をもって運転に臨んでいるのかが最も重要なのだと思います。本来、生きる哲学は各々が悩みながら築き上げるものだと思うのですが、ここではその基本を神野CIが伝えようとしているのだと感じます。この基本を大事にするときに、自分の周りを含めて、おのずと安全が確保されていく、という話なのだと気づかされました。ここまで行けばなくしていいという話じゃなくて、悩み続けてくださいという話だと感じました」
photoモビリタはある意味、人間学校
日本にはモビリタ以外にも、交通安全教室がたくさんある。しかしモビリタは、「思想」や「哲学」を感じさせてくれるという点で、多くの教室とは一線を画した存在であるという。
「交通安全教室というと、テクニック先行で教えるところも多いようですが、このモビリタはある意味、人間学校なんだと思いました。クルマを乗るという生き方を選んだ人のための哲学を教えようとしていて、それはすべての社会に通じるんだと。自分なりの生き方、考え方は運転にも出ると思います。俺さえよければいいんだという人は乱暴な運転になるし。しかも神野CIが話していたように、どんな人にも誘惑があって、一時停止のたびに自分を戒めないといけない。でも全員がそれを真似すればいいというより、自分なりの生き方の哲学を運転にもしっかり反映させて、恥ずかしくないようにしようよということを話していたのかなと思いました」

安全運転講習に関する話で、「思想」や「哲学」という言葉が出てくるとは思わなかった。近藤さんの深みのある言葉に、聞いているこちらが発見の連続だった。
ではそんな近藤さんが考えるクルマの楽しさは、どんな部分だろうか。そして今後の自動車や安全運転に望むことは?後半では海外での運転経験が豊富で、愛犬家でもある彼ならではの、ひと味違うメッセージをお届けしよう。

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