第1レース(6月30日)
シリーズ2年目の小林可夢偉が、初めてのポールポジションを獲得した。走行中に左右のミラーが次々に脱落するというトラブルもものともせず、チームメイトのロマン・グロジャンを100分の2秒しのぐ最速タイムを叩き出した。
スタートを決めた可夢偉は、真っ先に1コーナーへと飛び込んでいく。しかしグロジャンも、背後にぴたりと付ける。2周目には終盤のリセーコーナーのブレーキングでいったんかわされるが、立ち上がりで抜き返す。その後も二人は3番手以下に大差をつけながら、テール・トゥ・ノーズで周回を重ねていく。可夢偉は毎周のように最速タイムを出すものの、グロジャンとの差はコンマ5秒以上には開かない。
緊迫した展開は終盤まで続き、ゴール1周前にはグロジャンが最速タイムを出す。両者のタイム差はほぼゼロになり、最終周の180Rでインを刺される。しかしそこでグロジャンがスピン。可夢偉が初優勝を飾った。
マニクールに君が代が流れ、可夢偉は表彰台で喜びを爆発させていた。
「うれしいですよ。勝てそうで勝てないレースが、続いてましたからね。だいぶ波に乗ってきたし、この勢いを持続させたいですね。タイトル獲得も、まだ全然あきらめてませんよ」。
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