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TDP(トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム)レポート 【5月26日号】

中嶋一貴が日本人初のF1モナコGP入賞 今季3度目のポイント獲得
フォーミュラ・ニッポンでは平手晃平6位、石浦宏明8位で共に入賞を果たす


F1世界選手権


 F1世界選手権第6戦モナコGPが5月22日(木)から25日(日)に渡り、モナコ公国・モンテカルロ市街地の特設コースで開催された。
 F1フル参戦初シーズンながら、既に2戦でポイントを獲得しているTDPドライバー中嶋一貴(AT&Tウィリアムズ)は、昨年、GP2シリーズでモナコを走り、10位に入った経験を持っているが、F1では初めてのモナコ挑戦となる。

 24日(土)の予選では、中嶋は第1セッションを15番手で通過したが、第2セッションでは14番手タイムに留まり、目標の第3セッション進出はならず。D.クルサード(レッドブル)がギアボックス交換のために5グリッド降格となったため、中嶋は13番手グリッドから決勝に挑むこととなった。

 25日(日)に行われた決勝レースは、雨に見舞われ、ウェットコンディションでスタート。その後、序盤一時的に雨が強くなるも、まもなく雨は止み、終盤へ向けて乾いていくという、非常に難しいコンディションの中、接触やアクシデントが多発する波乱のレースとなった。
 13番手からスタートした中嶋は、ウェットから刻々とコンディションが変わっていく市街地の難コースを果敢に走行。ライバルがアクシデントでポジションを落としていく中、着実に周回を重ね、見事に7位でフィニッシュ。伝統のモナコGPで、日本人F1ドライバーとして初めての入賞を果たし、今季3度目のポイントを獲得した。



ドライバー 車番 第6戦 第6戦終了時のポイントランキング
予選 決勝
中嶋一貴(AT&Tウィリアムズ) 8 14番手 7位 11位(7ポイント)



GP2シリーズ


 GP2シリーズの第3大会が5月22日(木)から24日(土)に渡って、F1第6戦モナコGPの併催としてモナコ公国・モンテカルロ市街地の特設コースで行われた。今季のGP2シリーズにはTDPドライバー小林可夢偉が参戦している。

 小林はモナコの市街地特設コースを走行するのは初めてであり、22日(木)に行われた公式練習での僅か30分の走行のみでコースを覚え、続いて行われた予選に挑むこととなった。予選では、モナコならではの渋滞に阻まれ、数多く振られたイエローフラッグにも対応を強いられながらのアタックとなり、17番手タイム。他車が受けたペナルティにより16番手グリッドから第1レースをスタートすることとなった。

 23日(金)に行われた第1レースでは、小林は1周目の第5コーナーで後続車に追突され、そのまま0周リタイアとなってしまった。
 24日(土)の第2レースは、23番手グリッドから好スタートを切り、14位までポジションを上げたが、ギアボックスの不調に見舞われ、14周でレースを終えた。



ドライバー 車番 第3大会 第3大会終了時のポイントランキング
第1レース 第2レース
グリッド 決勝 グリッド 決勝
小林可夢偉(DAMS) 10 16番手 リタイア 23番手 リタイア 11位(8ポイント)



Formula Nippon


 5月24日(土)、25日(日)の両日、フォーミュラ・ニッポンの第3戦が栃木県のツインリンクもてぎで開催された。今季のフォーミュラ・ニッポンにはTDPドライバーの平手晃平(TP Checker IMPUL)と石浦宏明(Team LeMans)が参戦しており、平手は前戦鈴鹿で2位表彰台を獲得。石浦も開幕戦で7位に入り、ポイント獲得を果たしている。

 24日(土)午後2時5分からノックアウト方式で予選が行われた。予選Q1は平手が9番手、石浦が15番手で通過。しかし、予選Q2では石浦が10番手に留まり、最終予選Q3進出はならず、10番手グリッドとなった。一方、Q2で8番手タイムをマークし、3戦連続での最終予選Q3への進出を決めた平手は、8番手グリッドから決勝に臨むこととなった。

 25日(日)午後2時34分に52周の決勝レースがスタート。8番手グリッドの平手はスタートで遅れ、石浦が9位、平手10位で序盤戦に突入した。しかし、平手は5周目に石浦をかわすと、14周目には7位に浮上、そして前を行く2006年のチャンピオン、ブノワ・トレルイエ(LAWSON TEAM IMPUL)を追い上げ、激しくプッシュ。2台はピットインを挟んで20周あまりに渡ってバトルを繰り広げたが、36周目についに平手がトレルイエをパスし、6位に浮上した。
 その後、平手は更に上位を目指し激しく前走車を攻めたが、逆転は叶わず、6位でチェッカー。2位表彰台を獲得した前戦に続き、2戦連続でのポイント獲得を果たし、ドライバーズランキングでは3位、今季新設されたルーキー・オブ・ザ・イヤーのランキングでもトップにつけている。
 一方、石浦もポジションを上げ、8位を走行。終盤には追い上げる後続とのバトルとなったが、猛追を押さえきり、8位でフィニッシュ。今季2度目の入賞を果たした。



素晴らしい追い上げを見せ、6位でフィニッシュした平手晃平
8位でチェッカーを受け、今季2度目の入賞を果たした石浦宏明

ドライバー 車番 第3戦 第3戦終了時のポイントランキング
グリッド 決勝
平手晃平(TP Checker IMPUL) 20 8番手
6位
3位(17ポイント)
石浦宏明(Team LeMans) 8 10番手 8位 12位(7ポイント)



全日本F3選手権


 5月24日(土)と25日(日)の両日、栃木県のツインリンクもてぎで全日本F3選手権第4大会(第7、8戦)が開催された。
 同シリーズにはTDPドライバーとして、井口卓人(PETRONAS TEAM TOM'S)、国本京佑(PETRONAS TEAM TOM'S)、ケイ・コッツォリーノ(Now Motorsports)の3名が全日本F3選手権クラスに、山内英輝(TOM'S SPIRIT)がナショナルクラスに参戦している。

 24日(土)曇天の下、午前11時20分から予選が行われ、ベストタイムで第8戦グリッド、セカンドベストタイムで第7戦グリッドが決定。国本が2戦共に最前列2番手グリッドを確保。井口は第7戦4番手、第8戦3番手。コッツォリーノは2戦共に5番手グリッドとなった。ナショナルクラスの山内は2戦共にポールポジションを獲得し、第3戦から6戦連続でのポール獲得となった。

第7戦で2位に入った国本京佑

 午後3時48分に第7戦決勝(14周)のスタートが切られた。2番手スタートの国本はポールポジションからトップを行くカルロ・ヴァン・ダム(PETRONAS TEAM TOM'S)の後につけ、2台が激しい首位争いを展開した。しかし、惜しくも逆転はならず、国本は2位でチェッカーを受けた。井口は4位フィニッシュ。コッツォリーノはスタート直後にスピンを喫し、後退。8位に終わった。ナショナルクラスでは、山内がポール・トゥ・ウィンで今季4勝目を挙げた。

 25日(日)は前日から降り続く雨が残り、雨足は弱まったものの、午前10時28分に、ウェットコンディションでレースがスタートした。2番手グリッドの国本はスタートで遅れ、6位に後退。井口が2位、コッツォリーノが3位に浮上したが、井口は2周目にコースオフ。猛追を見せた国本が6周目に3位に浮上した。
 コッツォリーノは首位を行くヴァン・ダムと激しいバトルを展開したが、10周目に接触。ヴァン・ダムがコースアウトを喫し、コッツォリーノは首位に立ったものの、翌周にはコッツォリーノ自身が第1コーナーでコースアウト。これをかわして首位争いを展開した井口と国本も、11周目に接触しリタイアとなってしまった。コッツォリーノは3位でチェッカーを受けたが、レース後にヴァン・ダムとの接触が危険行為としてペナルティを科され、4位となった。
 ナショナルクラスの山内は、スタートで遅れ、2位のポジションから激しく首位を追いつめたが、そのまま2位でチェッカーを受けた。


全日本選手権クラス


ドライバー 車番 第7戦 第8戦 第8戦終了時のポイントランキング
グリッド 決勝 グリッド 決勝
井口卓人(PETRONAS TEAM TOM'S) 37 4番手 4位 3番手 リタイア 2位(98ポイント)
国本京佑(PETRONAS TEAM TOM'S) 36 2番手 2位 2番手 リタイア 4位(77ポイント)
K.コッツォリーノ(Now Motorsports) 33 5番手 8位 5番手 4位 5位(77ポイント)

ナショナルクラス


ドライバー 車番 第7戦 第8戦 第8戦終了時のポイントランキング
グリッド 決勝 グリッド 決勝
山内英輝(トムススピリット) 38 1番手 1位 1番手 2位 1位(55ポイント)



フォーミュラチャレンジ・ジャパン


第5戦で今季2勝目を挙げた国本雄資

フォーミュラ・チャレンジ・ジャパン(FCJ)第3大会(第5、6戦)が5月24日(土)と25日(日)の両日、栃木県のツインリンクもてぎで開催された。
 FCJにはTDPドライバーの国本雄資と中山雄一、蒲生尚弥の3名が参戦している。

 24日(土)に第5戦、第6戦の予選が行われ、国本は第5戦2番手、第6戦でポールポジションを獲得。蒲生は第5戦9番手、第6戦8番手。中山は第5戦21番手、第6戦12番手グリッドとなった。

 続いて行われた第5戦決勝では、国本が最前列2番手グリッドから好スタートを切り、首位に浮上。そのまま独走状態で後続を引き離しチェッカー。今季2勝目を挙げた。中山は20位、蒲生は24位であった。
 25日(日)の第6戦決勝はウェットコンディションでの戦いとなった。ポールポジションの国本は順当に首位でスタートを切ったが、2周目のヘアピンでウェット路面に足をすくわれコースアウト、4位に後退してしまった。その後国本は猛追を見せ、終盤には首位に追いついたものの、抜くまでには至らず、2位でフィニッシュ。中山、蒲生の2人はリタイアに終わった。


ドライバー 車番 第5戦 第6戦 第6戦終了時のポイントランキング
グリッド 決勝 グリッド 決勝
国本雄資(TDP) 8 2番手 1位 1番手 2位 1位(98ポイント)
中山雄一(TDP) 22 21番手 20位 12番手 リタイア 11位(14ポイント)
蒲生尚哉(TDP) 5 9番手 24位 8番手 リタイア 17位(4ポイント)

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