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TDP(トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム)レポート 【9月28日号】


フォーミュラ・ニッポン最終戦SUGOで平手晃平が3位表彰台獲得!
全日本F3では井口卓人が無念のリタイアで惜しくもタイトルを逃す


F1世界選手権


 F1第14戦シンガポールGPが9月25日(金)から27日(日)にかけてシンガポールの市街地特設サーキットで開催された。今季のF1にはTDPドライバーの中嶋一貴(AT&Tウィリアムズ)が参戦している。
 今季ここまでノーポイントに終わっている中嶋だが、昨年初めて行われたシンガポールGPでは、8位入賞を果たしており、ポイント獲得への期待が高まった。

 25日(金)に2回に分けて行われたフリー走行では、1回目が10番手、2回目は15番手。26日(土)午後7時からのフリー走行3回目では、11番手につけ、予選へと臨んだ。
 午後10時と遅い時間からノックアウト方式で行われた予選では、10番手でQ1を突破。Q2でも、終盤までトップ10圏内につけていたが、セッション終了直前に逆転され、僅か0.17秒差でQ2敗退。11番手となった。

 27日(日)午後10時に決勝レース(61周)がスタート。他車のグリッド降格により10番手からスタートを切った中嶋は、スタートでひとつ順位を落としたが、11位で前半戦を走行。厳しい市街地コースで、トラブルにより6台もが脱落していったレースで着実に走行を続け、最後はポイント獲得を賭け、8位を走行するロバート・クビサ(BMWザウバー)を猛追。テール・トゥ・ノーズでのハードプッシュを続けたが、惜しくも逆転は叶わず。9位でチェッカーとなり、10戦連続での完走は果たしたものの、ポイント獲得は成らなかった。


ドライバー 車番 第14戦 第14戦終了時の
ポイントランキング
予選 決勝
中嶋一貴(AT&Tウィリアムズ) 17 11番手 9位 19位(0ポイント)



Formula Nippon


 9月26日(土)、27日(日)の両日、フォーミュラ・ニッポンの最終戦となる第8戦が宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。
 今季のフォーミュラ・ニッポンには、平手晃平(ahead TEAM IMPUL)、石浦宏明(Team LeMans)、大嶋和也(PETRONAS TEAM TOM'S)、国本京佑(Team LeMans)の4名のTDPドライバーが参戦している。

 26日(土)午後2時半からノックアウト方式で行われた予選では、セッティングに苦しんだ平手がまさかのQ1落ちを喫し、12番手グリッド。国本はQ2へと進出したが、Q2のアタック中に他車に阻まれ10番手となった。
 石浦と大嶋は最終Q3に進出。Q1、Q2共にトヨタ勢最速タイムをマークした石浦は、Q3でもトヨタ勢の最上位となる2列目4番手グリッドを確保。大嶋も、最終ラップで若干タイムをロスしたものの、石浦に遜色ないタイムで3列目6番手グリッドを得た。

 27日(日)今にも降り出しそうな空模様の下、全車スリックタイヤで午後2時33分に決勝レース(62周)がスタート。2列目4番手グリッドの石浦は、スタートで一旦3位へと浮上するが、その後かわされ4位で序盤戦へ突入した。
 5周を過ぎたあたりから細かい雨が降り始め、少しずつ路面が濡れていった。スタート順位を維持し、6位を走行していた大嶋は早めの12周目にピットインし、レインタイヤへと交換。しかし、ドライタイヤのまま走り続ける前走車をかわすまでの優位性は得られず、ポジションアップはならなかった。
 その後、雨足はやや強まり、滑りやすい路面コンディションの中、他車のピットにより3位に浮上した石浦は、前を行く2台を猛追。テール・トゥ・ノーズ状態まで追い詰めたが、21周目にハーフスピンを喫し、6位へ後退。直後の22周目にレインタイヤへと交換した。
 平手も22周目、国本が翌23周目にレインタイヤへと交換。他車のピットインタイミングもあり、国本は一時3位まで浮上した。しかし、国本は、ドライタイヤのまま走り続けるブノワ・トレルイエ(LAWSON TEAM IMPUL)をかわすのに手間取り、後続との差を詰められてしまった。
 そんな中、平手は好ペースでポジションを上げていき、3位へ浮上。上位2台との差は大きく、更なるポジションアップは叶わなかったものの、3位でチェッカー。開幕戦以来となる今季2度目の表彰台を獲得した。
 石浦は5位。終盤国本を捕らえた大嶋は6位でフィニッシュし、3ポイントを加えたが、ルーキー・オブ・ザ・イヤーの獲得は叶わなかった。国本は8位でチェッカーを受け、フォーミュラ・ニッポンで初めてのポイントを獲得した。


今季2度目の表彰台に上った平手晃平
初ポイントを獲得した国本京佑(#7)

ドライバー 車番 第8戦 最終ポイントランキング
グリッド 決勝
平手晃平(ahead TEAM IMPUL) 20 12番手 3位 5位(32ポイント)
石浦宏明(Team LeMans) 8 4番手 5位 6位(30ポイント)
大嶋和也(PETRONAS TEAM TOM'S) 37 6番手 6位 9位(13ポイント)
国本京佑(Team LeMans) 7 10番手 8位 13位(1ポイント)



全日本F3選手権


 9月26日(土)と27日(日)の両日、スポーツランドSUGOで全日本F3選手権の今季最終大会となる、第8大会(第15戦、第16戦)が開催された。
 今季の全日本F3には、TDPドライバーとして井口卓人(PETRONAS TEAM TOM'S)と、国本雄資(PETRONAS TEAM TOM'S)の2名がCクラスに参戦している。前大会を終えた時点で、井口がランキング首位につけているが、2位のマーカス・エリクソン(PETRONAS TEAM TOM'S)とはわずか6ポイント差。国本も井口から18ポイント差とやや離されたものの、タイトル獲得の可能性を残して最終大会へと臨んだ。

 26日(土)午前11時20分から予選が行われた。第15戦の予選は、終盤他車のクラッシュによって赤旗が出され、そのままセッション終了。好タイムでトップにつけていた国本がポールポジションを獲得。井口は3番手グリッドとなった。第16戦の予選では、第15戦3番手に甘んじた井口がタイムを削ったが、タイトルを争うエリクソンには僅かに届かず、最前列2番手。国本が3番手で続く形となった。

 午後4時15分に第15戦決勝レース(18周)のスタートが切られた。ポールポジションの国本がポジションを守り、エリクソン、井口が続いた。国本は、毎周エリクソンからのプッシュを受けるが、これを凌ぎきり、トップでチェッカー。今季4勝目を挙げた。井口は3位でフィニッシュ。この結果、タイトル争いは、その差がわずか2ポイントとなった井口とエリクソンに絞られ、最終第16戦で決されることとなった。

 27日(日)午後12時43分に第16戦決勝レース(25周)がスタート。最前列2番手グリッドの井口は、好スタートでポールポジションのエリクソンに先行し、トップで第1コーナーへ進入。激しく攻めるエリクソンを井口が抑える展開となった。エリクソンのミスもあり一時は1秒ほど差が広がる場面もあったが、その後再び差を詰めてきたエリクソンが、21周目の第1コーナー進入で井口のインへ。井口は第2コーナーで行き場を失い、片輪をダートへ落とし、スピン。縁石に乗り上げた井口は再スタートを切ることができず、無念のリタイアとなってしまった。
 井口の車両を排除するためにセーフティカーが導入され、レースは残り2周で再スタート。国本は再スタート時に前に入ったNクラス車両の処理のために、スタートダッシュをミス。ひとつポジションを落とし、3位でチェッカーを受けた。
 ライバルのエリクソンが最終戦トップでフィニッシュしたため、井口のドライバーズタイトル獲得は惜しくも叶わず、井口がランキング2位、国本が3位でシリーズを終えることとなった。


第15戦は国本雄資(中央)が今季4勝目。
井口卓人(右)が3位に入った
第16戦は終盤まで井口卓人(#36)がマーカス・エリクソン(#1)を
抑えたが、井口はスピンを喫し、無念のリタイアに終わった

ドライバー 車番 第15戦 第16戦 最終ポイントランキング
グリッド 決勝 グリッド 決勝
井口卓人(PETRONAS TEAM TOM'S) 36 3番手 3位 2番手 リタイア 2位(103ポイント)
国本雄資(PETRONAS TEAM TOM'S) 37 1番手 1位 3番手 3位 3位(97ポイント)

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