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石浦 宏明選手

頭脳派のマッチョマン!

2009年6月15日

皆さんこんにちは。TDP事務局のフクです。

『プレイバック編』の2回目となる今回は、先日のフォーミュラニッポン(以下FN)第3戦のもてぎラウンドで、見事初めての表彰台に上った石浦宏明君です。

都内某所での待ち合わせに自家用車で登場しました。 心なしか目の奥が暗い様な・・・

昨年GT500とフォーミュラニッポン(以下FN)と言う、国内最高峰の舞台にデビューを果たした石浦君ですが、現在のTDPドライバーの中では、今年28歳と最年長。最近の流行りで言うと、いわゆる“アラサー”と言うやつですね。TDPと言えば「トヨタ・『ヤング』ドライバーズ・プログラム」の略であり、ヤング??と言う声も聞こえて来そうですが、20代と言う事で「ヤング」と言うことにしておきましょう!

最近の小学生の時からカートをやっているドライバー達の中で見ると、やや遅咲きと言える石浦君ですが、若い頃にしっかりと勉強をしてきたことで得られるその理論的なドライビングと、的確なフィードバック能力はTDPの中でも随一で、技術関係者からも高い評価を得つつあります。

石浦君がフォーミュラトヨタ・レーシングスクール(以下FTRS)を受講したのは、2002年の事でした。その時にスカラシップを獲得したのは、現在ウィリアムズ・トヨタでF1GPを戦う中嶋一貴や、今年クラフトで共にGTを戦う大嶋和也でした。
石浦君も速かったのですが、お父さんとの約束で学業との両立をしながらカートを始めた石浦君は、キャリアのスタートが他のドライバーに比べて遅かったこともあって、FTRS受講時には青山学院大学の理工学部に在学中の21歳でした。

FTRSに応募してきた申込用紙に貼られた石浦君の写真 理工系の大学生と言う感じですね(笑)

FTRSに応募してきた申込用紙に貼られた石浦君の写真
理工系の大学生と言う感じですね(笑)

この時、平手晃平15歳、小林可夢偉15歳、大嶋和也14歳と、レース界にも一気に低年齢化が押し寄せてきた時勢と言うこともあり、残念ながらこの年のスカラシップを獲得することは出来なかったのですが、中高生の頃にしっかりと勉強していたことが、現在の彼の理論的なドライビングのバックボーンになっているのは間違いのないところです。

そんな訳で、惜しくもFTRSのスカラシップには選ばれなかった石浦君でしたが、翌年の2003年シーズンに自己資金でフォーミュラトヨタ(以下FT)への参戦を果たしました。この時彼は、大手製菓会社のスポンサードを受けて参戦していました。その関係で石浦君のFTカーがアイドルの上戸彩ちゃんとCMで共演したのです!(あくまでFTカーだけですが・・・)

しかし、FTカーだけの共演ながら石浦君もその現場に行っていたこともあって、現在でも彼のホームページの中には上戸彩ちゃんと一緒に写っている写真が掲載されています。そして、その撮影後から彼はコクピット辺りに上戸彩ちゃんのサインが書かれたFTカーでレースを戦うことになりました。

そして、その後その貴重なサインはどうしたかと言うと・・・

当時石浦君のFTカーをメンテナンスしていたガレージの社長さんが、FTカーの掃除をしていたところ当時50代だったその社長さん、サインの主が誰なのか知る由もなく、「何だこの落書きは?」と、ブレーキクリーナーを使ってマジックで書かれたサインを丁寧に跡形もなく消してしまったそうです・・・

ヘルメットの下に、今はもう現存しない貴重なサインがあるのがお分かりになるでしょうか?

ヘルメットの下に、今はもう現存しない貴重なサインがあるのがお分かりになるでしょうか?

レースの話に戻ると、現在F1で活躍する中嶋一貴や小林可夢偉たちを相手に、デビューイヤーで勝利こそなかったものの、何度も表彰台に上がり互角に渡り合った石浦君でしたが、ヨーロッパに渡った小林可夢偉や、F3へステップアップを果たした中嶋一貴を横目に、都合3シーズンをFTで過ごすことになりました。

そして3シーズン目、待望のFTでの初勝利も挙げ、今年のGTのパートナーでもある大嶋和也と、終盤までシリーズタイトル争いを繰り広げることになりました。結局その年はシリーズ3位に終わり、翌年のF3へのスカラシップを獲得することは出来ませんでした。

現在のチームメイト大嶋和也と共に表彰台に立つ石浦君(2005年)

現在のチームメイト大嶋和也と共に表彰台に立つ石浦君(2005年)

そんな石浦君でしたが、2006年のシーズンインを前に行われたF3のテストに、自費を投入して参加しました。そして、その時の走りが関係者に認められ、シーズン前の駆け込みでTDPの一員となったのです。石浦君は、1度は閉まった扉を自分の力で再びこじ開けたのです。

そして、2006年シーズンをTDPドライバーとして戦い、最終戦ではF3初優勝も成し遂げました。ちなみに現在では、いかにも筋骨隆々で上腕などもかなり太い石浦君ですが、本人曰く「この頃から車に乗っているだけで、みるみる体がごつくなって来た。」との事です。確かにFTにデビューした頃はもっと華奢な感じで肩も矢印(↑)の様でした。
また、この頃坊主頭にもしていた石浦君、あの体つきに坊主頭にポロシャツと言ういでたちは、レーシングドライバーと言うよりは、どう見ても『体育教師』と言う感じでした。

↑(やじるし)と呼ばれた(?)頃の石浦君(2003年)

↑(やじるし)と呼ばれた(?)頃の
石浦君(2003年)

体育教師と呼ばれた(?)頃の石浦君かなりごつくなってきました(2006年)

体育教師と呼ばれた(?)頃の石浦君
かなりごつくなってきました(2006年)

ヤングの面影が残る(?)坊主になる前の
                                石浦君。(2006年)

写真提供:J.SASAKI
ヤングの面影が残る(?)坊主になる前の
石浦君。(2006年)

もてぎで表彰台を獲得した直後に撮った石浦君。このムキムキの腕で、ハイパワーでハンドルの重いFNマシンを抑え込みます!

もてぎで表彰台を獲得した直後に撮った石浦君。このムキムキの腕で、ハイパワーでハンドルの重いFNマシンを抑え込みます!

その後の活躍に関しては、皆様もご存じだと思いますが、かつてライバルだった大嶋和也と共にTDPドライバーとして初のGTチャンピオンとなり、着実にステップを踏みながらGT500、FNと国内最高峰のカテゴリーにステップアップを果たしました。

石浦君は、穏やかな性格と相まって、しっかりと話しをしてお互い納得しながら、進む方向を導いて行ける稀有なタイプのドライバーです。2007年のGTチャンピオン獲得には、2人のドライビングスキルはもちろんのこと、他にも様々な要因はありましたが、大人の石浦君が大嶋君の相棒であったことも大きな要因の1つであったと思います。

こんな人格者の石浦君ですが、血液型はAB型。私も同じくAB型なのですが、とかく周囲から「えっ!?」と言われがちなAB型にとって、石浦君の様な人間がAB型なのはAB型の地位向上にも非常に良いことだと思います(笑)

国内トップカテゴリー2年目となる今年は、更なる飛躍期待したいと思います!

写真提供:J.SASAKI

写真提供:J.SASAKI

【TDP情報】
石浦宏明 CS放送フジテレビONE 『Toyota Motorsports Network #22』出演
生放送! 6月15日 (月)19:30〜20:00
リピート放送 6月15日 (月)25:40〜26:10
6月18日 (木)13:00〜13:30
6月19日 (金)06:00〜06:30
「Toyota Motorsports Network」紹介ページ

平手晃平 テレビ東京系『激走!GT』出演予定(内容変更となる場合があります)
6月14日(日) 17:30〜18:00
「激走!GT」ホームページ 

 

PROFILE

TDP事務局フク
このコンテンツは、FTRS時代からTDPドライバーをサポート しているTDP事務局のフクが、ドライバーのホットな情報や、 懐かしいエピソード、裏話を紹介しています。
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