機械加工・組付

ハイポイドギヤ歯面形状測定機

ギヤノイズの解析用として歯面を面として捉え、歯車の多段面測定として開発された。現在は、かみ合い進行軌跡を直接測定する斜め測定技術が確立し、採用されている。

ラインシミュレーション

CPU上で10直分のライン稼働をおこない、出来高を算出するバーチャルシミュレーション。稼働中のムダ・ムラ・ムリを検出して、工程・サイクルタイム、工具寿命・交換時間、初物チェック時間など設備ごとのデータを基に、工程・設備計画へ反映させる。

高能率化・一発加工(下穴レスリーマー仕上げ、鋳抜き穴直タップ加工)

止まり穴のリーマー加工を下穴なし状態で行う。下穴加工が不要になるため、工程短縮・コスト低減になる。1本のリーマーで穴あけを行いながら加工径を仕上げる。タップも同様に、座ぐり込みながらねじ立てを行う。

インライン3次元測定機

市販の3次元測定機に搬入出装置を付加し、号口生産ライン内に設置して、定量抜取りの頻度で指定された部位の測定と判定を行う。搬入出装置により測定位置に搬入されたワークの加工精度を、測定・判定・データ収集する。製品の各工程に合わせた専用測定ゲージを廃止し、品質チェックの自働化で作業時間の削減をしている。また、車種追加・設計変更は測定プログラムの追加・修正により安価で迅速に対応できる。

モータリングによるエンジン機能自動検査システム

エンジンの出荷品質は、組付ラインの最終工程で燃料を燃焼させるファイアリング運転により、異音・振動・油洩れなどを作業者に依存した官能検査にて確認していた。洩れ品質はリークテスターの検出力を向上し、組付ラインの適切な工順へ配置した。燃料を使用しない燃焼状態の保証はモータリング検査とし、バルブタイミング、点火力、空燃比、センサー・補機の4つの要素開発を行い、自働判定させた。異音については、最適条件の設定と判定基準の安定化を図り、計量検査技術を確立した。

セットアップ工法

設備を、設備本体・治具・クーラント装置・ツーリングなどに切り分け・製作し、システムアップメーカーで一体化する工法。設備構成を切り分けることで標準化を進め、切替え・設計変更の対応性向上、設備リードタイム短縮が計られた。

張替え治具・多面加工治具

需要変動への柔軟な対応を目的に、治具上の小部品の交換により車種切替え可能な張替え治具を、また極少量生産への対応を目的に、全加工可能な多面加工治具を開発した。これにより、アクスル加工標準セルラインのさらなるレベルアップが図られた。

加工プログラムの内製化

製品・粗材・治具・工具などの3Dモデルと良品条件をもとに、割り振られた各工程案の加工プログラムを作成し、治具・工具の干渉、サイクルタイムなどを事前に検証する。作成された加工プログラムは、バーチャル立会い実施後、1軸NC機の加工プログラムとして設備メーカーへ支給され実加工評価を行う。問題点は良品条件に反映され、再発防止が計られる。

ロボット

両手での作業および製品の持替えが可能となり、既存ラインの作業者にそのまま置換えが可能となることを目的として開発されたロボット。加工ラインのワーク脱着作業および搬送、サブ組付ラインの小物組付へ展開されている。

C-Xピン研

クランクシャフトのピン部をジャーナル中心で回転させ、ピン部の動きに砥石(台)を同期させて研削する円筒研削盤。ジャーナル中心の回転でピン部は公転運動をする。公転運動に砥石台の往復動作を追従させて加工径の高精度を確保し、従来比同等の生産能力を達成した。