第14話

images

大槌村をあとにした信長と秀吉は、クルマを再び北へと走らせます。久しぶりの二人きりでの道中になったせいでしょうか、会話はおのずとこれまでを振り返るような具合になりました。「道がつながってるから来れたんだよな。震災のときは、道が途切れて、来たくても来れなかったもんな」。めずらしく秀吉が殊勝なことをいいます。いまだ続く復旧作業の現場を、時折目にするからかもしれません。返す信長もまた、東北の復興を願う気持ちをにじませながら語ります。「東北の人って、東北以外のナンバーの車が走ってると、ちょっと嬉しいんですって。オレたちがこうやって東北を走るって、治りはじめたカラダに、新鮮な血液を流す、みたいなことなんですかね」「それにさ、楽しいだろ。知らない土地行くのって」秀吉は強引にまとめます。車内にしみじみとした空気が流れていたのはここまで。話題は一気にかつての戦国へ。口火を切ったのは信長です。「そういや、生まれ変わる前のオレたちって、日本中駆け回ってましたもんね」「あんたが日本を統一するなんて言い出すからだろ」当時なら首が飛ぶようなことを平気で言い返す秀吉。このまま険悪になるかと思いきや、ReBORNした二人の武将の胸には日本中を駆け回った熱い記憶が同時によみがえったようで、意外にもおだやか。「おい、ちょっと、盛岡冷麺でもくっていかねぇか」という秀吉のひと言で空気はさらに和みます。雄大な北陸の大地を夕日が紅が染める中、二人は一路、盛岡に向かうのでした。