CSRナビ

環境への取り組み

環境マネジメント

基本的な考え方

環境についての理念と方針は、1992年に制定された「トヨタ基本理念」(1997年改訂)のもと、環境に対する取り組み方針を「トヨタ地球環境憲章」(1992年制定、2000年改訂)として定め、全世界の連結環境マネジメントシステム(連結 EMS)の対象会社671社*と共有しています。
2011年に発表した「トヨタグローバルビジョン」の中で、環境については「地球環境に寄り添う意識を持ち続けること」としています。こうした理念・方針に基づき、2015年度には、トヨタとして初めての環境取り組み長期ビジョン「トヨタ環境チャレンジ 2050」を策定し、2016年度より第6次「トヨタ環境取組プラン(2016 ~ 2020)」を開始しました。このような取り組み体系のもと、事業経営に影響を及ぼす環境リスクと機会を把握し、2050年に向けて社会と共に持続的に発展できるよう取り組んでいます。

  • 2016年度より、従来の形式基準子会社などに加え、実質基準子会社を追加

トヨタ地球環境憲章

基本方針・行動指針・体制から構成されるトヨタの環境に対する取り組み方針を「トヨタ地球環境憲章」として定めています。

推進体制・仕組み

「サステナビリティ会議」および傘下のESG委員会、「製品環境委員会」「生産環境委員会」「資源循環委員会」の 3つの委員会にて各分野の課題や対応方針を検討し、全社的な取り組みを行っています。

連結対象範囲

連結EMSの対象会社は、財務会計上の全連結子会社および、財務上は非連結であっても環境マネジメント上重要であると判断した会社を対象としています。 671の連結EMS対象会社は、「TMCが直接管理する会社246社」および「TMCが連結子会社を通じて管理する会社425社」です。

海外の連結EMSの対象範囲

トヨタ環境取組プラン

「トヨタ環境取組プラン」は、「トヨタ地球環境憲章」をより具体的に企業活動に反映させ、着実に推進するために取りまとめられたアクションプランで、5カ年ごとに目標を見直し、実行しています。第6次「トヨタ環境取組プラン」は、「トヨタ環境チャレンジ2050」で掲げた6つのチャレンジを具現化するため、2016 ~ 2020年度に実施すべき活動を明確にしたものです。地球環境と調和したモノづくり、クルマづくりと商品およびサービスの提供を通じて、社会、地球の持続可能な発展に寄与していきます。

連結環境マネジメントの強化推進

各国・各地域における環境パフォーマンス

各国・各地域での全事業活動に関わるトップレベルの環境パフォーマンスの確保に向け、各社年度方針を策定し、活動に当たっています。

2016年度連結環境マネジメント(EMS)の主要会社の取り組み方針と結果

エコ・ファクトリー活動

環境取り組みを確実に織り込み、その地域で一番の工場を目指すことを目的に、2003年度よりエコ・ファクトリー活動を推進しています。これは、新工場の建設や大規模な改装・生産能力の増強などのプロジェクトを対象に、企画、設備計画、操業の各段階で、環境対応を確実に織り込む仕組みを構築・展開する活動です。

<2017年度の主な取り組み>

  • メキシコ、米国、中国、インドネシア、マレーシアの6工場で実施

グローバル環境表彰

海外事業体の「トヨタ環境チャレンジ2050」の達成に向けて、環境改善活動の促進と、優秀な改善事例の横展*を目的に、生産・物流事業体を対象とした「グローバル環境表彰」を実施しています。

  • 横展:改善事例やノウハウ、違反などの情報を、グループ内で共有化すること

<2017年度の主な取り組み>

  • 世界6地域で選抜された19チーム中、上位6チームによる発表会を日本で開催し、「VOC*低減活動」について発表したブラジルのTDBチームが最優秀賞を獲得
  • VOC(Volatile Organic Compounds)︓塗料や接着剤などに含まれる「揮発性有機化合物」の総称で、常温常圧で大気中に容易に揮発するため、大気汚染や土壌汚染の原因となる物質が多く、人体への影響が懸念される

遵法活動

生産活動における地域への環境リスクをゼロにするため、異常・苦情の未然防止を基本に据え、放置すると異常につながる恐れのある現象を異常ヒヤリと位置付け、全ての異常ヒヤリについて真因追求を行い個別に再発防止を行っています。特に影響が大きいと思われる事例については、再発防止対策を、全社の環境事務局会議を通じて共有しています。また、オゾン層破壊物質(ODS)の使用についても全廃に向けて取り組んでいます。2017年度は、大気や水に関する重大な漏出、罰金・制裁金の支払いはありませんでした。PCB*廃棄物については、適正な社外委託処理を継続的に実施しています。生産6工場における地下水の流出防止対策は、1997年に完了しています。トリクロロエチレンの測定結果は行政に報告するとともに、地域の方にも「地域協議会」の場で説明を行っています。

  • PCB(Polychlorinated Biphenyl)︓ポリ塩化ビフェニル

「TMC 環境関連異常・苦情」「TMC クロロエチレン」についての詳細はこちら(環境データ P・Q)

産業廃棄物処理施設の維持管理の状況に関する情報開示

2011年4月施行の「廃棄物の処理および清掃に関する法律を一部を改正する法律」を受けて、焼却施設、最終処分場の維持管理情報を公開しています。

各国、各地域の都市大気環境改善に資する排ガス低減

大気汚染改善に向け、より少ない貴金属使用量で排出ガスをクリーン化するため、グループ会社・関係取引先と共同で、触媒の浄化性能を高める研究・開発に積極的に取り組んでいます。

生産活動におけるVOCの低減

VOC*は、光化学スモッグを発生させる光化学オキシダント原因物質の一つであるため、塗装工程で排出される VOC 低減の取り組みを進めています。
2017年度、トヨタ自動車のボデー塗装(全ライン平均)における面積当たりのVOC排出量は14.4g/m²(前年度比1.0%減)、トヨタ自動車および国内連結会社などのVOC排出量は21.5g/m²(前年度比0.2%増)となりました。トヨタ自動車のバンパー塗装(全ライン平均)におけるVOC排出量は176g/m²(前年度比8.8%減)となりました。

  • VOC(Volatile Organic Compounds)︓塗料や接着剤等に含まれる「揮発性有機化合物」の総称で、常温常圧で大気中に容易に揮発するため、大気汚染や土壌汚染の原因となる物質が多く、人体への影響が懸念される

<2017年度の主な取り組み>

  • ブラジルの事業体TDBの工場で、塗装工程における地道な改善活動積み上げによるVOC排出量削減

VOC排出量推移

ビジネスパートナーと連携した環境活動の推進(サプライヤー)

トヨタでは、多くのサプライヤーからさまざまな分野にわたる材料・部品・設備などを調達しており、これまでも『TOYOTAグリーン調達ガイドライン』や各種勉強会などを通じて、共に環境取り組みを進めてきました。各国法規・規制への確実な対応、環境負荷物質管理の向上はもちろんのこと、「トヨタ環境チャレンジ2050」を受けて2016年1月に改定した『TOYOTAグリーン調達ガイドライン』では、GHG(温室効果ガス)の削減、生態系への配慮など、チャレンジの理念に沿ったより幅広い環境取り組みの推進をお願いしており、サプライヤーとの一層の連携を図りながら、取り組みを推進しています。また、トヨタの一次サプライヤーのみならず、そのお取引先様への環境取り組みの展開もお願いしており、サプライチェーン全体のマネジメントによる持続可能な社会の実現を目指しています。

  • グリーン調達︓製品を製造するための部品、原材料、設備、その他のサービスの提供において、環境負荷の少ないものを優先的に調達すること

「TOYOTAグリーン調達ガイドライン」についてはこちら

<2017年度の主な取り組み>

  • 『グリーン調達ガイドライン』のグローバルでの改定を完了し、サプライヤーに取り組み推進を依頼
  • サプライヤー向けに、「環境」をテーマに「経営者懇談会」を開催
  • 「CDP サプライチェーンプログラム」を通じ、サプライチェーンの環境関連のリスク・機会の状況について把握
  • REACH 規制など、世界の化学物質規制へ確実に対応すべく、国内サプライヤーの自主点検結果を今後の取り組みに生かす活動実施するとともに、同様の活動を主要な海外拠点に横展
  • サプライチェーン︓製造業における原材料調達から、生産管理、物流、販売まで製品の全体的な流れ
  • REACH 規制(Registraion, Evaluation, Authorisation and Restriction of Chemicals)︓欧州連合(EU)において発効された、人の健康や環境の保護のために化学物質を管理する規則

ビジネスパートナーと連携した環境活動の推進(販売店、販売代理店)

トヨタと販売店・販売代理店は、製品・サービスの価値を共有し、固い信頼関係で結ばれており、環境活動においても、従来から連携した取り組みを進めてきました。国内においては、「トヨタ販売店CSRチェックリスト」の徹底、環境管理充実によるCO₂低減などに取り組んでいます。海外においては、各地域統括会社・各国代理店が主導する環境活動やDERAPを継続実施するなどして、環境マネジメントの強化推進を図っています。

<2017年度の主な取り組み>

  • トヨタ自動車販売店協会で、『トヨタ販売店CSRガイドライン』をもとに、全販売店一丸となった自主的な取り組みを推進
  • 第三者による環境マネジメントシステム認証取得を推奨
  • 海外販売店のワークショップにおける環境リスクを軽減するため、DERAPを継続実施

グローバル社員教育・啓発活動の一層の強化

国の施策に合わせ、1973年より毎年6月を「環境月間」と定め、長年にわたり従業員の環境に対する意識・行動の向上のための取り組みを実施。1991年からは「トヨタ地球環境月間」として、活動をグローバルに広げてきました。環境月間中は、社長の環境への想いを伝える「社長メッセージ」を海外事業体がおのおのの言語で展開、全工場を含む社内各所に設置されたモニターやイントラネットを使ってイベントを告知するなど、従業員への周知を図っています。

<2017年度の主な取り組み>

  • 「知る」︓社内各所に設置しているデジタルサイネージで環境情報の発信、パソコン起動時の啓発画面表示、適切な室温設定や温水洗浄便座のフタ閉めによる節電を呼び掛けるステッカーの貼付
  • 「学ぶ」︓社外講師を招いた環境講演会、環境部長による社内セミナーの実施、「環境社会検定試験(エコ検定)」合格者への受験料補助
  • 「動く」︓「創意くふう 環境特別募集」の実施、動物目線のポスターや啓発パンフレット制作、部内ホームページにあるエコドライブ紹介コーナーの刷新
  • 新人社員教育は、従来の座学に加え、自らの問題として環境について考えられるようテーマに沿ってグループ討議と発表を実施

環境情報の積極的開示とコミュニケーションの充実

環境の情報開示の一層の充実に向け、年次の環境報告書やウェブサイトでは、「トヨタ環境チャレンジ2050」、第6次「トヨタ環境取組プラン」に沿った進捗状況を効果的に掲載しています。また、イベント出展などを通じて、積極的に環境情報の発信・開示を行い、幅広いステークホルダーと環境コミュニケーションを図っています。

<2017年度の主な取り組み>

  • 『環境報告書2017』が第21回環境コミュニケーション大賞「環境報告優秀賞」を受賞
  • 「トヨタ環境チャレンジ2050」達成に向けて、環境活動を行う従業員を紹介する動画コンテンツ「econohito(エコノヒト)」のシーズン2とシーズン3をホームページに公開
  • トヨタの環境への取り組みをわかりやすく紹介するイベント開催

    econohito(動画)はこちら