パネルディスカッション「日本のモータースポーツを考える」
01 TOP 01 02 03
世間一般におけるモータースポーツのイメージ
モータースポーツはスポーツか?
パネルディスカッション『日本のモータースポーツを考える』は、「経営状況が厳しくなっているこの時代に、それでもまだカーレースでしのぎを削る必要があるのか?」という、モータースポーツへのネガティブイメージに関する小倉智昭氏の問題提起ではじまった。
八代英輝氏の、「日本はスポーツを道楽として捉える傾向がある。なかでもモータースポーツは、化石燃料を使う特殊なもの」という発言から、話題は「そもそも、レースはスポーツなのか?」という議論にすすんだ。「レースドライバーは、全身運動を強いられる。技術を競う場所と考えれば、知能のスポーツでもある」と小倉茂徳氏。「同じアスリートから見ても、レースドライバーの能力は非常に高い」と田中雅美氏。木下隆之氏が「サーキットで目の当たりにすると、すごい事をやっていると思っていただけます。なかなかテレビでは通じづらいですが」と指摘し、パネラー全員がスポーツであるという認識で落ち着いた。
モータースポーツはスポーツか?
究極のエコドライブカー
環境問題と運営費用について モータースポーツが、世間一般では環境問題と相反するものと捉えられる場合も多いことに話題が向くと、「レースは、言葉を換えれば究極の安全運転かつエコドライブの競争」と、木下氏がレースドライバーならではの持論を展開した。
八代氏が、モータースポーツに莫大なコストがかかることについて問題提起を行なうと、モータースポーツが、クルマの技術革新ともつながってきた背景から、小倉(智)氏は、「新しい技術を生み出すには、どうしても莫大な費用がかかるが、一方でコスト削減ばかりしていたら、モータースポーツとしての本当の意味合いが薄れるという意見もある」と発言。「燃料の持っている潜在的エネルギーをパワーに変える点では、フォーミュラ・ワンのレーシングエンジンは、エンジンの中で最も効率の良いエンジンであることから、究極のエコドライブカーでありエコドライビングにつながる」と、小倉(茂)氏がまとめた。
TOP| 01| 0203
© 2009 TOYOTA MOTOR CORPORATION, All Rights Reserved.