TM9の性質・利用場所
- 冬も緑ですか
-
一般的なコウライシバと同様に、冬は地上部が枯れ、茶色い状態となります。
- スポーツ用のグラウンドに利用できますか
-
一般的なコウライシバと同様に、強い踏圧が継続すると、枯れてしまい、部分的に芝が無くなることがあります。
- 犬を運動させても問題ありませんか
-
短時間の使用では問題ありません。大型犬が同じ場所を足で削ってしまう場合には、部分的に芝生が無くなることがあります。
- 日陰に植付けても大丈夫ですか
-
建物の北側や大きな樹木の下では草丈が伸びますので、お勧めできません。
半日以上の直射日光があたる場所が目安です。
- 北海道でも使用できますか
-
耐寒性は強いので、北海道でも冬越しが可能ですが、緑化期間が短くなります。
- 海の近くでも問題ありませんか
-
耐潮性は一般のコウライシバと同等です。
台風で塩水がかかる程度であれば、問題ありません。
購入先
- どこで購入できますか
- 近くのホームセンターで購入できないのですが、ネットでの販売もありますか
-
お近くのホームセンターで取り扱いが無い場合は、ネット販売が便利です。
購入先は、こちらをご参照ください。
- 新鮮な芝を購入する方法はありますか
植え付け
- 庭の土が固いのですが、そのまま植付けても大丈夫ですか
-
芝の根が入らない程度に固い場合は、土壌改良や床土の追加が必要となります。
詳細は「詳細栽培マニュアル 芝張り前の土壌改良」をご覧ください。
- 植付け前の土壌改良は、どのようにすれば良いですか
-
植付け予定の場所に雑草が生えている場合は、雑草を完全に除去します。
元からあった土に堆肥や土壌改良剤を混合する場合と、芝生用の床土を使用する場合があります。
詳細は「詳細栽培マニュアル 芝張り前の土壌改良」をご覧ください。
- 土壌改良の深さや床土は何cmくらい必要ですか
-
芝の根が伸びて、水や肥料を吸収できる土を有効土壌といいます。
有効土壌の厚さが薄いと散水する頻度が増えますので、夏の時期の水やりを考えると、有効土壌は10~20cmの深さをお勧めします。
詳細は「詳細栽培マニュアル 有効土壌の厚さと散水頻度」をご覧ください。
- 床土には、土か砂のどちらの方がいいのですか
- 普通のコウライシバから植え替えを予定しています。注意することはありますか
-
別の種類の芝の茎や根が残っていると再生することがありますので、完全に除去する必要があります。
詳細は「詳細栽培マニュアル 芝を張り替える場合の注意事項」をご覧ください。
- 芝張りに適した時期はいつですか
-
3~4月は、芝の芽吹きの時期で、気候が穏やかなため、適した時期となります。
その他の時期でも可能ですが、散水などの注意が必要です。
詳細は「詳細栽培マニュアル 芝張り適期と購入時のポイント」をご覧ください。
- 法面などの傾斜地に植付ける方法を教えてください
-
張った芝が不安定になるため、竹串などで移動しないように押さえます。
人が簡単に登れる程度の傾斜地であれば芝を張っても問題ありませんが、乾燥しやすくなるため散水が必要になる場合があります。
- 芝張り後の目土は、何リットルくらい必要ですか
-
1㎡あたり3~4Lが目安ですが、張った芝の隙間にも目土を入れ、芝の表面が少し隠れる程度の量に調整します。
詳細は「詳細栽培マニュアル 芝張りのポイント」をご覧ください。
- 土壌のpHはどのぐらいがベストですか
-
広い範囲で生育は可能ですが、弱酸性のpH6.5程度が目安です。
- TM9専用の土はありますか
-
専用の土はありません。芝生用の土として販売されていれば、使用できます。
- 芝張り工事後に立ち入りができない期間はどれぐらいですか
-
3月に芝張りをした場合、活着するまでの4月下旬~5月上旬までは、芝の上をできるだけ歩かないように立ち入りを制限することをお勧めします。
芝刈り
- 芝張り後の芝刈りは、いつから行えば良いですか
-
根が伸長して活着するまでは、張った芝が動いてしまうので、活着後に芝刈りを行います。3月に芝を張った場合は、4月下旬以降が目安です。
- 4月に芝を張ってから1か月経過し穂がたくさん出てきました。どうしたら良いですか
-
張った芝を軽く持ち上げても動かないようでしたら、芝刈りを行い、穂を除去します。
刈高は2~3㎝が目安ですが、芝の茎葉の密度が低く、穂が低い場所に出ている場合は、少し低めに刈高を設定します。
詳細は「詳細栽培マニュアル 芝の密度・芝刈方法・芝の状態の関係」をご覧ください。
- 芝刈りの高さは何cmですか
-
3cm程度が目安ですが、芝生の状態や管理方法により前後します。
詳細は「詳細栽培マニュアル 刈高と芝刈回数」をご覧ください。
- 芝刈りをしたら、緑の葉がなくなってしまいました。どうすれば良いですか
-
茎葉の密度が高く、下部の葉が枯れている高さで芝刈りすると、緑の葉が無くなる「軸刈り」が発生します。
軸刈りを避ける方法については、「詳細栽培マニュアル 軸刈り防止」をご覧ください。
軸刈りになってしまった場合には、匍匐茎(地表や地下の茎)から回復するのを待ちます。回復までに少し時間が掛かるかもしれません。
- 芝刈り後の葉や穂(刈カス)は、そのまま放置してもいいのでしょうか
-
放置するとサッチ(枯れた葉)が蓄積したり、穂から落下した種子が発芽したりしますので刈カスは廃棄します。
散水
- 水やりは朝と夕方のどちらが良いですか
-
通常の場合、夏の暑い時間帯を避ければ、朝・夕のどちらでもかまいません。
芝の葉が巻いている(細くなっている)場合は土壌が乾燥しているため、早めに散水します。
- 水やりの時期や頻度を教えてください
-
芝張り後に活着するまでは基盤の土に根が入っていないため、降雨が無い場合は基盤の土が乾燥しないように散水が必要です。
活着後の散水頻度は天候や土壌条件により変化します。
詳細は「詳細栽培マニュアル 散水のタイミング」をご覧ください。
- 散水量はどれくらい必要ですか
-
頻繁に少量の散水を行うよりも、十分な量を数日に1回の頻度で散水することをお勧めします。
詳細は「詳細栽培マニュアル 散水量と土壌水分の関係」をご覧ください。
肥料
- 肥料は必要ですか
-
葉の色や密度を維持するために、一定量の肥料を散布します。
詳細は「詳細栽培マニュアル 施肥(肥料の散布)」をご覧ください。
- お勧めの肥料はありますか
-
芝生用の肥料であれば、安心して利用できますが、TM9は通常のコウライシバに比べて、半分の施肥量で育てることができます。
詳細は「詳細栽培マニュアル 施肥量の調整方法」をご覧ください。
- 肥料はどれくらいの量が必要ですか
-
コウライシバ用の肥料を使用する場合は説明書に記載している量の半分を散布します。
詳細は「詳細栽培マニュアル 施肥量の調整方法」をご覧ください。
除草
- 除草剤は使用できますか
-
コウライシバ(日本芝)用の除草剤であれば、使用できます。
すべての植物を枯らすタイプの除草剤を使用すると芝も枯れてしまうので、使用できません。
- お勧めの除草剤はありますか
-
コウライシバ(日本芝)用の除草剤を、雑草の状態により選んで使用することをお勧めします。
詳細は「詳細栽培マニュアル 除草剤の種類と効果・異品種の発生防止」をご覧ください。
- 大量に草が生えてしまいました。対処方法を教えてください。
-
雑草が大型化した場合は、手で抜き取るか、芝生用の茎葉処理剤を使用します。
小型の雑草の数が多い場合は、土壌処理剤が便利です。
詳細は「詳細栽培マニュアル 除草剤の種類と効果・異品種の発生防止」をご覧ください。
その他(トラブル対応)
- 思った以上に草丈が伸びています。対応方法はありますか
-
TM9の標準的な草丈は5~6cmです。それ以上に伸びる場合は、日照不足、肥料過多、土壌水分の過剰が主な原因です。日照不足の場合、肥料を減らすことで、草丈が少し低くなります。肥料が多すぎると葉の密度も高くなりますので、肥料の散布量を減らします。
詳細は、「詳細栽培マニュアル 施肥量と芝の状態」をご覧ください。
芝張り直後は、生産地で散布した肥料が残っており、伸びてしまうことがありますので、肥料の散布を控えます。土壌水分が多いと、肥料成分が溶け出しやすくなるため、散水を控えるか、施肥量を減らします。
- 芝生の高さが揃っていません。どうしたら良いですか
-
肥料のムラが原因の場合は、数回の芝刈りで回復を待ちます。
壁際などのエッジ部分は、伸びやすい場所ですので、電動バリカンやハサミなどを利用して刈り込みます。よく歩く場所は、生育が抑えられますので、気になる場合は、敷石などを設定する方法もあります。
- 芝張り後に新しい芽が出ない部分があります。どうしたら良いですか。
-
芝張り後の水不足や、切芝が乾燥して活着しなかったことが原因と考えられます。
芽が出ない部分が小さい範囲であれば、周りの芝の茎が伸びて回復するのを待ちます。範囲が大きい場合は、新しい芝生を張る方法があります。
- 活着後に急に枯れてしまいました。原因と対策を教えてください。
-
芝が枯れる原因としては、水切れ、病害虫などが考えられます。横に伸びている茎(匍匐茎)が生き残っていれば、回復することがあります。
病害虫については、「詳細栽培マニュアル 病害虫の事例と対策」をご覧ください。
- 葉の色が黄色くなってきました。原因と対策を教えてください。
-
肥料不足、除草剤による薬害、病気などが考えられます。
肥料不足については、「詳細栽培マニュアル 施肥量と芝の状態」をご覧ください。
- 春になって紫色のツブツブ(穂)が大量に発生しました。どうすれば良いですか
-
コウライシバはイネ科の植物で、春になると茎の先端に穂が発生します。
TM9を密度の高い状態で管理すると、穂の数が増加する場合があります。
景観性の維持、異品種発生のリスクを低減するため芝刈りによる除去をお勧めします。
詳細は「詳細栽培マニュアル 芝刈りと景観性の向上・異品種の混入防止」をご覧ください
- 歩くとクッションのようなフワフワの芝になってしまいました。対策はありますか
-
芝刈りの高さが高く、枯れた葉が土の上に蓄積すると、フワフワの芝になることがあります。枯れた葉の層を除去し、目土を入れるなどの作業を行います。
詳細は「詳細栽培マニュアル 茎葉の密度とサッチの関係」をご覧ください
- TM9とは異なるタイプの芝が発生しています。どうしたら良いですか
-
TM9やコウライシバの種子が発芽すると、葉のサイズが大きい芝が発生することがあります。雑草と同様に、できるだけ早く除去します。
詳細は「詳細栽培マニュアル 異品種が発生した場合の対応」をご覧ください