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シボ傷解析実績

2023.03.10

背景・目的

樹脂板へのスクラッチ傷が目立たない材料を開発を目指し、傷を再現する方法・評価基準を作成します。

課題

傷の度合いは人が目視で行い、5段階で評価していましたが、同じ条件で付けた傷でも、見る角度や樹脂の種類によって見え方が異なり 判定が難しい(=評価者によるばらつきがある)という問題がありました。

検討内容

1. データ取得法のコンサルティング


材料分析経験のあるスタッフが、傷のつくメカニズムから、適切な分析手法であるレーザー顕微鏡画像の取得を提案。

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2. データ解析


実データを使った種々の検討から、傷の情報を最大化できる解析法を提案。

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結果

1. レーザー顕微鏡による輝度情報のみを使った解析


傷ランク1~5を推定するモデルの作成ができました。 ただし0.4程度の誤差を含むため精度が足りませんでした。この原因は、シボの大きく異なるデータが混ざっていることでした。

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2. レーザー顕微鏡による輝度情報にシボの情報を含めた解析


シボの情報を含めるため、WAVEBASEシステムにより画像を定量化し、その定量情報を回帰分析に含めました。 これにより誤差は0.2程度に低減され、実用的なモデルになりました。

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