日本有数の多雨地域で古くから林業が行われてきた宮川流域。
かつて伊勢神宮の式年遷宮に使うヒノキを出していたこの地で、
豊かな森を未来に繋げていきたい。

トヨタ三重宮川山林の取組み

トヨタ三重宮川山林は、大台山系を源流とする宮川の上流域にあり、
その面積は約1700ヘクタール(東京ドーム約364個分)。
明治期から林業が行われ、100年生の森もあります。
トヨタは2007年、大切に育まれたこの山を引き継ぎ、
自動車事業で培ったノウハウを活用し、森づくりに取り組んでいます。

トヨタのこれまでの取組

間伐の推進

木は循環型資源です。木を使うことが森を作ることに繋がるため、間伐材の有効活用に取り組んでいます。

間伐材の活用例はこちら

山林の資源情報の
見える化
カン・コツによる山林管理から、航空写真と森林の資源調査による「データに基づく山林管理」に。
カン・コツ・慣れの
無い安全な山林作業
自動車の工場で行われている安全対応を林業の現場に導入。
労働災害の多い林業の現場で、作業の見える化をして安全基準を明確にし、災害ゼロを目指しています。

フォレストチャレンジ

2017年秋、トヨタ三重宮川山林を舞台に独自の発想で山林や森にあるもの活かし、
山と関わる人を増やす新たなプロジェクトが始動。新たに森に関わる人を応援します!

森あげプロジェクト

三重県多気郡大台町にある1700ヘクタールの森林で、
トヨタは林業再生を目指して10年、森づくりを行ってきました。

その森を舞台に、林業だけではない新たな視点で森を活用するアイデアを募集したのが
「フォレストチャレンジ 森あげプロジェクト」。

長い年月をかけて守られてきた森を次世代に引き継ぐには、
新たに森に関わる人を増やすことだと考えました。

事業計画を募集し、合宿と最終審査を経て選ばれたチャレンジャーが活動を初めて2年。
地域の資源や人々との出会いから、新たな取組みが始まっています。
2020年、新型コロナウィルス感染症の対策をとりながら活動を推進しています。

  • 「GO!Forest ワンコと冒険に出かけよう」 Wans Laugh

    小田 明 Akira Oda

    小田さんは、2018年、フォレストチャレンジに応募した時、東京のサラリーマンでした。数年前から地方での暮らしを考えるようになり、「自分がやりたい事、自分にできる事」を模索していました。そのような中、日本の森林に関わる人が少なくなって森が荒れていることを知り、大好きなワンコが森の中でおもいっきり遊べるドッグランを作ったら森の新たな活用になるとアイデアが浮かび、フォレストチャレンジに応募。
    2019年にサラリーマンを卒業して大台町に移住。森の中に身を置く時間が長くなったことで、日々変わっていく季節を全身で感じられるようになったそうです。広大な森林で、ワンコと飼い主が一番楽しめるフィールドとアクテビティを考え、毎年、様々なプランを企画しています。宮川山林内の沢でのシャワークライミング、広葉樹林の森で走りまわったり、アクティブに過ごすことも、ゆったり過ごすこともでき、森の中での楽しみ方はいろいろです。小田さんには「愛犬と過ごした森での時間が宝物のような思い出となってお客様に残るようにしたい」という思いがあり、森でのワンコの動画を撮影しご提供し、大変喜ばれています。
    2022年、小田さんはワンコ好きがオンラインで気軽に集える新たなコミュニティづくりに挑戦していきます。
    あなたも愛犬と一緒に宮川山林で森で過ごしたり、コミュニティをのぞいてみませんか?

    小田さんの活動は、これまでに無かった森林空間の活用策の1つです。
    これまで森に来訪したことが無かった人もこのようなドッグイベントをきっかけに、森に来訪するようになりました。

    小田さんが立ち上げた「ワンズ・ラフ」のサイトURL
    https://wanslaugh.jp/

  • 「森に行く日」-森と人をつなぐ-

    吉川 和人 Kazuto Yoshikawa

    もともと東京に工房を構えて製作をしていた吉川さん、2019年は大台町を流れる清流宮川のほとりに工房「森に行く日」を構えました。
    山に囲まれて、木がすぐ目の前にある環境は、自然、材料、作品のダイレクトな繋がりを感じられ、東京の工房では得られない感覚があるそうです。

    工房を開設するにあたり、地域の皆さんに協力していだきました。
    その暖かい支えが、吉川さんの制作のモチベーションに繋がっています。

    吉川さんがフォレストチャレンジに応募した時から意欲的に取り組んでいるのが、‘人と森を繋げる’木工のワークショップです。2019年は地元の高校など多数開催しました。
    無垢の木に触れ、刃物を使って自分なりの形を作る過程は、参加者にとっては、木のモノを作ることに加え、自分と向き合う貴重な時間となっています。
    森と人が分断されてしまった時代に、木工作品を作って販売するだけでなく、木の魅力をモノづくりを通して‘伝える活動’には、吉川さんの使命感が感じられます。

    2020年以降、ワークショップが自粛される中、工房での製作が続けられています。
    地元の老舗額物メーカーと共同で製作しているミラーフレームは清流宮川の川石からヒントを得て、曲木に向いているヒノキの特性を生かしてデザインされました。
    どのヒノキを使うかは、吉川さんが宮川山林の整備をしていただいている方と一緒に森を歩き、1本ずつ木を見て選定しています。
    さらに21年からは、ヒノキを使った本棚の製作を開始。大台町の四季の自然の美しさに魅了されて移住した木工作家の方と協力しながら進められています。
    大台町の自然、宮川の流れにインスピレーションを受けた吉川さん、吉川さんと繋がる大台の人々によって制作された作品が多くの人に届けられています。

    吉川さんの活動は以下のサイトからご覧ください。
    https://www.instagram.com/accounts/login/?next=/kazutoyoshikawa/ → Instagram
    https://dayinforest.stores.jp/ → 森へ行く日

「ヒノキのアロマ」
-自然と生きるまちでできたアロマ-

トヨタ三重宮川山林がある大台町は、清らかな水が流れ、それを育む森があり、そこに人々が暮らしてきました。
「自然と人が共生する社会」として、大台町はユネスコエコパークに認定されています。

トヨタ三重宮川山林には、10~110年生のスギやヒノキが育ち、清流が流れ、動物たちも多く生息しています。
豊かな生態系、自然の恵みを多くの人と共有したいと思い、森の香りを形にしました。
森林整備で出た枝葉を採取し、地元の宮川森林組合で丁寧に精油を抽出。天然成分100%のオイルと蒸留水で3つの「トヨタ三重宮川山林 ヒノキのアロマ」商品を作りました。

アロマディフューザーの写真

ヒノキだけどフルーティーな香りが特徴です。
ぜひ一度、森の香りをご体験ください。

【販売場所について】
トヨタ会館、トヨタ博物館、トヨタ産業技術記念館のミュージアムショップでご購入いただけます。
※トヨタ産業技術記念館は枝ディフューザーのみの販売

アロマディフューザーの写真
ヒノキのアロマイメージ画像

FSCR認証

FSC 100% 適切に管理された森林資源を使用しています FSC C084762

トヨタ三重宮川山林は「責任ある森林管理」を証明する国際的な「FSC森林認証」を2010年5月に取得しました。これからも、環境・経済・社会の3つの視点から適切な森林管理を行い、地域に愛される森林を目指します。

概要

三重宮川山林MAP

面積

人工林 1,244ha
(ヒノキ47% スギ53%)
広葉樹林 458ha
合計 1,702ha
森の取り組み 木材生産、人材育成