人を、地域を思う心。経験と共に、その心を育む人々。
トヨタは様々な領域で災害被災地の復興支援活動を行っている。1993年に設置されたトヨタボランティアセンターによる、被災地の自立復興支援を目的とした従業員のボランティア活動もそのひとつ。「2011年の東日本大震災発生後、2016年末まで51回、約1,000名のトヨタグループのボランティアが岩手県で活動しました」(大洞和彦 社会貢献推進部)。この経験を踏まえ、災害ボランティアコーディネーター育成講座を2015年から社内で開講。ボランティアが、被災地で安心して活動できるように現地で調整業務を担うことのできる社員を継続的に育成する。
熊本地震(2016年)では、現地からの要請に基づき、同講座を修了した社員を派遣した。「災害時は自発的に動き、その地の復興に役立つ人材が必要です」。
実際に熊本で活動を行った窪田博樹(同部)は座学やシミュレーションだけではなく、さらに現地での体験が貴重だと感じる。「被災したお年寄りの家では、まず仏壇に手を合わせる。仏壇が無茶苦茶であれば掃除して差し上げる。マニュアルにはない気配りや振る舞いが重要」。相手の立場や気持ちに寄り添う活動こそが、被災地で求められるボランティアの姿だ。
従業員とその家族、OB・OGを対象としたボランティア活動支援を目的に1993年に設置。自然災害発生時には、このセンターを事務局とし、全役員・従業員を対象にした義援金募集や、従業員による被災者及び被災地の復興支援ボランティア活動を行っている。