障がいのある人もない人も差別なくスポーツを通じて交流し一緒に競いあうときに感じる「喜び」は勝ち負けよりも大切なものだと思います。
そしてより多くの人がお互いの違いを受け入れ、迎え入れるときに、我々はもっと多くの「喜び」を得ることができるし、これまでにない新しい世界を創造することができるのです。SOのアスリートは、それぞれの競技で、もっとうまくなりたいと思っています。トヨタの成長を支えてきた高い品質、改善の努力、イノベーションに向けた挑戦は、私たちがスポーツを通じて世界に届けたいと思っている大切な要素と重なり合います。すべての人に開かれた垣根のない世界の実現を我々は願ってやみません。
トヨタをグローバルパートナーに迎え、共にこのビジョンの実現に向けチャレンジできることに、今、私は心からワクワクしています。世界中にいる約500万人のアスリート達もきっと同じ想いでしょう。
不可能なことは何もありません。力を合わせ、公正で楽しい未来を築き上げていると信じています。
イエール大学卒。教育博士。教育者として様々な研究、活動に関わり、1996年からスペシャルオリンピックス国際本部会長。映画制作にも携わる。
故ケネディ大統領の妹ユニス・ケネディ・シュライバーさんが1962年に自宅の庭に知的障がいのある子供らを招いたスポーツイベントが始まり。68年に「スペシャルオリンピックス」に。
© Special Olympics Nippon
スペシャルオリンピックス(SO)のグローバルパートナーに迎えていただき、心から感謝しております。
私は学生時代、グランドホッケーに出会い、ホッケーに明け暮れる毎日を過ごしました。「豊田」という名前に生まれた私は、相手から先入観をもって見られることが多く、常に「素の自分を見てもらいたい」という気持ちがありました。しかしスポーツをしているときだけは「人間、豊田章男」として見てもらえた。一人のチームメイトとして接してもらえたのです。さまざまな個性を持った人が同じ目標に向かって競い合い、リスペクトし合う世界を築くスポーツの力。スポーツとの出会いが、自分自身の生き方、考え方を変えるきっかけとなり、相手との関係も変わってきた気がいたします。スペシャルオリンピックスは、すべての人へのインビテーションであると、シュライバー会長は言っておられました。「それぞれが持つ違いを個性として、互いに尊重し合う」、そんな垣根のないチームになるためのインビテーションを、今回トヨタはいただいたのだと思っています。
「すべての人に開かれた垣根のない世界」を実現したい。私たち一人ひとりが、本気で、本音で、そう思えたとき、「Mobility for all」、すべての人が移動の自由と楽しさを感じることができる世界に近づくことができると信じております。
慶応大学卒。米国投資銀行を経てトヨタ自動車に入り、2009年から社長。
大学在学中はホッケー部で活躍し、ホッケー男子日本代表に選出された。
トヨタの米国でのSO活動の歴史は約30年。米国で働く社員が1986年にSO南カリフォルニアの活動に協力したのが始まり。2015年のロサンゼルス夏季世界大会ではオフィシャルパートナーに。