2011年 第一回目のバーチャルフォーラムは、豊田市やトヨタ自動車をはじめ、28の企業・団体が参画している「豊田市低炭素社会システム実証プロジェクト」のモデル地域に建設された「スマートハウス」からの生中継イベントでした。
ゲストにはトヨタ自動車技術統括部主査の川本さんをお呼びしました!
これまでメタポリスではサーキットやいろんな会場からの生中継がありましたけど、実際のお家からの中継はすごく新鮮でしたね♪
まず、イベント冒頭で紹介されたのは『豊田市低炭素社会システム実証プロジェクト』の概要です。
プロジェクトの狙いは、「生活者を主体として、コミュニティ単位でのエネルギー利用の最適化を目指す」ことだと紹介がありました。
このプロジェクトは、ITを駆使して電力需給をコントロールし、電力の安定供給と利用最適化を実現する、まさに今注目のスマートグリッドに関する実証プロジェクトだったんです!
さて、なぜトヨタ自動車がこのような取り組みをしているのか?と疑問に感じた方もいましたね。
この点についても川本さんから詳しく説明がありました。
現在、石油資源枯渇への懸念や低炭素社会の実現に向け、PHVに代表されるようなクルマの電動車両化が進んでいて、社会の中でクルマの役割や位置づけが変化しつつある
と川本さんは言います。
また、トヨタは『モビリティの棲み分け』ということで、ハイブリッドの技術をコアにプラグインハイブリッド車(PHV)や電気自動車(EV)、燃料電池車(FCV)といった低炭素で石油になるべく依存しない次世代環境車(エコカー)の開発を続けています。
という事で、これまでクルマはガソリンで走るのが当たり前でしたが、クルマの電動化が進むことで、動力源に電力を使う割合が増えつつあるんです。
現在、クルマの充電に必要な電力は、一般家庭が必要とする全体の約30%だというデータがあります。PHVやEVが普及すると、その30%分がプラス(上乗せ)されることになるんです。
例えば、夕方帰宅したお父さんがクルマの充電を開始したとしますよね、各家庭でみんながいっせいに充電をスタートしたら、社会全体の電力需要ピークがさらに高まってしまい、発電所が供給する電力量がさらにたくさん必要になってきてしまいます。
ということで、クルマの動力源が電力になることで、できるだけ低炭素なエネルギーで発電した電力を、社会全体でいかに効率よく利用していくか、コミュニティや街など、社会システムから考える必要が出てきたんですねえ♪
「クルマを作るだけでなく、エネルギー源やその利用方法についても同時に考えていく必要がある」
という事でトヨタ自動車が研究開発に取り組んでいるんですね!!