商品・技術

モータースポーツ活動の変遷

トヨタは企業イメージ、ブランドイメージの向上を念頭に、クルマの素晴らしさ、楽しさ、クルマの限りない可能性をアピールできるモータースポーツ活動をワールドワイドに展開している。

具体的には、「GTカーレース」「フォーミュラ・ニッポン」などの国内レース、「WRC」「ル・マン24時間レース」「CART」「インディシリーズ」「F1」の海外トップフォーミュラカーレースなどの国際ラリー、耐久レースへの参戦、そしてTDP*を通じた「トップドライバーの育成の取組み」、 さらには、2010年から「お客様が参加するモータースポーツ活動」などを強化推進し、常に挑戦を続ける企業というイメージを高めている。

*
TDP (Toyota Young Drivers Program)
西暦
和暦
内容
補足解説
1957
昭和32
第5回豪州一周ラリーに日本車初参戦「トヨペット クラウン」、完走52台中47位(外国賞3位)
補足解説
1958
昭和33
第1回日本一周読売ラリー優勝
 
1963
昭和38
第1回日本グランプリレース C部門(ツーリングカー)で3クラス優勝
補足解説
1965
昭和40
富士スピードウェイ完成
 
第1回全日本自動車クラブ選手権レースに、「トヨタスポーツ800」参戦、GT-Ⅰ部門優勝
 
1966
昭和41
「トヨタ2000GT」スピードトライアルによる、3種目の世界記録、13種目の国際記録を達成
補足解説
鈴鹿1,000kmに参戦、「トヨタ2000GT」による初優勝
 
1967
昭和42
第1回富士24時間耐久レース参戦、「トヨタ2000GT」優勝、「トヨタスポーツ800」 2クラス優勝
 
1968
昭和43
第5回日本グランプリレースに、「トヨタ7 (3L)」参戦、クラス優勝(「トヨタ7」初の優勝)
 
「トヨタ1600GT」による、モンテカルロラリー初参戦(トヨタのヨーロッパラウンドへの第一歩)
 
1969
昭和44
ワールドチャレンジカップ富士200マイル(日本CAN‐AM)で「トヨタ7 (5L)」が優勝
補足解説
1972
昭和47
チーム・トヨタ・アンダーソンより、「セリカ1600GT」でRACラリーにワークスとして本格参戦、クラス優勝
補足解説
マカオGPシニアグループ2クラスに日本人による「セリカ1600GT」参戦、優勝
 
1973
昭和48
世界ラリー選手権(WRC)に「カローラ1600」でプレスオンリガードレスラリーに参戦、トヨタ初のWRC優勝
 
ニュルブルクリンク6時間レースに「セリカ1600GT」参戦、総合6位、クラス優勝
 
スパ24時間レースに「セリカ1600GT」参戦、総合9位、クラス優勝
 
「セリカ1600GT」 国内ミドルツーリングシリーズ&メイクスチャンピオン獲得
 
全日本富士1,000kmに「セリカ2000GT L/Bターボ」参戦、シリーズチャンピオン獲得
 
1974
昭和49
オイルショックにより、ワークスとしての国内及び海外のモータースポーツ活動中止を決定
 
チーム・トヨタ・アンダーソンと契約し、トヨタ自販主体による海外活動を継続
 
ヨーロッパ(ドイツ、イタリア、ブリティッシュ、ヨーロピアン)F3を、ノバチューンのトヨタ2T-G改エンジンが席巻(~1978年)
 
1975
昭和50
チーム・トヨタ・アンダーソンから「トヨタ・チーム・ヨーロッパ(TTE)」として活動開始
 
WRC1000湖ラリーに「カローラ レビン」で参戦、TTE初のWRC優勝(欧州での日本車初優勝)
補足解説
1979
昭和54
米国にトヨタ・レーシング・ディベロップメント,U.S.A.(TRD,U.S.A.)設立
 
全日本F3選手権発足・参戦、トヨタ2T-G改による、初代ドライバーチャンピオン獲得
 
1981
昭和56
米国トヨタ、IMSA GTU(Under 2.5L)クラスに「セリカ」で参戦開始
 
F3マカオGPに、トヨタエンジン初参戦、1-2位表彰台獲得(日本車によるF3初勝利)
 
モータースポーツ活動再開を決定
 
1982
昭和57
世界耐久選手権(WEC)ジャパンに、トヨタ2T-G改ターボエンジン搭載の「トムス童夢セリカC」参戦(国産初のグループCカー)
 
WRCニュージーランドで「セリカ2000GT (RA63)」がデビューウィン
 
1983
昭和58
国際格式のF3マシンによる第1回マカオGPで、トヨタエンジン表彰台独占
 
IMSA 第4戦リバーサイド6時間レース GTUクラスで初優勝
 
米国オフロード選手権SCORE(Southern California Off-Road Enthusiast)ポノマ戦に参戦、メーカー&ドライバーズチャンピオン獲得
 
全日本F3選手権参戦、トヨタ2T-G改による、ドライバーチャンピオン獲得
 
WECジャパン「トヨタトムス83C」によるC-Jr.クラス優勝
 
1984
昭和59
世界ラリー選手権(WRC)ラリーで「セリカ ツインカムターボ」がサファリラリー初優勝(数々の新記録樹立)
補足解説
1985
昭和60
インターTEC(国際ツーリングカー耐久レース)に「カローラ レビン」参戦、第1部門優勝
 
WECル・マン24時間レース(ル・マン)に初挑戦し、「トヨタトムス85C-L」が完走12位
 
WRCサファリラリーで、「セリカ ツインカムターボ」が2年連続優勝
 
全日本ツーリングカー選手権に「カローラ レビン」参戦、JAF第1部門メーカーチャンピオン
 
インターTECに、「カローラ レビン」で参戦、第1部門優勝
 
IMSA GTOクラスに4T-GT改エンジンの「セリカ」で参戦開始、第5戦ラグナセカで初優勝
 
1986
昭和61
インターTECに、「カローラFX」参戦、第1部門2年連続優勝
 
WRCサファリラリーで、「セリカ ツインカムターボ」が3連覇
 
全日本F3選手権参戦、3S-Gエンジンによる、エンジン&ドライバーWタイトル獲得
 
全日本ツーリングカー選手権参戦、第1部門メーカーチャンピオン
 
WECイン・ジャパンで国産エンジン賞受賞(3S-GT改)
 
1987
昭和62
F3マカオGPに参戦 1-2位表彰台、エンジンサプライヤー賞受賞
 
全日本富士1,000kmに「トヨタ87C」参戦、3Sエンジンによる初優勝
 
IMSA GTOクラスで、日本車初のメーカーチャンピオンを獲得
 
全日本F3選手権参戦、3S-Gエンジンによる、エンジン&ドライバーWタイトル2年連続獲得
 
全日本ツーリングカー選手権SUGOで、「スープラ・ターボ」がデビューウィン
 
1988
昭和63
英国F3選手権 開幕12連勝達成でドライバーチャンピオン獲得
 
1989
平成元
インターチャレンヂ富士1,000kmで「トヨタ89C-V」初優勝
 
WRCラリー・オーストラリアで「セリカGT-FOUR(ST165)」初優勝
 
1990
平成2
「セリカGT-FOUR (ST165)」がWRCサファリラリーデビューウィン
 
WRC参戦初のドライバーズチャンピオンを獲得
 
IMSA GTPクラスに「Eagle MKⅡ」が参戦、デビューウィン
 
JSPC JAF GP 全日本富士500kmで「トヨタ90C-V」デビューウィン
 
1991
平成3
全日本F3選手権参戦、3S-Gエンジンによるエンジン&ドライバーダブルタイトル獲得
 
全日本富士500マイルで、「トヨタ91C-V」初優勝
 
1992
平成4
世界スポーツカー選手権(SWC)第1戦モンツァに「TS010」参戦、初優勝
 
SWC第3戦ル・マン24時間レースに「TS010」参戦、総合2位(日本人初の表彰台)
補足解説
「セリカGT-FOUR (ST185)」がWRCサファリラリー初優勝
 
JSPC 全日本富士1,000kmで「TS010」国内初優勝(C部門メーカー&ドライバーチャンピオン)
 
IMSA GTPクラス ドライバー&初のメーカーチャンピオン獲得
 
F3マカオGPに参戦、優勝
 
WRC参戦、「セリカGT-FOUR (ST185)」による、ドライバーズチャンピオン獲得
 
1993
平成5
TTEを買収、(有)トヨタモータースポーツ(TOYOTA Motorsport GmbH)を設立、オベ・アンダーソン社長就任
 
WRCで日本初のメーカーチャンピオン獲得(ドライバーズチャンピオンとのダブルタイトル)
補足解説
IMSA GTPクラス デイトナ24時間レース初制覇
 
IMSA GTPクラス 全サーキット制覇、全戦優勝ドライバーチャンピオン獲得
 
インターナショナルF3リーグ1993(F3世界一決定戦)に参戦、優勝
 
全日本F3選手権参戦、3S-Gエンジンによる、エンジン&ドライバー&チーム3タイトル獲得
 
1994
平成6
WRC 2年連続のメーカー&ドライバーダブルタイトル獲得
 
ル・マンに「トヨタ94C-LM」参戦、総合2位、4位
 
全日本F3選手権参戦、3S-Gエンジンによる、エンジン&ドライバー&チーム3タイトル2年連続獲得
 
JTCC(全日本ツーリングカー選手権)に「コロナ」で参戦、初代ドライバー&チームチャンピオン獲得
 
1995
平成7
サファリラリー日本人ドライバー初優勝、「セリカGT-FOUR」による4年連続優勝、通算8勝
補足解説
全日本F3選手権エンジン&ドライバー&チーム3タイトル(7連勝年間最多8勝)、3年連続優勝
 
全日本GT選手権(JGTC)に本格参戦、GT300にはエンジン供給開始
 
JTCCに「コロナ・エクシヴ」で参戦、開幕6連勝達成
 
JGTC 第3戦ハイランド GT500クラスで「スープラ」初優勝
 
フォーミュラー・トヨタ・レーシング・スクール(FTRS)を発足
 
マカオGPギアレースに「コロナ・エクシヴ」が参戦、総合優勝(トヨタ車17年ぶりの優勝)
 
1996
平成8
米国CARTインディ・カー・シリーズに参戦開始
 
1997
平成9
JGTC GT500クラスで、シリーズチャンピオン(チーム&ドライバー)
 
WRCワークス参戦決定
 
全日本F3選手権エンジン&ドライバー&チーム3タイトル獲得
 
1998
平成10
全日本F3選手権エンジン&ドライバー&チーム3タイトル2連覇
 
F3マカオGPに参戦、優勝
 
APRC(Asia Pacific Rally Championship)日本人による、メイクス&ドライバーズチャンピオン
 
JTCC参戦、「チェイサー」によるドライバー&チームシリーズチャンピオン獲得
 
1999
平成11
F1世界選手権に参戦表明
補足解説
ル・マンに日本人ドライバー勢による「トヨタTS020」が参戦、総合2位
補足解説
全日本F3選手権エンジン&ドライバー&チーム3タイトル3連覇
 
F3マカオGPに参戦、2年連続優勝
 
WRCメイクスチャンピオン(WRC参戦通算3度目)
補足解説
JGTC GT500クラスで、チームシリーズチャンピオン
 
2000
平成12
JGTC スペシャルステージとしてマレーシアで初の海外開催
 
2000JGTスペシャルステージ十勝インターナショナルスピードウェイで優勝
 
全日本F3選手権エンジン&ドライバー&チーム3タイトル4連覇
 
CARTワールド・シリーズ第6戦ミルウォーキーでCART参戦初優勝
 
2001
平成13
ポールリカールにてトヨタF1カー「TF101」を発表
 
F1参戦チーム名「パナソニック・トヨタ・レーシングチーム」を決定
 
トヨタ・ドライバーズ・アカデミー(TDA)開始
 
JGTC GT500クラスで、シリーズドライバーチャンピオン
 
2002
平成14
F1世界選手権参戦開始、開幕戦のオーストラリアGPで6位、F1初参加で初入賞
補足解説
CARTワールド・シリーズで、ドライバーズ&マニュファクチャラーズダブルタイトル獲得
補足解説
JGTC GT500クラスで、2年連続シリーズドライバーチャンピオン
 
2003
平成15
IRL 第3戦インディ・ジャパン300の日本戦をトヨタが初制覇
 
IRL 第4戦、トヨタが日本メーカーでインディ500を初制覇
補足解説
IRLシリーズ参戦初年度で、ドライバー&マニュファクチャラー&エンジンのシリーズ3タイトルを獲得
補足解説
全日本F3選手権エンジン&ドライバー&チーム3タイトルを奪還
 
F1第12戦ドイツGPにおいて、初のダブル入賞(5、6位)
 
2004
平成16
米国NASCARクラフツマントラックシリーズに参戦開始
 
全日本F3選手権エンジン&ドライバー&チーム3タイトル2連覇
 
2005
平成17
S-GT 第2戦SUGOでGT500クラス表彰台独占
 
S-GT GT500クラスで、シリーズドライバーチャンピオン
 
F1世界選手権第2戦マレーシアGPで初の表彰台(2位)
補足解説
TDAとFTRSの育成プログラムの活動を一元化し、トヨタ・ヤングドライバーズ・プログラム(TDP)と改称
 
SUPER GTドライバーズチャンピオン獲得
 
欧州フォーミュラ・ルノーにTDPドライバー(小林可夢偉)が参戦、イタリアとユーロカップ戦のダブルタイトル獲得
 
F1参戦最高位シリーズポイント ドライバーズ6、7位とコンストラクターズ4位を獲得
 
全日本F3選手権エンジン&ドライバー&チーム3タイトル3連覇
 
2006
平成18
全日本選手権フォーミュラ・ニッポンへエンジン供給開始、参戦初年度にメーカー&ドライバーチャンピオン獲得
 
NASCARクラフツマントラックシリーズで、マニュファクチャラーズ&ドライバーズチャンピオン獲得
 
全日本F3選手権エンジン&ドライバー&チーム3タイトル4連覇
 
S-GT第1戦鈴鹿GT500クラス「レクサス SC430」デビューウィン
 
S-GT GT500クラス ドライバー&チームダブルチャンピオン獲得
 
十勝24時間レースに「レクサス GS450h」で参戦、ハイブリッド初出場で初完走
 
2007
平成19
NASCARクラフツマントラックシリーズで、マニュファクチャラーズタイトル2連覇
 
NASCARネクステル・カップとブッシュ・シリーズに本格参戦
 
十勝24時間レースに「スープラHV-R」で参戦、総合優勝ならびにハイブリッド車による初優勝
 
全日本F3選手権エンジン&ドライバー&チーム3タイトル5連覇
 
F3マカオGP参戦、1AZ-FEエンジンによる、1999年以来の優勝
 
全日本選手権フォーミュラ・ニッポンメーカー&ドライバーチャンピオン2連覇
 
2008
平成20
NASCARネイションワイド(旧ブッシュ)・シリーズで、マニュファクチャラーズタイトル獲得
 
NASCARクラフツマントラックシリーズで、マニュファクチャラーズタイトル3連覇&ドライバーズタイトル獲得
 
全日本F3選手権、1AZ-FEエンジンによるエンジン&ドライバー&チームのタイトルで通算6連覇
 
全日本選手権フォーミュラ・ニッポンメーカー&ドライバーチャンピオン3連覇
 
F3マカオGP参戦、2年連続優勝ならびに日本人ドライバー(国本京佑)初優勝
 
2009
平成21
NASCARネイションワイド・シリーズで、マニュファクチャラーズタイトル2連覇&ドライバーズタイトル獲得
 
NASCARキャンピング・ワールド(旧クラフツマン)・トラックシリーズで、マニュファクチャラーズタイトル4連覇
 
F1世界選手権第15戦日本GPで、日本開催初の表彰台(2位)
 
F1撤退を表明
補足解説
欧州並びにアジアGP2シリーズにTDPドライバー(小林可夢偉)参戦、アジアシリーズチャンピオン獲得
 
全日本F3選手権エンジン&ドライバー&チーム3タイトル7連覇
 
S-GT GT500クラスで、ドライバー&チームWタイトル獲得
 
2010
平成22
NASCARネイションワイド・シリーズで、マニュファクチャラーズタイトル3連覇
 
NASCARキャンピング・ワールド・トラックシリーズで、マニュファクチャラーズタイトル5連覇&ドライバーズタイトル獲得
 
全日本F3選手権エンジン&ドライバー&チーム3タイトル8連覇
 
全日本選手権フォーミュラ・ニッポン ドライバー&チーム、エンジンメーカーでタイトル完全制覇
 
2011
平成23
NASCAR(ネイションワイド・シリーズ、スプリントカップ・シリーズ)カムリ参戦通算100勝目達成
 
全日本F3選手権エンジン&ドライバー&チーム3タイトル9連覇
 
全日本選手権フォーミュラ・ニッポン ドライバー&チーム、エンジンメーカーチャンピオン2連覇 全勝優勝
 
2012年シーズンからWEC(FIA世界耐久選手権)にハイブリッド車による参戦を表明
 
*
WRC:国際自動車連盟(FIA)が定める世界選手権の一つで、市販車ベースの競技用車両で、公道を閉鎖したコースを走り、合計タイムを競う。
「World Rally Championship」の略称。
*
IMSA:1970~80年代に人気を集めたスポーツカーレースを主催した米国の団体「International Motor Sports Association」の略称。
GTU、GTOはそのカテゴリー名称。
*
グループC:FIAが定めるカテゴリーのひとつで、生産台数や市販の規定がない「プロトタイプスポーツカー」を示す。
*
CART(カート):米国のフォーミュラカーレースの統括団体「Championship Auto Racing Teams」の略称。
*
1996年にCARTから独立し、シリーズ戦としてスタートしたIndy Racing Leagueの略称。
1911年から続くインディ500もその一戦に組み込まれる。
*
米国最大のモータースポーツ統括団体「National Association for Stock Car Auto Racing」の略称。
市販車ベースの改造車で争い、4ドアセダンベースの最高峰スプリント・カップ・シリーズ、ネイションワイド・シリーズと、ピックアップトラックが使用されるキャンピング・ワールド・トラック・シリーズの3つは、最上位に位置するシリーズ戦。以前はそれぞれネクステルカップ・シリーズ、クラフツマントラックシリーズと呼ばれていた。

このページの先頭へ