2代目カローラで挽回―ブラジル

ブラジルでは、1998(平成10)年にブラジルトヨタ(TDB)が第2工場のインダイアツーバ工場でカローラの生産を開始した。しかし、2000年以降は経済危機に直面したアルゼンチン市場向け輸出が激減したことから、TDBの生産は低迷した。

この状況を打開するため、2002年にカローラのモデルチェンジを敢行し、それまでのコンプリート・ノックダウン(CKD)生産から本格的な現地生産に移行した。その際、プレス工場を新設すると同時に、バンデランテ(日本名ランドクルーザー)を生産していたサンベルナルド工場からの部品供給を拡大し、現地調達率を大幅に引き上げた。ブラジル製2代目カローラは、経済回復途上のアルゼンチンをはじめ中南米諸国で好評を博した。TDBは中南米の乗用車輸出基地としての役割を果たすべく、2002年までに生産能力を年間2万台から、5万台レベルへと拡充した。

一方、1962(昭和37)年から稼働してきたサンベルナルド工場では、生産車の排出ガス規制への適合が困難となったため、2001年に生産活動を終了した。これに伴い、同工場は、ブラジル製カローラとアルゼンチン製ハイラックス向けの部品工場へと転換した。

TDBは、2004年にカローラ派生モデルのカローラフィルダーを、2007年にはエタノールとガソリンのフレックス燃料車であるカローラFFVの生産を開始した。また、2008年にはカローラを全面改良し、同国での3代目モデルとした。

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