第2節 環境・安全問題への対応

第2項 温室効果ガスの削減と環境負荷物質対策

特定フロンの全廃

1980年代末になると、地球環境問題への対処が国際的な課題となり、「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」(1989年:平成元年発効)が採択され、20世紀末までに原因物質の特定フロンを全廃することが合意された。これに対応してトヨタでは1990年に「リサイクル委員会」を設置するなど、特定フロンの全廃に向けて迅速な取り組みを開始した。

まずカーエアコンに採用していた特定フロンへの対策を国内サービス部門が販売店と一体になって推進した。この一環として、1990年には特定フロンの回収・再生装置を国内販売店へ無償配備した。1993年には特定フロンを代替フロンに切り替えるためのユニットである「レトロフィットキット」を開発し、販売店を通じて発売した。その後、代替フロンの使用も規制されたことから、1997年には代替フロン用の回収・再生装置の配備も完了した。

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