S型エンジン搭載小型車

S型エンジンを搭載したシャシーの概要は、表1-24のとおりである。型式名は、エンジン型式「S」の後に、開発順にアルファベットを付与して設定された。ボデーについては、統一された名称・分類型式はなく、ボデー架装メーカーが便宜的につけた型番を用いていた。

表1-24 S型エンジン搭載のシャシー(1947~57年)

(単位:mm)

型式
種別
ホイール・ベース
トレッド
生産・製作時期
SA型
乗用車
2,400
1,300
1,350
1947年1月~
SB型
トラック
2,400
1,325
1,350
47.4~
SC型
試作乗用車
2,413
1,296
1,347
48.6~
SD型
乗用車
2,413
1,315
1,340
49.11~
SE型
SD型改造
2,413
1,315
1,350
50.6~
SF型
乗用車
2,500
1,325
1,350
51.10~
SG型
トラック
2,500
1,325
1,350
52.3~
SH型
乗用車
2,500
1,325
1,350
53.9~
SK型
トラック
2,500
1,325
1,350
53.9~
SKB型
トラック
2,500
1,325
1,350
54.9~
ST10型
乗用車
2,400
1,190
1,180
57.5~
(注)
 SKB型は、トヨペット・ライト・トラック(トヨエースの前身)。
ST10型は、トヨペット・コロナ(初代)。

S型エンジン搭載シャシーのうち、1957(昭和32)年に開発したトヨペット・コロナST10型は、シャシー・フレームとボデーが一体となった単体構造(モノコック・ボデー)を採用した。それまでのシャシー・フレームを備えた車種とは構造が異なったが、トヨタ自工製の乗用車ボデーを使用したものではなかった。ボデーの製造は関東自動車工業に委託しており、その点ではSA型からSH型に至る乗用車と同じように外注ボデーであった。

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