第1節 北米市場でのプレゼンスの高まり

第1項 北米市場の拡大

全米第2位へ

1990年代、米国の自動車市場は、ほぼ10年間に及ぶ景気拡大の波に乗って増加基調が続き、2000(平成12)年には1,700万台を超える空前の規模に達した。その後、2001年のITバブル崩壊に伴う景気の減速やガソリン価格の上昇などによりやや縮小したものの、2007年までは1,600万台レベルで推移した。

トヨタでは、現地生産の拡充、米国市場に適合した新モデルの投入、販売網の整備などを積極的に進め、販売台数の大幅な伸びを実現した。その増加ぶりをみると、1988(昭和63)年の90万台強から、1990年に105万台、2004年には206万台と大台を塗り換え、さらに2007年には262万台に達した。シェアについては、1988年の6.1%から、2001年に10%を超え、2007年には16.1%にまで高まった。この間、トヨタ車の販売台数は、2006年にクライスラー社を上回り、2007年にはフォード・モーター社を抜いて、ゼネラル・モーターズ(GM)社に次ぐ第2位となった。

カナダでは、米国の景気拡大に呼応して、1990年代後半から好況期に入った。トヨタ車の販売台数は1997年に初めて10万台に到達し、2002年には15万台を記録するなど、拡大を続けた。カナダ・トヨタ(TCI)では、2002年にシェア10%を目指す「GT-10(Global Team reinforce-10)」活動を展開し、翌2003年にはこれを達成した。その後も販売は順調に推移し、2006年の販売台数は19万台、シェアは12%となり、2007年には20万台を突破した。

このページの先頭へ