第2節 欧州事業の自立化

第4項 統括体制と現地化

デザインの現地化とCSR

研究開発部門では、トヨタ・モーター・エンジニアリング・アンド・マニュファクチャリング・ヨーロッパ(TMME)内で初代ヤリスのデザインを担当したトヨタ・ヨーロッパ・オフィス・オブ・クリエーション(TOYOTA EPOC)を発展させる形で、1998(平成10)年にトヨタ直轄のトヨタ・ヨーロッパ・デザイン・デベロップメント(通称・EDスクエア)を設立した。EDスクエアは、2000年に優秀なデザイナーの集まるフランスのニースで稼働を開始した。

一方、企業イメージの向上にも努めた。トヨタ・モーター・ヨーロッパ(TME)は、企業の社会的責任(CSR)の推進を図るため、2002年に「社会貢献委員会」を発足させ、製販事業体が各国で展開する社会貢献活動への支援を強化した。2005年には「欧州トヨタ基金」を設立し、それまでトヨタ本社が行ってきた社会貢献活動への支援をTME主体で行うことにした。

また、欧州連合(EU)のCO2規制の強化や販売競争の激化など、厳しさを増す欧州での事業環境の変化に対応し、現地での事業基盤を強化するため、2008年にTMEは欧州自動車工業会(ACEA)へ加盟した。

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