北米生産体制の再構築

2008(平成20)年のリーマン・ショック後、米国の新車市場は急激に収縮し、自動車産業は激変に見舞われた。

トヨタでは同年7月、前年に設立していたトヨタ・モーター・マニュファクチャリング・ミシシッピー(TMMMS)の工場建設をいったん停止、2010年後半まで稼働開始を延期すると発表し、各工場の生産車種の変更や集約による北米生産体制の再構築を図った。当初TMMMSで予定していたハイランダーをトヨタ・モーター・マニュファクチャリング・インディアナ(TMMI)での生産に変更し、TMMIでも生産していたタンドラはトヨタ・モーター・マニュファクチャリング・テキサス(TMMTX)へ集約した。なお、ハイランダーは2009年10月からTMMIで生産が開始され、これによりTMMIは北米でのSUVとミニバンの生産拠点となった。

このように、1986(昭和61)年のニュー・ユナイテッド・モーター・マニュファクチャリング(NUMMI)に始まったトヨタの北米生産事業は、米国・カナダ市場での販売拡大に伴い、既存工場の生産能力増強や新工場の立ち上げにより、現地化を積極的に進めてきた。その結果、北米での現地生産累計台数は2001年に1,000万台、2008年末には2,000万台に達している。

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