IMVの生産開始―アルゼンチン

アルゼンチンは2001(平成13)年に対外債務支払い停止という危機的状況を迎えた。こうした厳しい経済環境のもとで、アルゼンチントヨタ(TASA)は、ハイラックスのモデルチェンジを行い、低迷する市場に挑んだ。さらに、翌2002年には「IMV(Innovative International Multipurpose Vehicle)プロジェクト」をスタートさせることを発表した。これは、「アルゼンチンが困難な時こそ、トヨタはこの国を信じ続ける」というメッセージともなり、政府やお客様から信頼を得ることにつながった。

TASAはサラテ工場の生産能力を年間5万台に拡大し、2005 年からIMVの生産を開始した。アルゼンチンでのIMVモデルは、中南米各国からの幅広い要望に応えるため、ピックアップトラック、SUVともに駆動タイプ、キャビン形式、搭載エンジンなどのワイドバリエーション化により、計19車型をそろえた。輸出先は、メキシコ、カリブ地域を含む中南米20カ国に及んだ。その後、生産・輸出の本格化に伴い、2006年にプレス工場、2007年にはバンパー塗装工場を新規に建設し、年間生産能力を7万台に増強した。

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