CKDを中心とした生産―ベネズエラ、ペルー、コロンビア

ベネズエラトヨタ(TDV)では、1999(平成11)年に政府が発表した「国民車(ファミリービークル)構想」に対応するため、2001年にダイハツ工業との協業により、テリオスのコンプリート・ノックダウン(CKD)生産を開始した。その後、2004年に期限切れとなる国民車プログラムに代わる「ベネズエラモービル制度」が発表され、テリオスが認定された。2005年からは「IMV(Innovative International Multipurpose Vehicle)プロジェクト」の一環として、ハイラックスの組立生産も手がけ、コロンビア、エクアドルなどアンデス共同体(CAN)諸国への輸出を開始した。

ベネズエラ政府は、域内の貿易障壁の緩和を推進する一方で、2007年にCAN域外からの乗用車輸入関税を40%に引き上げ、2008年には完成車に輸入割当制度を導入した。一連の措置を受けて、TDVでは、CKD生産に軸足を置いた事業展開を行うこととなった。

ペルーでは1966(昭和41)年以来、CKD生産事業を続けてきたが、1998年にスタウトの生産が打ち切りになり、CKD生産の幕を閉じた。

コロンビアでは、1990年からルノー社との合弁会社SOFASAで、ランドクルーザーやハイラックスのCKD生産を行ってきた。しかし、アルゼンチンやベネズエラでIMVプロジェクトが立ち上がるのを踏まえ、2004年にハイラックス生産を終了した。これにより、合弁事業はその使命を終え、2008年にルノー社との合弁を解消した。

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